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更新日:2018年2月10日

平成30年2月8日(平成30年度当初予算案知事記者発表)

この資料は、県政記者クラブとの会見内容を広報課でまとめたものです。

日時:平成30年2月8日(木曜日)午前10時00分から
場所:県庁記者会見室

(発表事項)
1.平成30年度当初予算案の概要について

(質疑事項)
1.予算案の評価について
2.平成30年度当初予算編成について(その1) 
3.平成30年度当初予算編成について(その2)
4.平成30年度当初予算編成について(その3)
5.平成30年度当初予算編成について(その4)
6.平成30年度当初予算編成について(その5)
7.平成30年度当初予算編成について(その6)
8.平成30年度当初予算編成について(その7)
9.平成30年度当初予算編成について(その8)
10.平成30年度当初予算編成について(その9)

(発表事項)

平成30年度 当初予算案の概要について

 (※広報課注:当日配付した資料に基づき、知事が説明しております。「4 栃木県財政の推移」と「5 平成30年度当初予算の特徴」については、項目に資料1「平成30年度当初予算案の概要」のページ番号を付しています。なお、記者発表資料は、県ホームページに掲載しております。)

1 予算規模
 一般会計予算の規模は、8,034億 1,000万円であり、平成29年度と比べ、125億 7,000万円、1.5%の減となりましたが、その要因としては、県単貸付金の大幅な減、主に、商工制度融資について、リーマン・ショックや東日本大震災の際に貸し付けた分の償還が進んだことによる継続貸付分の減と、マイナス金利導入後の低金利による公債償還費の減ということが挙げられます。
 このような特殊要因を除けば、ほぼ前年度並みであり、このあと説明する、国の補正に呼応して2月補正予算に計上する約245億円も加味すれば、実質的には前年度を上回る規模と言えます。
 特別会計は 2,416億 4,808万円で183.4%の増、国民健康保険の特別会計を設置することにより大幅な増となっています。企業会計は 173億8,900万円で12.5%の減となっています。

2 予算編成の基本的考え方
 国は、平成30年度予算を、経済再生と財政健全化を両立する予算とし、「人づくり革命」として、人への投資を拡充するとともに、「生産性革命」として、生産性向上のための施策を推進することとしているほか、国債発行額を引き続き縮減するとしています。
 地方財政計画では、一般財源総額について、子ども・子育て支援等の社会保障関係費や、まち・ひと・しごと創生事業費等の歳出を適切に計上すること等により、前年度を上回る額が確保されています。
 一方で、歳出特別枠については、公共施設等の老朽化対策・維持補修のための経費等に対応した歳出を確保した上で、廃止されました。
 こうした中、平成30年度当初予算では、「政策経営基本方針」に基づく重点事項に積極的に取り組むとともに、「とちぎ元気発信プラン」と「とちぎ創生15(いちご)戦略」に掲げる施策を更に推進することとして編成しました。 

3 予算構造
(1)歳入
 県税については、個人県民税、法人関係税等の増収が見込まれ、65億円の増額となっています。
 一方で、地方交付税、臨時財政対策債を含む県債などが減となることから、110億円の財源不足額が生じ、財政調整基金を取り崩して財源を確保しました。
 基金の状況については、後ほど資料4を御覧ください。
 なお、平成30年度末の県債残高見込みは、右下に記載のとおり1兆 1,245億円となります。 

(2)歳出
 目的別では、教育費が全体の約4分の1を占めており、公債費、民生費、土木費がこれに続いています。
 性質別では、職員費や公債償還費、医療福祉関係経費等の義務的経費が全体の6割を超えています。
 投資的経費ですが、補助・直轄事業については、前年度とほぼ同額となっています。
 また、道路舗装の長寿命化への対応などにより県単公共事業費が増となる一方、上都賀庁舎・芳賀庁舎整備費の減などにより、単独事業全体で5年ぶりに前年度を下回っていますが、総合スポーツゾーン整備の本格化など引き続き高水準となっています。
 消費的経費ですが、義務的経費については、医療福祉関係経費、税交付金等は増となっています。
 一方、先ほども説明しましたが、低金利の影響により公債償還費は減となりました。
 その他の経費は、県単貸付金が大幅減となっています。 

4 栃木県財政の推移(P7)
 ひし形の折れ線グラフで示している予算規模については、引き続き8千億円台となりました。また、県債残高については、棒グラフで表しています。青色で表示してある臨時財政対策債を除く県債残高の30年度末残高見込みは5,742億円となりました。
 今後も、総合スポーツゾーン整備などの大規模建設事業等が継続するが、「とちぎ行革プラン2016」に掲げる抑制目標を踏まえ、適切な県債発行に努めていきます。
 緑色で表示してある臨時財政対策債の30年度末残高見込みは5,503億円であり、県債残高全体の48.9%を占めています。
 なお、31年度以降の県債残高のシミュレーションについては、後ほど資料6を御覧ください。 

5 平成30年度当初予算の特徴(P8)
 1.の「平成30年度政策経営基本方針に基づく重点事項」と2.の「「とちぎ元気発信プラン」と「とちぎ創生15戦略」の更なる推進」の2つを柱として、各事業等について、3つの重点事項と、5つの重点戦略等に沿って記載しています。 

1.平成30年度政策経営基本方針に基づく重点事項
 はじめに、「とちぎ創生に向けた取組の加速」(P9)ですが、15戦略の計画期間の後半を迎える新年度は、人口減少問題の克服と本県活力の維持を目指し、これまでの地方創生の取組をさらに加速していきたいと思います。
 このため、まず、UIJターンを促進するため、(1)で、新たに、東京圏在住の本県出身者を中心とする20代、30代の女性を対象に、交流会を開催します。
 また、県内企業の人材確保に向け、(2)で、インターンシップ実施検討企業に対する研修等を行うほか、企業と学生のマッチングの場となるインターンシップフェアを開催します。
 (3)で、企業における働き方改革と女性が働きやすい職場環境の整備を支援するため、働きやすさに関する個別診断等を行うほか、「えるぼし」の認定取得等への助成を行っていきます。
 (4)で、県内若年技能者を対象とした、仮称ではありますが、「とちぎものづくり選手権」や、小・中学生などを対象とした、ものづくりイベントを開催するほか、企業が実施する技能向上訓練に対する助成を行うなど、「とちぎ技能五輪2017」の成果を次世代に継承していきます。(P10)
 (5)で、本県企業の競争力強化や生産性向上に向け、幅広い産業分野を対象にしたIoT等のテーマ別セミナーを開催するほか、企業が行うIoT等実現可能性調査に対する助成を行っていきます。
 (6)で、関西圏等における本県の情報発信拠点として、東京事務所にある「とちぎのいいもの販売推進本部」の「大阪センター」を開設し、東京の本部と連携を図りながら、観光誘客、企業誘致を積極的に進めるほか、いちごをはじめとする農産物などの県産品の販路拡大にも取り組んでいきます。
 (7)で、米政策の見直しへの対応として、水田における主食用米から露地野菜等への転換を進めるため、モデル園芸団地の形成に向けた農業用機械の導入等を支援していきます。
 次に、重点事項の2つ目、「安全・安心なとちぎづくり」(P11)ですが、(1)で、地域住民による集落機能の維持・再生活動を促進する、仮称ではありますが、「栃木ふるさと支援センター」を設立する市町を支援していきます。
 (2)で、医療的ケアが必要な障害児が在宅で安心して暮らせるよう、レスパイト体制の充実を図っていきます。
 (3)で、妊娠期から子育て期まで、切れ目なく母親を支援できる体制を、市町とともに構築していきます。
 (4)で、車いす利用者なども利用しやすいユニバーサルデザインタクシーを導入するタクシー事業者等に対し助成を行っていきます。
 (5)で、想定し得る最大規模の降雨を対象として、洪水浸水想定区域図の見直しを行うほか、新たに、市町が行う水害対応タイムラインの作成を支援するとともに、リアルタイム情報提供の検討などを行っていきます。(P12)
 (6)では、災害を未然に防ぎ、被害を低減するための堆積土除去などを行います。
 また、記載はありませんが、防災体制の強化を図るため、県土整備部内の被害情報の収集・集約を一元的に行う「県土防災対策班」を河川課内に設置します。
 また、枠内の「那須雪崩事故を教訓とした学校安全のための取組」欄に記載のとおり、検証委員会からの提言等を踏まえ、高校生の安全登山対策や学校安全管理のための取組等を推進するほか、組織改編では、教育委員会事務局内に、学校行事や部活動等における安全・危機管理の指導・助言等を一元的に行う、「学校安全課」を設置するなど、児童生徒の安全を第一に取り組んでいきます。
 次に、重点事項の3つ目、「東京オリンピック・パラリンピック、国民体育大会・全国障害者スポーツ大会に向けた着実な取組」(P13)ですが、(1)で、東京オリンピック等に向けた機運醸成を図るため、新たに、ハンガリー文化の理解促進に向けたイベント等を開催するほか、東京オリンピックにおける聖火リレー実行委員会を設置します。
 (2)で、本県の魅力・実力を戦略的に発信していくため、引き続き、効果的なプロモーションの展開や、メディアに対する働きかけなどを行っていきます。
 (3)で、30年度は「わざ・たくみ(技・巧)」をテーマに、イベント等を実施するほか、とちぎ子どもの未来創造大学に「とちぎ版文化プログラム特別コース」を開設します。
 (4)で、総合スポーツゾーンの整備を着実に進め、(5)では、ライフル射撃場の再開に向け、改修工事等を実施していきます。
 (6)で、平成34(2022)年の本県国体の開催に向けた準備を進め、(7)で、選手の育成・強化を図るほか、新たに、スポーツ医・科学センターの設置に向け、運営体制などを検討していきます。(P14)
 (8)で、引き続き、市町が行う競技会場となる施設の改修等を支援し、(9)で、競技会場となる県有施設の改修を実施していきます。
 そして、(10)では、全国障害者スポーツ大会に向け、引き続き、選手の育成・強化に取り組むほか、新たに、手話通訳などを行う情報支援スタッフや競技役員等の養成に取り組んでいきます。 

2.「とちぎ元気発信プラン」と「とちぎ創生15戦略」の更なる推進
 とちぎ元気発信プランの重点戦略で第一の柱に位置付けている、「次代を拓く人づくり戦略」(P15)です。
 まず、「未来を創る「とちぎ人(じん)」育成プロジェクト」についてですが、「確かな学力の育成と教育環境の整備」として、(2)で、児童一人ひとりへのきめ細かな指導ができる環境を整えるため、小学校における35人以下学級を、30年度からは第4学年に拡充します。
 また、「豊かな心と健やかな体の育成」として、(4)で、新青少年教育施設のPFI等導入可能性調査などを行います。
 「高校教育の充実」として、(6)で、新しい高校づくりの推進のほか、適正規模未満で維持する特例校について、新たに、学校運営協議会を設置し、地域とともに魅力ある学校づくりを推進していきます。(P16)
 次に、「夢をつむぐ子ども・子育て支援プロジェクト」です。(P17)
 「結婚、妊娠・出産、子育て支援の充実」として、(1)について、宇都宮、小山、那須塩原の3センターの連携を強化し、会員への支援の充実を図るため、結婚相談員を増員し、マッチングシステムによるパートナー探しや、出会いの場となるイベントなどを行います。
 (5)では、保育士等のキャリアアップ研修などにより処遇改善にも取り組みます。
 (7)で、認定こども園の整備、保育教諭の資格取得等を支援するほか、(11)で、放課後児童クラブ等の整備を支援します。(P18)
 また、「子どもを守りはぐくむ体制づくり」として、(12)で、ひとり親家庭への支援策として、市町が実施する子どもの居場所の運営に対する助成期間を延長します。
 次に、「輝く女性活躍推進プロジェクト」です。(P19)
 「あらゆる場面における女性の活躍と参画の促進」、「ワーク・ライフ・バランスの推進」として、(1)で、起業を目指す、または起業後間もない女性と、先輩起業家との交流会を開催するなど、女性のチャレンジを応援していきます。
 次に、「感動共有スポーツ推進プロジェクト」です。(P20)
 まず、「スポーツを通じた人づくり」として、(3)で、サイクルロードレース「ツール・ド・とちぎ」第3回大会への支援を行います。
 先ほど説明した国体等の関連事業について、記載しています。(P21)
 次に、「強みを生かす成長戦略」です。(P22)
 まず、「とちぎの産業躍進プロジェクト」についてですが、「ものづくり産業の更なる発展」として、(1)で、新たに、医療・福祉機器の開発に向けたプロジェクトの創出に対して支援を行うとともに、(2)で、航空機・次世代自動車・医療機器関連の展示商談会への出展を支援するほか、(3)で、研究開発等に対する助成を行います。
 次に、「新たな成長産業の創出・育成」です。(P23)
 (4)で、引き続き、国の「地域活性化雇用創造プロジェクト」のスキームを活用し、ロボットや航空機、次世代自動車など戦略的産業分野の振興を図るとともに、企業と就職希望者のマッチングや受発注開拓などを支援していきます。
 次に、「立地環境を生かした企業誘致の推進」です。(P24)
 (6)で、引き続き、本県への企業立地等を促進していきます。
 また、「フードバレーとちぎの推進」では、(7)で、新たに、民間専門家によるプロジェクトチームを設置し、「とちぎならではの食」の商品開発や販路開拓などを支援していくほか、(8)で、マレーシアにおける試験販売や、ベトナムの現地バイヤーとの商談などを支援していきます。
 次に、「とちぎを支える企業応援プロジェクト」です。(P25)
 まず、「中小・小規模企業の持続的発展の促進」として、(1)で、制度融資について、女性活躍、子育て支援、働き方改革に資する事業を行う企業や、地域経済牽引事業計画の承認を受けた企業等を融資対象とする、「重点政策推進融資」を創設するなど、制度の充実を図ります。
 (2)で、新たに、創業後間もない事業者を対象に、先輩創業者などによる分野別のフォローアップセミナーや、ビジネスプランコンテスト等の場に有効な、プレゼンテーション能力向上のためのセミナーを開催し、創業から成長へと繋げていきます。 また、「挑戦する企業への支援」として、(3)で、引き続き、サービス産業の新商品・新サービスの開発等を支援していきます。
 次に、「多様な産業人材の確保・育成」では、(7)で、新たに、企業の協力の下、工業高校等の生徒に実践的な講習を行うなど、若年者の建設業への就業意識の向上を図っていきます。(P26)
 次に、「とちぎの農林業成長プロジェクト」です。(P27)
「農林業を支える人材の確保・育成」を図るため、(1)及び(2)で、新規就農者への支援を行うとともに、(3)で、林業・木材産業の人材の確保・育成、定着・定住の促進等に総合的に取り組んでいきます。
 また、「成長産業へ進化する農業の確立」を図るため、(4)で、引き続き、共同利用施設の整備等を支援するほか、(5)では、米政策の見直しに対応するため、露地野菜等の産地づくりや担い手の規模拡大など、水田農業の収益性向上に取り組んでいきます。
 (7)で、園芸大国とちぎの実現に向けて、アで、トップレベルの施設園芸経営者の育成を図るとともに、イで、スカイベリーの品質向上やいちごの業務需要への供給力強化に向けた支援を行うほか、ウで、「トマト」、「にら」などの主力品目の生産拡大等への支援などを行っていきます。(P28)
 (8)で、本県農産物のブランド力を強化するため、アで、スカイベリー・にっこりのプレミアム化に向けたテストマーケティングを実施するとともに、イで、「いちご王国」のPRや関西圏におけるマーケティング調査、スカイベリー、にっこりなどのブランド力をアップさせるためのプロモーションを実施していきます。ウで、とちぎ地産地消推進店などにおいて、県産農産物の魅力を伝えるキャンペーンを実施するほか、農産物の輸出については、エで、コメやいちごの新たな販路を開拓するための、テストマーケティングやプロモーション等を実施します。(P29)
 (9)では、輸出拡大や東京オリンピック等への食材の供給に向け、新たに、国際水準GAPの認証取得に対する支援を行います。
 また、本県畜産の競争力強化を目指し、(12)で、新たな食肉センターの整備に対し、引き続き支援を行うとともに、(13)で、新食肉センター整備に伴う、食肉衛生検査所の整備、(14)で、県北家畜保健衛生所の移転整備を進めていきます。
 また、このページの(12)や、前のページの(7)、(8)などはTPP等対策にも資することから、積極的に取り組んでいきます。
 なお、その他のTPP等対策関連事業については、後ほど資料12を御覧ください。
 次に、「林業・木材産業の成長産業化の推進」です。(P30)
 (15)で、引き続き、県内外で県産出材を使用した木造住宅の建設への助成を行い、とちぎ材の利用拡大を図っていきます。
 また、平成30年度以降も継続することとなった「とちぎの元気な森づくり県民税」を活用し、(17)で、針葉樹の皆伐後の再造林を行うなど森林資源の循環利用を促進していきます。
 (18)では、市町や民間が実施する中大規模木造建築物の整備に、助成を行うなど、木造・木質化を進めていきます。
 次に、「観光立県とちぎプロジェクト」です。(P31)
 まず、「魅力と活気ある観光地づくり」として、(2)で、引き続き、団体・個人等の「おもてなしいちご隊」への登録を推進するほか、新たに、旅行者から「感動おもてなしエピソード」と、改善アドバイスを含めた「残念なおもてなしエピソード」を募集し、観光事業者にフィードバックすることで、おもてなしスキルの向上を図っていきます。
 (3)で、奥日光のベルギー王国大使館別荘の特別公開と、イタリア、英国大使館別荘記念公園など県有施設との連携事業として、日光国際避暑地施設を巡るスタンプラリーを実施します。
 次に、「戦略的な観光誘客の推進」です。(P32)
 (6)で、いよいよ本年4月から、本DCを開催します。国内外からのお客様を、心のこもったおもてなしでお迎えしていく。また、来年3月には「アフターDC」に向け、キックオフイベントを開催するとともに、本県への旅行商品を造成する関西圏などの旅行業者に対する助成等を行っていきます。
 また、「海外観光誘客の強化」として、(7)で、新たに、韓国におけるSNSによる情報発信や、外国人観光客向けウェブマガジンへの広告掲載などを行っていきます。
 (9)で、「とちぎインバウンド大臣」袁文英(えん・ぶんえい)氏による本県観光情報説明会を香港において開催します。
 次に、「暮らし安心健康戦略」です。(P33)
 まず、「健康長寿とちぎづくりプロジェクト」についてですが、「疾病の早期発見・早期治療の促進」として、2月通常会議に「栃木県がん対策推進条例」(案)の提出を予定しているところであり、(2)で、「がん」との共生を推進していくため、新たに、ラジオドラマCMを放送するなど、「がん」についての県民理解を促進していきます。
 次に、「安心の医療・介護確保推進プロジェクト」です。(P34)
 「地域包括ケアシステム構築の推進」として、(1)で、新たに、在宅医療に携わる医師確保に向けた研修を地域単位で行うなど、在宅医療の体制整備や人材確保などに取り組みます。
 (2)では、新たな介護人材の参入促進や介護業界全体のレベルアップとボトムアップを推進するため、30年度から、介護事業所の認証・評価制度の本格運用を開始します。
 (3)及び(4)で、「はつらつプラン」に基づき、特別養護老人ホーム等の整備を支援します。
 次に、「安心の地域医療提供体制の整備推進」です。(P35)
 (7)で、新たに、地域医療構想の達成に向け、急性期病床等から回復期病床に機能転換する医療機関の施設整備に対する助成を行うほか、(9)では、30年度から都道府県に移管される国民健康保険事業の円滑な推進を図るため、新たに、特別会計を設置し、各市町が保険給付に要した費用の交付や、医療費適正化、保険料徴収率向上に取り組む市町への支援などを行っていきます。
 また、枠内の「病院整備等に対する助成」欄に記載のとおり、芳賀赤十字病院等の整備について支援を行います。
 次に、「共生社会実現プロジェクト」です。(P36)
 まず、「障害者が安心して暮らせる環境づくりの推進」として、(2)で、引き続き、障害者福祉施設の整備を進めていきます。また、「ノーマライゼーションの推進」として、(3)で、複合的な課題を抱え、制度の狭間にある方を支援するため、新たに、地域共生社会の実現に向けたトップセミナーや、相談支援コーディネーターの養成に取り組んでいきます。
 (4)では、児童養護施設などの措置解除者等への支援策として、新たに、支援コーディネーターを配置するほか、22歳まで居住費などを継続支援し、自立をサポートしていきます。
 次に、「暮らしの安心実現プロジェクト」です。(P37)
 「交通事故抑止対策の推進」として、(2)で、高輝度標識・標示の新設・更新に取り組むなど、交通事故の抑止を図ります。次に、「犯罪を発生させない安全な地域づくり」として、(4)で、宇都宮東警察署の移転整備を進めます。(5)で、高齢者等を対象とした特殊詐欺被害防止対策を進め、(6)(7)で、性犯罪被害者やDV被害者等を支援していきます。
 また、(8)で、「消費生活における安全・安心の確保」に取り組んでいきます。(P38)
 次に、「快適実感安全戦略」です。(P39)
 まず、「災害に強いとちぎの基盤づくりプロジェクト」では、「災害から県民を守る強靱な地域づくり」として、先ほど説明した事業のほか、(1)で、新たに、コンビニエンスストア等との協定により、災害発生時に帰宅困難者に対して、総合的な災害関連情報などを提供する、「災害時帰宅支援ステーション」を設置し、県において表示ステッカーを配付します。
 (2)で、新たに、企業の協力により、消防団員とその家族が特典サービスを受けられる「消防団応援の店」の制度を導入し、表示シールや利用証を発行します。
 次に、「社会資本等の老朽化対策の推進」です。(P40)
 (9)で、地方合同庁舎等の改修を行うとともに、(10)で、県立学校の校舎、部室等の改修などを積極的に行います。
 また、枠内の「公共事業等」については、表に記載のとおり予算を計上し、県民の安全・安心を確保するため、社会資本の整備を着実に進めていきます。
 次に、「暮らしやすい「まち」づくりプロジェクト」です。(P41)
 「コンパクトな「まち」づくり」として、引き続き、(1)で、「小さな拠点」の形成に取り組む市町を支援するほか、(2)で、農産物直売所等を活用したモデル地区の取組を支援していきます。
 「公共交通の維持・確保」として、(6)で、宇都宮市と芳賀町が実施するLRT事業に対する支援に活用するため、新たに基金を設置し、記載の金額の積み立てを行います。
 次に、「持続可能なエネルギー社会実現プロジェクト」です。(P42)
 「環境にやさしい低炭素社会の構築」、「新たなエネルギーの需給体制の構築」として、(1)で、新たに、中小企業に対する地中熱利用設備の導入可能性調査を実施します。
 また、(2)で、中小企業が行う省CO2設備の導入助成対象にコージェネレーションを追加するほか、(3)で、現在整備を進めている総合スポーツゾーンの新武道館に、地中熱利用設備を導入し、その有効性を広くアピールしていきます。
 (5)で、本年度に引き続き、「COOL CHOICE とちぎ」県民運動を推進していきます。
 また、枠内の「元気発信プラン関連事業」では、県営最終処分場整備に係る予算を計上しています。
 次に、「誇れる地域づくり戦略」です。(P43)
 まず、「魅力あるとちぎの地域づくりプロジェクト」では、「多様な主体との協働や連携・交流による地域づくり」として、引き続き、(1)で、住民自らが主体となって構成された地域づくり団体の取組等を支援し、(2)で、地域づくりの担い手を育成していきます。
 また、(4)で、各分野の専門的な知見を持ち、地域で活躍するエキスパート人材との意見交換会を開催します。
 (8)で、社会貢献活動団体等が新たに実施する地域活性化への取組に対し、専門家による助言や提案などのサポートを実施します。(P44)
 次に、「とちぎの文化創造プロジェクト」です。(P45)
 「伝統文化等を通じた世代間・地域間交流の促進」として、(1)で、引き続き、東京オリンピッ ク・パラリンピック参画の機運醸成に資する文化イベント等に対し助成を行っていきます。
 また、「文化・芸術に親しむ環境づくり」として、(4)で、県立博物館の収蔵庫棟の整備を、(5)で、総合文化センターの大規模改修を進めていきます。
 次に、「とちぎの誇りプロジェクト」です。(P46)
 「とちぎへの愛着や誇りの醸成」では、(2)で、新たに、人間関係づくりをはじめ、より良い社会生活を営むため、栃木県民が共有し受け継いできた活動様式(マナー)を収集した、仮称ではありますが、「とちぎ発マナー集」を作成します。
 (6)は、「とちぎの元気な森づくり県民税」を活用して行う事業です。アで、広葉樹への樹種転換を促進し、健全で多様な森づくりに取り組むとともに、ウで、引き続き、里山林の整備等を行うほか、エで、新たに、地籍調査に向けた計画策定への助成を行うなど、森林所有対策を進めていきます。(P47)
 オでは、県民税事業の普及啓発や、企業と森づくり活動団体とのマッチングを行うなど、県民協働の森づくりを支援していきます。(7)では、新たに、集中的にシカ・イノシシの生息数の減少を図るため、期間を限定して、捕獲奨励のための有害捕獲従事者に対する助成を行います。
 また、(8)で、シカ・イノシシ対策の基本技術講習や、ハクビシンによる被害防止対策などを行っていきます。
 なお、野生鳥獣による被害対策に全庁を挙げて取り組むため、自然環境課内に「野生鳥獣対策班」を設置します。
 次に「とちぎ元気発信プランの推進に向けて」です。(P48)    
(1) 持続可能な財政運営
 県債残高の抑制につきましては、行革プランに掲げる目標を踏まえながら、引き続き適切な県債発行に努めていきます。
(2) 歳入の確保
 県税については、現在、3県税事務所で実施している市町との個人住民税の協働徴収事務を全県税事務所に拡大することとし、徴収率の向上に全力を挙げて取り組んでいきます。また、自動車税の口座振替についても促進していきます。
 その他、「とちぎふるさと電気」の収益金を活用するとともに、法令の改正等に伴う使用料・手数料の改定等を適切に行います。
(3) 働き方改革に資する事務事業の見直し
 限られた人員で新たな行政ニーズに対応するため、イベント等事務事業の廃止・見直しを行うとともに、事務の効率化・省力化につながる各種取組を実施し、働き方改革を推進していきます。
 なお、働き方改革に資する事務事業の見直しについての詳細は、後ほど資料7を御覧ください。
(4) 県有財産の適正管理と有効活用(P49)
 昨年度策定した「栃木県公共施設等総合管理基本方針」に基づき、施設の計画的な管理を行っていきます。また、地方行政庁舎の集約化や未利用スペースの貸付けなど、県有財産の総合的な利活用を推進していきます。
(5) 組織力の強化
 組織改編については、先ほど、関連するものに触れてきましたが、詳細については、後ほど、人事課長から説明します。 
 さて、これまで予算の概要を説明しましたが、平成30年度当初予算の特徴を一言で申し上げると、「ひとづくり・しごとづくりとちぎ創生実現予算」と命名したいと思います。
 以上で、当初予算案についての説明を終わります。 

6 国の補正予算への対応(P50)
 生産性革命、TPP等対策などを柱とする国の補正予算に呼応し、公共事業等の速やかな執行を図るとともに、「とちぎ創生15戦略」に位置付けた地方創生に向けた取組等を推進することとしました。
 2月補正における対応は、245億 1,756万円となります。
 主な事業は、生産性革命の関係では、ものづくり産業における生産性向上のための産業技術センターの共同基盤の整備や、県内農業の生産性向上に資するよう、農業試験場に先進研究施設等を整備します。
 また、防災・減災事業では、公共事業費や障害者福祉施設整備助成費等を追加します。TPP等対策では、意欲的な地域の担い手を対象とした農業用機械等の導入に対する助成や、林業・木材産業の体質強化に向けた施設整備等に対する助成などを行います。(P51)
 なお、詳細はこの後実施します「平成29年度2月補正予算案」の記者発表で、財政課長が説明します。
 以上で、私からの説明は終了します。

(質疑事項)

1. 予算案の評価について

記者:知事は、昨年度の当初予算案について、収穫を得る目的に向かって進む1年、元気に穂が出てきてこれから実を迎えることにつなげたいという思いから、「元気出穂(しゅっすい)賞」と表現していました。今回の当初予算案に関してはどのような評価をしているのか、お聞かせいただければと思います。

知事:平成30年度は、ただいま説明したとおり、「政策経営基本方針」や「とちぎ元気発信プラン」、「とちぎ創生15(いちご)戦略」に掲げた施策のさらなる推進を図るほか、当面するその他の重要課題にも的確に対応することとしました。
 一方で、財政運営の観点からは、大規模建設事業費が依然として高水準であるとともに医療福祉関係経費が引き続き増加している状況等から、30年度も大幅な財源不足が生じるため、財源の確保に向け、年度前半から事務事業の見直しを進めるなど、メリハリの利いた予算編成に取り組んだところです。
 そこで、新年度の予算を「ひとづくり・しごとづくり とちぎ創生実現予算」と命名いたしましたが、あえてこの予算に「賞」という名を付けるとすれば、「いいことつぎつぎおきるで賞」。
 これは、老若男女や障害者、あるいは中小・小規模企業など、各分野に目配せをして、一生懸命生きている、取り組んでいるところに対し、行政としても陰日なたなく積極的に応援するという予算を組んだものですので、あえて「賞」を付けるとすれば、「いいことつぎつぎおきるで賞」としたいと思います。

2.平成30年度当初予算編成について(その1)

記者:今回の予算案で、特に重視した分野、新しい取り組みの中で特に思い入れのある分野や取り組みがあったら、お聞かせいただければと思います。

知事:栃木の地方創生の深化、すなわち栃木の県勢を高め、県民一人一人の能力が最大限発揮できる環境づくり・社会づくりといったことに思いを込めて予算を練り上げたと言えると思います。
 産業関係ですと、大阪センター。あるいは技能五輪のレガシーを継承する 、若年技能者に向けてのものづくり選手権や小学生のものづくりコンテストなどの開催です。あとはIoTなどの第4次産業革命へ対応していきます。
 保健福祉関係ですと、医療的ケア児の支援事業として、支える家族のレスパイト体制の充実。それから妊産婦等に対する支援体制としては、頑張るママ応援パスポート事業。
 安全安心関係ですと、栃木ふるさと支援センターのモデル事業にいよいよ着手する。水害対応タイムラインなども市町の支援をして作っていって、水防災意識の向上に寄与する。
 小学校4年生については35人以下学級を導入する。DC(デスティネーションキャンペーン)も、アフターDCも含めて積極的に推進するといったように、新規事業もちりばめて、県勢を高めていきたい。そして、一人一人の能力が最大限発揮できる栃木づくりに邁進していきたい。そういう思い、そしてまた力点を置いた事業をそろえました。

3.平成30年度当初予算編成について(その2)

記者:地方創生の関連で2点お尋ねします。
 まず1点目ですが、先日、総務省が公表した「人口移動報告」によりますと、東京一極集中にブレーキが利いていない実態が明らかになりました。
 本県も、転出超過幅は減少しましたが、「とちぎ創生15戦略」で掲げた目標値にはまだ達しておりません。「15戦略」は4年目を迎え、具体的な成果が求められる時期に来ていると思います。新年度予算では、新たに女性のUIJターンを促進する事業などが盛り込まれましたが、この事業も含めて、人口減の克服に向けた知事のお考えをあらためてお聞かせください。

知事:まず転出超過や少子化に対する対応、さらには「とちぎ創生」の新たな取り組み、この2点についてお答えしたいと思います。
 転出超過に歯止めをかけるために、IoT等の導入・活用促進による本県産業の振興のほか、企業の働き方改革や、女性も含め誰もが働きやすい職場環境の改善等を支援し、魅力ある雇用の創出をしていきます。
 新たに、本県企業に関心のある学生等のUIJターン就職を促進するフェアを県内で開催するほか、東京圏在住の20~30代の女性に対する本県へのUIJターン意識醸成に向けた交流会を都内で開催する、こういった新しい人の流れに挑戦していきます。
 さらに、先月から開始した「とちぎ結婚応援カード(とちマリ)」の発行や、来月、那須塩原市に3つ目となります「とちぎ結婚支援センター」を開設することになるわけですが、こういった体制の拡充を行ってパートナー探しの支援を行い、市町や企業と連携しながら、結婚を応援する機運もさらに高めていきたいと思います。
 併せて、「頑張るママ応援パスポート事業」として、母親が子育てを応援されていると実感できる仕組みづくりを市町と検討し、産後うつの予防や、妊娠期から子育て期まで切れ目のない支援体制の構築などを進めていきたいと思います。
 こういったことを実施しながら、喫緊の課題である人口減少問題の克服に取り組んでいきたいと思います。
 一方、「とちぎ創生」についての新たな取り組みは、今申し上げた転出超過及び人口減少を克服するための新たな取り組みとして、学生等のUIJターンの就職促進フェア、20~30代の女性の交流会、「頑張るママ応援パスポート事業」などを行っていくわけですが、本県の強み・可能性を生かす新たな取り組みとして、とちぎものづくりフェスティバル、これは若年技能者向けのものづくり選手権などです。それからDC関連のイベント、「いちご王国」のプロモーションの強化、土地利用型園芸の生産拡大、大阪センターの設置、本県企業のIoT等導入に係る実現可能性調査。
 そしてまた、市町と連携した新たな取り組みとして、栃木ふるさと支援センターの設立等に対する助成、県内全市町・関係団体が一堂に会する合同移住相談会を開催して、人口減少、さらには地方創生の取り組みを強化していきたいと思います。

記者:今のお答えにも少し入っていましたが、地方創生のためには、人口減に歯止めをかけるいわゆる「攻め」の施策と同時に、人口減に対応した社会システムへの転換を進める「守り」の施策も重要になってくると思います。
 新年度予算では、知事が公約に掲げた栃木ふるさと支援センターの設置に向けたモデル事業の実施が盛り込まれましたが、こうした「守り」の施策に対する知事のお考えをお聞かせください。

知事:今回の予算を「攻め」と「守り」とに分けて考えた場合ですが、「攻め」については、本県の情報を発信し誘客等につなげていく取り組みとして、大阪センター、関西情報発信強化事業です。それからデスティネーションキャンペーン関連事業などが挙げられると思います。
 「守り」については、災害等に備える取り組みとして、市町の水害対応タイムライン作成のための河川基準水位の設定。災害時の帰宅困難者対策の推進、コンビニなどと連携するということを先ほど申し上げました。あるいは災害時広域受援計画の策定。
 その他、公共施設の長寿命化の取り組みとしては、県の庁舎や学校の計画的な改修などが挙げられると思います。
 また、「攻め」でもあり「守り」でもある「攻守一体」の取り組みとしては、本県の強みを一層強固にするとともに将来に発展させていく取り組みとして、次世代への技能五輪のレガシー継承事業、「いちご王国」プロモーション推進事業といったものが、「攻め」でもあり「守り」でもある事業と整理しています。

4.平成30年度当初予算編成について(その3)

記者:全体の財政再建に関してお伺いします。
 歳出に関しては、貸付金が減るという一時的な要因を除けば、高齢化による医療費の増や総合スポーツゾーンの事業費の高止まりという傾向があると知事自身おっしゃいました。
 歳入に関しては、県税の増収を見込んでいるわけですが、足元では世界同時株安などが進んでおり、予想どおりに行かない局面もあるかと思います。そんな中、あらためて、今後どのように財政再建を図っていかれるおつもりでしょうか。

知事:スポーツゾーンの整備が終了するまでは、大型事業が続いていくことになります。その後は少しずつ落ち着いていくものと考えていますが、財政調整基金、県有施設整備基金などの基金の涵養をしっかり行っていきながら、行革プランに基づいて無駄の削減などを行い、選択と集中をしっかり図った上で、組織のスリム化も含めて、今後の厳しい財政状況にさらに備えていきたいと思います。

記者:引き続き、組織改編で個別の件ですが。
 県教育委員会に「学校安全課」を設置することに関して、これまでは学校教育課やスポーツ振興課など、別々の部署で対応していた危機管理を一元化するというのがポイントかと思いますが、あらためて、この部署にどのような期待をされますか。

知事:学校・高体連等に対する実地監査を行うなど、学校教育活動全般における安全・危機管理の強化・徹底に取り組んでほしいと考えています。
 「学校安全課」の主な業務としては、学校行事等に関する指導・助言・承認、学校・高体連等に対する実地監査の実施、事件・事故・ヒヤリハット事例収集・分析・結果提供、登山計画審査会の運営、安全・危機管理に関する研修の実施、こういったことを主な業務として捉えているところです。
 さらに、私立学校に対しては、文書学事課を経由して助言等を行う。義務学校(小中学校)については、教育事務所などを経由して助言等を行う。
 こういう体制をしっかり整えて、今後、雪崩事故はもちろんですが、それ以外のスポーツ・文化、さまざまな学校行事において、事件・事故等の発生がないよう、しっかりと学校安全課で対応させたいと思います。

5.平成30年度当初予算編成について(その4)

記者:2つ前の質問の関連なのですが、知事は、「守り」の政策等について、どちらかというと安全・安心のものを挙げていただいていたと思いますが、「1戦略」でも、そもそも120万人という最悪のプランから、そこからある程度人口減に歯止めをかけようという中でですが、人口減少は想定している中で、人口が減っても住み慣れた地域で暮らし続けられるという視点の政策についてはどういうものがあるか、補足として伺えればと思います。

知事:人口減少は現状では避けがたい。その中で減少幅を何とか緩やかにしていきたい。
 課題としては、県民に、住みやすく安心して暮らしやすい場所だから住み続けたいと思ってもらうことが1つ。
 それから、県外の皆さんにとって、栃木県は、我々よそ者が行っても、子育てから第二の人生も含めて安心して生活できそうないい場所だということになれば、選ばれることになると思います。ついては、中山間地域などを念頭に栃木ふるさと支援センター(仮称)を立ち上げるなど、地域みんなで地域の資源を大事にしながら、独り暮らしであっても障害者であっても高齢者であっても生活がしやすいという仕組みをつくっていく。
 さらには、結婚支援であるとか子育て支援であるとか、あるいは障害児・者への助成制度であるとか、こういう仕組みをしっかり整えて、栃木県民は当然栃木に住み続けたい、それから県外からは、栃木に行けば終の棲家として最もふさわしい場所だと選んでもらえるようになる。この両面で県政を動かしていくことが必要だと思っています。
 しかし、現に、若い人たちが東京方面に流出しているわけですから、その方々には、栃木県内の企業情報や求人情報、そしてまた栃木の暮らしやすさなどについて、学生や若者にしっかり伝わるような情報発信を行って、栃木県での交流会の開催を。今月は東京で、栃木県出身者が首都圏で生活している方々との意見交換会。それから新年度は、学生に栃木に来てもらってインターンシップフェアを行う。女性などについては東京で交流会を開催する。
 こういうことから、施策・事業をしっかり整えて、なおかつ情報発信をしっかり行って、学生や若者、女性も含めて、選ばれる栃木づくりを行っていく必要があると思います。それらが功を奏すれば、緩やかな人口減のカーブにつながっていくのではないかと思いますし、そうしたい、そうさせたいと思います。

記者:ありがとうございます。
 知事は冒頭で「あらゆる分野に手を尽くした」という趣旨の御発言をされていたと思います。予算のメニュー等を見ましても、働き方から、女性、関西への進出、重点5分野の産業の育成等々、かなり手広くやっているところです。裏を返すと、若干うがった見方かもしれませんが、地方創生や人口減対策について最適解がない中で、苦労されて広範な種まきをしたというような部分があるのでしょうか。

知事:県という大きな器の中で、ウイークポイント、水漏れ状態というものを補修やカバーしていくことが必要だということから、例えば、関西方面での栃木県の認知度、それから新たな企業のBCPなどを考えた立地先・操業先の選択、あるいは観光情報の発信、農産物の販路拡大、いずれの分野においても、栃木県は残念ながら関西方面、西日本は弱かったわけで、それを指摘され続けてきたわけですが、今度はいよいよ体制を整えて打って出るということになりましたので、その部分の水漏れを今回は防ぐ、防止につながっていくだろうと思います。なおかつ成果を上げていかなければなりませんので、しっかりとセンターの機能を果たせるようにしていきたいと思います。
 例えば、必要性があるけれどもできなかった、あるいは時代の変化とともに求められて行政が対応していかなければならない、それは、男女の出会い、例えば結婚のマッチング事業といったものもそうですが、さらには結婚する人を社会全体で応援するというのは新たな時代の要請だと思います。そういうことにしっかり対応して、安心して結婚ができ、安心して子育てができ、働くことができ、人生を全うできる社会をつくっていく。抽象的な話ですが、そういう思いを職員みんなが持って施策・事業を考えたということだと思います。

6.平成30年度当初予算編成について(その5)

記者:2018年度の予算編成は4期目に入って2回目の編成となります。知事選で掲げた公約の進捗状況については、どの程度まで達成できたのでしょうか。

知事:今回の予算編成を通じて、昨年度検討中であった項目の多くについて着手ができたところです。その結果、「新たに取り組む」とした70項目、政策集の中で70項目立ち上げたわけですが、5項目が「実施済み」、61項目が「予算化」あるいは「推進中」となります。おおむね順調に推移しているのではないかと思います。
 平成30年度、今回新たに着手する取り組みについて幾つか申し上げますと、私の政策集に掲げた「ひとが輝く“元気なとちぎ”」においては、新スタジアム内に設置を予定していますスポーツ医・科学センターに、必要な機器や運営方法などを検討する懇談会を設置します。
 「成長力アップ“元気なとちぎ”」については、ものづくり人材の確保・育成を図る「とちぎものづくりフェスティバル」の開催。
 「健康・安心“元気なとちぎ”」では、LRTを導入する市町への取り組み支援。
 「未来への礎を築く“元気なとちぎ”」では、とちぎ発マナー集の作成などでありまして、それらがおのおの予算化されました。
 一方、未着手となっているものもあります。4項目です。
 例えば、放課後児童クラブの第3子以降の利用料の軽減。これについては、国の幼児教育無償化の動向を見極めながら、そのあり方を検討しているところです。
 これらも含めて、未着手となっている項目については、できるだけ早期に事業着手できるように。必要性がない場合は削除することになりますが、必要性があると判断できれば、早期に事業着手できるよう、スピード感を持って取り組んでいきたいと思います。

7.平成30年度当初予算編成について(その6)

記者:前の質問とかぶってしまうかもしれないのですが。
 財源不足により大幅な基金の取り崩しが続いていると思いますが、この点について、知事のお考えを伺えればと思います。

知事:今回の予算編成の時点での話ですが、直近の税収の動向から県税収入の増加が見込まれる一方で、歳出では、選択と集中の観点から事業費の伸びの精査に努めた。それらで財源不足を圧縮して今回の予算の編成をしたところです。
 今後についてですが、これは景気の動向などによって税収が大幅に落ち込むことも考えられますし、あるいは好景気がこれからもずっと続くのかもしれません。税収の伸びや減というものが、本県財政に大きな影響を及ぼすものと思っています。
 しかし、私たちとしては、財政調整的基金を涵養して不測の事態に備えられるようにしていきたい。ついては、産業力を高め税収を増やす、あるいは住まいを栃木に求めてもらう。そして、税収増を図っていきながら基金の涵養をし、どういう経済状態になっても慌てないで済むような財政運営をしていかなければならない。
 ついては、国体までは厳しい状況が続くと思いますが、その後については、何とか薄日が差せるような財政運営につなげていきたいと思います。

記者:もう1点。高齢化による医療・福祉関係経費だけではなくて、公共施設などの老朽化も深刻になってくると思いますが、人口減少社会の中でどう対応していくか、知事のお考えを伺えればと思います。

知事:インフラ施設の長寿命化につきましては、先ほど申し上げたように、平成28年12月に栃木県公共施設等総合管理基本方針を策定して取り組みを進めているわけですが、優先的に長寿命化を図る「計画保全対象建築物」を今年度末の29年度末までに選定するなど、効果的な推進に努めています。
 30年度の予算においては、この方針及び個別施設計画に基づく取り組みとして、庁舎等の建築物と道路等のインフラ施設を合わせて435億円計上していますが、実施に当たっては、地方交付税措置のある県債の導入などによって、可能な限り一般財源を縮減するなど、必要な財源を確保していきたいと思っています。
 基本方針の試算では、年間約350億円という数字を挙げていますが、今回、435億円になっておりまして、地域の要望が学校施設などを中心に多いことから、前倒して対応するものもこの中には含まれています。

8.平成30年度当初予算編成について(その7)

記者:関西圏での情報発信の強化やUIJターンの促進という他県への働きかけに、今回新たな事業が組まれていますが、人口減少が続いて、外に対して、選んでもらえるように働きかけていくという意気込みについてどのように思っていらっしゃるのか、あらためてお聞きできればと思います。

知事:栃木県はさまざまな分野で優位な資源をたくさん持っているし、他の県と比較しても遜色ないし、勝るとも劣らない。こういう状況にありながら、知名度が不足している。情報発信が不足していることから、十分国内外に理解が深まっているとは言えない。こういうことも含めて、大阪センターは、まず関西からということで人を配置することにしたわけです。
 観光誘客、企業誘致を積極的に進めるほか、農産物などの県産品の販路拡大にも取り組んで、関西圏等における栃木の知名度向上や魅力の浸透につなげていきたい。大阪のデパートに「とちおとめ」や「スカイベリー」などを早く並べたいと思っています。大阪は西日本の拠点。観光プロモーションなどで、アジアを中心に海外での展開。あるいは輸出も含めて。
 新年度も、今まで以上にブランド化やインバウンド、そしてまた知名度向上や魅力度向上という分野につながっていく予算を、十分とは言えませんが編成できたと思っていますので、成果を上げたいと思います。

記者:「厳しい財政状況の中でメリハリの利いた予算にした」とおっしゃいましたが、もしできなかった分野があれば教えていただければと思います。

知事:例えば、先ほど申し上げた私の政策集の中で、「子だくさん応援プロジェクト」や「健康マイレージパスポート事業」といったものを掲げていますが、市町との連携やICTを活用した効果的な事業手法などを含めて検討中です。
 あるいは、幼児教育無償化といったものもあって、国の動向も見なければならないものもありますので、残念ながら、思いが全て予算の中に盛り込まれているというわけではありません。
 ですが、30年度にやらなければならないこと、また必要なことは盛り込めたものと思います。

記者:ということは、「攻め」、「守り」でいいますと、やりたいこと、実現したいことに向けてある程度攻めることができたものなのでしょうか。

知事:大半についてはそう捉えておりますが、各部局では、100点を狙ったけれども95点だったとか80点だったとか、それはあると思います。
 例えばモデル事業をやるにしても、5カ所ぐらいやろうと思ったけれども予算の関係で3つになってしまったとか、そういうことは数多く出ていると思いますので、まずは成果を上げて、今年盛り込まれなかった予算については、31年度以降に、事業の有効性がはっきりすれば満額回答ということになるわけですので、そのための仕掛け・仕込みはできたのではないかと思います。

9.平成30年度当初予算編成について(その8)

記者:庁内の働き方改革に関して伺います。
 来年度、許認可有効期間の延長や合議の簡素化など、細かいところまで内部管理事務の見直しをされると思います。こうした見直しを行うことによって、職員の働き方や仕事の仕方といった面で期待される効果、達成すべき目標などについて、知事はどのようにお考えになっているか、お聞かせいただけたらと思います。

知事:平成30年度の働き方改革への県の対応についてということで申し上げますが、このことについては、企業だけが考える課題ではなくて、働く人一人一人がより良い将来の展望を持てるように、行政として環境の整備を図っていく必要があると認識しています。
 また、少子化に伴う人手不足への対応や育児・介護の両立等が求められる昨今においては、職業・性別・年齢などを問わずに、個々の事情に応じて多様な働き方を選択できる社会を実現していくことが重要だと思います。
 このため、県では、職員の働き方を引き続き考えていくことはもとより、企業や一般県民を対象にした理解促進セミナーや無料相談会等を開催するなど、全ての県民が生き生きと快く働き方を選択できるという社会の実現のために、県としても積極的に取り組んでいきたいと思います。

10.平成30年度当初予算編成について(その9)

記者:先ほどの質問にもかぶってくると思いますが、2022年の国体まで財政難に直面するだろうということですが、国体後には何とか慌てないで済むような財政対応をしていくということですが、ここ年間の間で税収の伸びなど期待できるような種まきというか、どういうところに重点を置いて取り組んでいくのか教えていただきたいと思います。

知事:国体を見据えて、あるいは国体が内定する前から、県としては、「とちぎ未来開拓プログラム」という取組を行って基金の涵養に努めてきました。結果として、施設整備には何とか対応ができる状況になりました。これは、国体の施設に使うことはもちろんですが、県民のスポーツ・健康づくり利用施設として整備をしていくものです。そういう点では、これまでの財政健全化の取り組みが功を奏して、おかげさまで国体は開催できる見通しが立ったということです。
 ですので、今、栃木県の懐具合は、潤沢とは言えないけれども、十分とは言えないが何とか県政運営ができる状況になっています。それで国体を迎えることになるわけです。
 その後については、さらなる財政健全化の取り組みを行っていけば、景気の動向に左右されるにしても何とかやっていけるのではないかという意味で申し上げましたので、国体が終わったら何もかもなくなってしまったということではありません。30年度末の基金の残高が500億円を若干切る程度になりますが、そういう点では、計画的な財政運営と基金の涵養に努めてきた成果が数字の上で表れているのではないかと思います。

記者:那須雪崩事故から1年を前に、計1,500万円の再発防止策としての予算が組まれたわけですが、こちらの事業の内容の評価と、確実性のあるものにするためにはどうしていくべきなのか、知事のお考えをあらためてお伺いできればと思います。

知事:事故後の検証委員会から提言のあったチェック体制、登山活動における装備といったものについては、新年度の予算で対応できたと考えていますので、有効に活用しながら、再発防止策についてはソフトの面も当然必要になってきますので、学校安全課・高体連と連携を今まで以上に密にしながら、再発防止を図りつつ、子どもたちを山に足を向けさせることのスタートの年に30年度はしてほしいと思います。
 想定し得る、あるいは行政として対応しなければならないテーマや装備などについては、十分とは言えないまでも、必要なものは対応できたと思っています。

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