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更新日:2015年12月27日

統合失調症とは?

ご質問 どんな病気?
お答え  直接の原因がないのに考えや気持ちがまとまりにくくなり("統合"しにくくなり)、まとまりきれない心の内容が、現実とは異なった形(幻覚や妄想)となり、そのために困難や苦痛を感じ、回復のために治療や援助を必要とする病気です。"失調"というのは、"一時的に調子を崩した"という意味で、回復の可能性があるという意味です。
ご質問 原因は?
お答え

 根本的な原因はまだわかっていませんが、何らかの脳の機能異常と心理社会的なストレスなどの相互作用が関係すると考えられています。どんな人でも、疲れているとき、ストレス(特に人間関係のストレス)の強いとき、不安の強いとき、身体の病気のときなどには、ある目的に沿った一貫した思考や行動をすることが難しくなります。もともとこの病気になりやすい素因のある人において、そうした不安定な状態が長引くと、発病しやすくなると言われています。
 親の育て方が悪かったというようなあまりにも単純な説明は、今は受け入れられていません。

ご質問 遺伝するの?
お答え  遺伝が影響している場合もそうでない場合もあります。単純に遺伝だけの問題なのではなく、環境など、多くの因子が関与していると考えられます。
ご質問 どのくらい患者さんがいるの?
お答え  平成11年の時点で、日本全国で67万人の患者さんが治療を受けておられます。
 また、一生の間にこうした状態になる率はおよそ100人に1人とされています。
ご質問 どんな症状があるの?
お答え  まとまりきれない心の内容が、現実とは異なった形をとり、幻覚や妄想となることがあります。幻覚としては幻聴が多く、現実にはない声に話しかけられる、命令されるように感じます。妄想とは内容的にありえないことを強い確信を持って信じていることで、誰かに見られている、誰かに意地悪をされている、などの内容が多いようです。他には、まとまりのない会話や行動、他人によって考えさせられているなどといった被影響感などがあります。これらは脳内の情報伝達物質がバランスを失ったことによるものとされています。
 また、生活の仕方(食事、金銭管理、身だしなみ、服薬管理、社会資源の利用法など)、人付き合い、作業能率、集中力などの障害を来たすことがあります。これらにより社会や家庭での日常生活が妨げられ、ひきこもることもあります。
ご質問 どんな治療法があるの?
お答え  薬物療法が治療の基礎となります。抗精神病薬と呼ばれる薬物で脳内の情報伝達物質のバランスを整えます。その他に必要に応じて副作用止めの薬や睡眠薬、抗不安薬などが用いられます。服薬を中断すると、多くの方で再発の可能性が高くなります。継続した薬物療法が必要です。

 本人や家族が、診察の場や集団での精神療法を受けることで、病気や症状への理解を深め、精神的な安定を得て、本人が社会や家庭での日常生活に参加できるようになることにつながります。洞察的なカウンセリングはあまりなじまず、むしろ本人の話を受容的に聞いて支持的に接し、家庭や社会での人間関係などについて助言し調整することが重視されています。社会参加をめざしたリハビリテーションも大切です。作業療法、レクリエーション、芸術療法などが中心となります。デイケアなどに通所して、体力や集中力の回復を図るのも重要です。近年は、対人関係など、生活上起こるさまざまな問題を解決する技法、ストレスへの対処法を練習することが重要であるとされ、これらは生活技能訓練(SST)と呼ばれています。

 早期に適切な治療を行うことによって、多くの患者さんが回復し、社会参加しています。ただ、一部には疲れやすさや神経の過敏さが残ることもあります。
ご質問 家族ができることは?
お答え  家族が心のゆとりをもつことができれば、本人への良い対応にもつながります。そのためにも、まずは家族が病気についての正しい知識を持つことが大切です。わからないことは、医師に積極的に相談してください。

 規則正しい服薬、通院、生活が大切です。これらを続けられるよう、本人を支えてあげてください。ただし、本人は疲れやすく、意欲が出にくくなっていることが多いようです。せきたてて期待をかけすぎるようなことなく、温かく見守ってあげましょう。また逆に、早く発病前の生活や仕事に復帰しようと焦ることもあるようです。ゆったりしたペースを守れるよう、本人の不安に耳を傾けてあげてください。

 統合失調症の治療には、医師だけでなく、看護師、薬剤師、臨床心理士、作業療法士、保健師、精神保健福祉士など、多くのスタッフが関わっています。また施設も、病院、クリニックだけでなく、精神保健福祉センター、援護寮、グループホーム、作業所など、さまざまなものがあります。これらの役割や特徴をよく知り、積極的に相談・利用してください。
ご質問 社会ができることは?
お答え  どうやって社会参加を支援していくのかということが、これからの課題です。そのためには心ない偏見を無くしていくことが重要です。

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