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更新日:2010年11月30日

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第1回 栃木県経済活性化会議 議事録(要旨)

福田知事あいさつ
県は昨年度、栃木県IT経済戦略会議を設置して、情報通信技術、いわゆるITを県民生活や産業活動、行政運営に積極的に活用する具体的方策についてご検討をいただき、貴重なご提言を頂戴した。
県では、地域経済の活性化に向けて、資金面、技術面、人材育成などにおけるさまざまな支援策を積極的に展開しているところであるが、これまで我が国の繁栄を支えてきた社会経済システム全般にわたる変革期にあたり、経済活動などの第一線で活躍されている皆様からご意見、ご提言を頂戴し、本県経済の活性化を図るための効果的な対策を打ち出していきたいと考えている。
今年度は、経済済活性化会議とIT推進懇談会の2つの会議を設置し、引き続きご検討をお願いすることとした。この経済活性化会議では、本県経済を取巻く環境の変化を的確に捉え、本県経済の活力と競争力を高めるための具体的な方策などについてご検討いただければありがたいと考えている。

事務局
(委員紹介及び県側出席者紹介)
(座長の互選)・・・簗委員が選出された。

簗 委員(以後、座長)
企業活動の基本は自助努力であるが、この会議においては、本県経済のポテンシャルをできる限りうまく引き出し、これを伸ばしていくために、今後、県および市長村レベルでどのような具体的施策が必要なのか、委員の皆様とともに知恵を出し合って、県への提言を取りまとめていきたいと思うので、皆様方のご協力をよろしくお願い申し上げたい。
(座長代理の選出)・・・中村委員が指名された。
(ワーキンググループの設置)・・・赤羽根委員、飯村委員、市澤委員、小林委員、中村委員、森谷委員の6名が指名された。
(ワーキンググループ長の指名)・・・赤羽根委員が指名された。

議事進行(座長)
この会議は、公開としたい。議事1の本県産業の現状とテーマの設定について事務局から説明をお願いする。

平間商工労働観光部長説明
(栃木県産業の現状及びテーマの設定についてというレジュメに従って説明)
事務局として「新事業の創出」、「産業競争力の強化」、「地域力の向上」という3つのテーマを提示したい。

簗 座長
事務局から「新事業の創出」、「産業競争力の強化」、「地域力の向上」という3つのテーマが提示されたが、意見があればうかがいたい。

飯村委員
入口と出口をはっきりしておくことが必要だと思う。大きなテーマで果たしてそれが可能かという点を疑問に思う。みなさんがどう見るか、ご意見うかがえるとありがたい。

小林委員
大きな分け方の中では、やはり新しい産業、雇用の創出、こういうものを含めたところでの創業者支援という問題があるかと思う。

林 委員
この会議のテーマは行財政改革ではなくて、産業の活性化だと思うが、それによりできるだけ県の予算を増加させるということを一つの目安にしたらいいと思う。そのために次のことを要望したい。
・公共部門(県や外郭団体等)の仕事の中で、可能なものは民間委託することを要望したい。
・栃木県レベルでできる規制改革(具体的には農地転用の円滑化)を積極的に推進すること。
・一次産業では、杉花粉対策にもなる杉の他の樹種への植え替えの検討。
・二次産業では、1個ながし・屋台方式やR&D手法の導入促進や、航空機産業の振興策の検討。
・三次産業では、サービス産業の研究所の開設。
・栃木県を国際観光の県にするため、日本で最高レベルの英語教育を受けられる環境づくり。
・MBAコースとかコンピュータ教育とか栃木県の全ての高等教育機関での職業人教育の展開。
・栃木県の失業率を上げないために、NPOとかボランティア団体とかコミュニティービジネスの  活性化や高齢者、女性の就業促進。
最後に、この会議が非常にテーマが多いにもかかわらず、審議する回数が少ないと思う。それと、ワーキンググループも最初から人を決めてしまわず、立候補制という手法もあったのではないか。

中津委員
3つの重点テーマについては、特に異論はないが、この重点テーマを現実にするための条件設定(例えばITの基盤整備)も、非常に重要な意味を持ってくると思う。

中村委員
重点テーマの設定については、これでいいと思う。

浅沼委員
ワーキンググループの位置付けがよくわからない。非常に限られた時間の中で討議されたことをワーキンググループが細かな作業をしてまとめていくのではでなくて、例えば書面とかメールで提案していいのかどうかお聞きしたい。

簗 座長
その問題については、後ほど、事務局から説明する。

浅沼委員
3つのテーマは、非常に重要なテーマだと思っており、相互に関係してくると思う。

新井委員
お互いに宿題を抱えながら、いろいろぶつけ合って密度を濃くしていけば、短期的にいい提言ができると思っているし、あまり間延びすると世の中そのものがどう変わるかわからないので、現時点ではこうだということを早く答申して、お互いに拡大していければ、非常にやりいいのではないかと感じている。

簗 座長
各委員には、それぞれいろいろなご意見があると思うが、時間的な制約などもあり、とりあえずこの3つを中心とすることでいかがか。(異議なしの声)
それでは、次の議事として、設定された各テーマについて、そこでどんなことを話したらいいかとか、切り口をどうしたほうがいいかとか、意見をいただければと思う。

浅沼委員
まず、新事業の創出ということについて、県・市町村の施策の情報提供の仕方に工夫があればいいと思う。
産業競争力を強化するのは人材に負うところが大きく、人がすべてといってもいい。多くの優秀な人材を集めるためには、広域的な情報の提供が必要だと思う。
地域力の向上については、県として、何か新しい、法的な側面からの相談支援やらコンサルティング機能を備えた研究所的なものを検討できないかと思う。

吉田委員
知事さんが分度推譲立県という言葉を掲げておられるが、中長期的にいうと、栃木県から公共心というかビジネスモラルを持った新しい産業人をどこかの機関を中心として育成するというぐらいのスケールの大きな話をしてもいいと思う。

森谷委員
どの地域にもきらりと光る企業は必ずある。その萌芽的な動きを大きくしていくために行政として何ができるかという発想が重要だ。栃木県にも必ずそういう企業があるはずであるから、そうした企業の実例を個別に拾い上げ、新しい政策づくりに結び付けていくことが一番近道だろうと考えている。

平山委員
中小企業は創造性が競争力に決定的になるがそれは人の問題である。行政はベンチャー企業支援には積極的だがベンチャーを起こす人が少なすぎる。そこで新しい発想を生み出すテクニックを身につけた人を増やすことが必要。実際に北陸先端科学技術院大学や東大で研究がされている。こういったところと連携をとって、行政の施策で発想塾のような組織ができないか。
それから宇都宮テクノポリスと筑波学園都市を結ぶ弾丸道路ができないか。そうなった場合、筑波に集約されている知識が栃木県に誘導可能になるのではないかと思う。

塚原委員
雇用の問題が重要。当社では従業員の7割が女性でパートも多いところから、福利厚生ということで手話や英会話の勉強会にも力を入れている。そこで県が人材教育や身障者の雇用をバックアップしてくれれば、地域の活性化や企業の活性化につながなると思う。

海老原委員
ご提示いただいたテーマは非常に大きい問題であり、論点を絞りながら議論をしていく必要がある。自分の置かれている立場から見ると既存企業の海外流出に関心がいっているなど、委員にはそれぞれ得意分野があり関心の度合いもだいぶ違う。そこで提案だがペーパーによってワーキンググループに意見を提出するといった方法を取ればまとまりが付くのではないのか。

赤羽根委員
栃木県の現状からすれば、新たな企業を起こしていくということと、地元企業がいかに意欲を持って変化に対応していくかの二つに尽きる。地域力の向上という視点で見ると、新しい企業と既存の店が頑張るということが重要。特に中心市街地の問題では、小規模企業やボランティア、NPO、コミュニティビジネスなどが街中で立ち上ってくることで地域の活性化が図れる。その環境をどう創るか皆さんのご意見を踏まえながらワーキンググループ長として努力したいと思う。

飯村委員
前回のIT経済戦略会議を2つに分けたことで、その経済的なことをどのようにテーマに反映したのかお聞きしたい。我々や経済同友会の提案にあるように、地域新事業あるいは産業競争力も戦略的に考えていく必要がある。日本に第2のシリコンバレーを創ろうと言うことで先月12地域が選ばれ、残念ながら栃木県は入っていなかったが、いずれにしてもそういう形でやっていかなければ栃木県はダメになるのではないか。

小林委員
私としては新産業の創出より既存企業の経営刷新に力点を置きたい。特に平成11年に中小企業基本法の改定があり、これは至急に普及させていかなければならない問題だ。中小企業の再生なくして日本の再生はあり得ないという自負心を持って、地方経済が活性化するお手伝いができたらと考えている。

簗 座長
先程ご質問のあった点に対する回答、ワーキンググループの性格付けも含めて、この会議を効果的に実効あるものとするために、事務局は今後のスケジュールをどう考えるか。
平間商工労働観光部長
昨年、IT経済戦略会議でご議論いただいた中身については、今年度、IT推進懇談会のほうで進められて行くと思う。情報関連については昨年議論された問題と別にして、こちらの会議ではどういう産業として位置付けていくか、どういう支援策を講じていくかといった議論をしていただきたい。

簗 座長
それではワーキンググループの役割について説明をお願いする。

山中次長兼商工振興課長
確かに会議の回数は非常に少ないという印象があると思われるが、委員の皆様方の都合を考え、議論をまとめ、整理をする機関としてワーキンググループを設置させていただいた。
日程については最終的に12月ないし1月に最終的な報告を頂戴できればと思う。我々事務局も何とか努力するので、皆様方の活発なご意見なりご要望をいただければと思っている。

林 委員
文書を出させていただきたい。

簗 座長
どうぞ。それはやり方でカバーしていくことにしたいと思う。ワーキンググループの方は大変であろうが、よろしくお願いしたい。
限られた予算の中で効果的な施策をどう実行するかということは非常に重要な問題である。県としては県民のためのシビルミニマムを守って行かなくてはいけない。説明と納得のいくような選択と集中を行うこと、どういうリスクを負って政策をやっていくかいうことが問題になってくるだろう。特に予算の効果的な執行という問題もある。皆さんその点は十分ご理解の上でやっていただきたいと思う。次回以降も本日のような活発なご議論を賜り、できる限り当事者意識を持ってご発言いただきたい。

福田知事
委員の皆様から活発なご意見をいただいた。国の税制改正のような政策は県ではできないが、それも踏まえた上で栃木県内の産業をどうしたらいいか具体的なお話をいただければありがたい。先程IT関係のお話もあったが新事業創出の重点6分野の中には情報通信という分野もあるので、大いに議論していただきたい。さらに環境の問題も新しい事業の創出といった点で重要だ。工業指導所等を歩いてつくづく重要と感じるのはIT化とロボット化である。ここをこれからしっかり押さえていく必要がある。さらに既存企業が海外へ行かない方法など、さまざまなご提言いただければありがたい。

簗 座長
ありがとうございました。以上をもって閉会する。


〔用語説明(参考)〕

アウトソーシング(outsourcing)=業務の外部委託のこと。

クラスター(cluster)=(ブドウなどの)房。同種類のものや人の集まり

TMO(Town Management Organization)=商店街、行政、市民その他事業者などが参加し、広範な 問題を内包するまちの運営を横断的・総合的にプロデュースし、中心市街地の活性化に取り組むま ちづくり機関

TESL(teaching English as a second language )=英語が母語でない人を対象にした英語教授法を学ぶプログラム

M&A(Merger &Acquisition)=企業の合併・買収

MBA(Master of Business Administration)=経営学修士。アメリカなどの経営大学院を修了すると取得できる修士号。また、日本の社会人・夜間大学院でも取得できる。

R&D(research and development)=研究開発

WTO(World Trade Organization)=世界貿易機関

1個ながし・屋台方式=台車付きの作業台の上の何種類もの商品を組み立てる方式。1人でいくつもの工程を受け持つ方式


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