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更新日:2015年2月16日
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平成27年1月22日にいちご研究所を会場とし、関東農政局管内の野菜の普及指導員を中心とした約100名の参加により、東京近郊野菜技術研究会が開催されました。
今回の研究会の目的は、環境制御技術やICTの導入により生産性が飛躍的に伸びている事例が増えてきていることを背景に、栃木県におけるトマトの環境制御技術の現地視察を行うとともに、各県の取組事例について情報交換を行い、知識、技術の向上を図ることです。
はじめに、壬生町のトマトの環境制御技術を駆使した促成長期どり土耕栽培について現地視察を行いました。高軒高施設の導入と施設内環境好適化によりトマト促成長期どり栽培では単位面積あたりの収量が飛躍的に増加し、ここ数年で30トン/10aを超える栽培事例が数多く見られるようになりました。視察先の経営主は、「環境制御技術の先進地であるオランダのノウハウを参考にし、栃木県の気候条件、作型にあうようにアレンジを加え検討を重ねてきた。」とのこと。炭酸ガス施用、飽差注)の考え方の導入、ハウス内環境を「見える化」することで、カンや感覚に頼った管理からデータに基づく管理に取り組んできたとのことでした。
次にいちご研究所内で、スカイベリーを中心とした試験の状況を見学し、その後会議室において、各都県から「施設野菜の新しい生産の取り組み」に関する事例発表や情報交換が活発に行われました。
近年、施設内の環境を測定する機器とシステムが進歩し、容易に測定できるようになりました。施設園芸においては、「統合環境制御」という言葉がよく使われるようになりましたが、今後は得られる多量のデータ分析や活用の仕方が重要になってくると感じました。
注)飽差とは、ある空気の水蒸気圧と、その温度の飽和水蒸気圧との差をいう。飽差が大きい空気は、乾燥させる能力が高く、水面や土壌からの蒸発速度が大きくなる(施設園芸ハンドブックより)。
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