栃木県地域新エネルギービジョン

新エネルギーの概要

中小水力発電

 水力発電は、河川の流れを利用したり、堰き止めて造った貯水池や湖水を利用する方法で、水の高低差や水圧差を電気エネルギーに変換する技術です。
水力エネルギーの賦存量は、地形と降水量によって決まるものであり、我が国は地形が急峻でかつ雨量に富み、落差と流量に恵まれているため、水力発電には適していると言えます。
 また、中小河川や農業用水路なども全国的に広く分布しているため、中小水力発電 は国内において重要なエネルギーの一つとして期待できます。最近では、マイクロ水力発電と呼ばれる農業用水路などを利用した小水力発電が注目されています。
 中小水力発電についての明確な定義はありませんが、経済産業省の「中小水力開発促進指導事業補助金」では、発電規模が5万kW以下のもの、また「中小水力発電開発事業」では3万kW以下のものを補助対象としています。

(システムのメリット)

  • 中小水力発電は中小河川や農業用水路など比較的高低差が小さい場所でも利用可能である。

  • 発電の際、CO2 、SOx、NOxなどが発生しない。

(システムの課題)

  • 河川水等の利用に当たっては水利権の調整や自然環境に対する影響などを考慮する必要がある。

  • スケールメリットが働かないため、大規模な水力発電と比べて相対的にコスト高になる。

◆マイクロ水力発電
 マイクロ水力発電についての明確な定義はありませんが、中小水力発電のなかでも、100kW以下の比較的発電出力の小さいものを言います。農業用水路の堰などに発電装置(水車)を設置して、簡単に発電ができるのが特徴です。