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更新日:2010年11月30日

保護事業への取り組み(1)

 杉並木保護のため、管理団体の栃木県では「日光杉並木街道保存管理計画」を定めて様々な事業に取り組んでいます。

保護用地公有化事業

 並木杉の根は、環境の良いところでは樹高程度の範囲まで張っていると言われています。並木杉の樹高は大体30~40mですが、様々に利用されている周辺の状況を考慮して、杉並木街道の両外側概ね20mの範囲を並木杉の恒久的な保全のために必要な土地として取得しており、昭和50年の事業実施から現在(平成25年度末)までに約30ヘクタールを公有化しています。

 

樹勢回復事業

木柵工法

  施工前      施工後

              施工前                             施工後 

  土が流出して並木杉の根が露出している箇所に、木の柵で土留めをした上で客土をする工法です。全長37kmのうち木柵工が有効な区間13kmについて、平成23年度までに木柵整備が完了しており、現在は古くなった木柵の改修工事を重点的に進めています。

   ポカラ工法

 現在の路面は、江戸時代の路面の高さと比べると、場所によっては2m以上も掘り下げられています。 往時の路面の高さに戻し、ある程度の車の通行を想定した上で、伸びてきた根に影響を与えないようにと考えられた仕組みがポカラ工法です。

 「ポカラ」とは、中が空洞になっているコンクリートブロックのことで、空洞の部分に養分を含んだ土を入れ、ブロックの上にコンクリートの板を敷き、若干の車が通行してもブロック内の土が踏み固まらないようになっています。この工法は抜本的な杉並木の保護対策として優れていますが、街道復元など杉並木内の交通を抑制してからでないと施工できません。そのため、地域交通への影響が大きく、今後実施する際には杉並木街道に代わる道路を整備する必要もあります。

 隣接木対策

 並木杉の樹勢の衰退の原因としては、下枝の枯れ上がりが挙げられます。隣接する林の樹木が、並木杉への日照を遮り下枝を枯らしてしまうのです。その状態を改善するため、支障となっている樹木を間伐しています。ただ、一方で周囲の林は風よけや乾燥防止の役に立っているとも言えるので、並木杉への影響を確認しながら除々に実施することとしています。

 

バイパスの整備

 杉並木街道は、観光や地元の方々の生活に欠くことの出来ない幹線道路で、大変多くの車両が通行していますが、このことが並木杉の健全な育成に重大な影響を与えています。栃木県では県土整備部が中心となってバイパスの整備を進めてきており、その成果として通過車両の減少が報告されています。今後もバイパスの整備が進むことによって、並木杉の樹勢回復に大きな効果が期待できます。

 

 


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