○栃木県県営林経営規程

昭和36年10月6日

栃木県訓令第37号

本庁

各環境森林事務所

矢板森林管理事務所

林業センター

栃木県県営林経営規程を次のように定める。

栃木県県営林経営規程

第1章 経営の目的及び方針

(経営の目的及び方針)

第1条 県営林は国土の保全及び県基本財産の造成を図ることを旨とし、森林資源の培養、森林生産力の向上及び経営の合理化に努めて経営しなければならない。

2 県営林の経営については、森林基本計画に従い、特に次の各号に掲げる事項を推進することに努めなければならない。

(1) 伐採跡地の植栽、林相の改良、林分の保育、その他により森林資源の培養及び森林生産力の向上を図ること。

(2) 林地の開発及び林産物の集約利用のために必要な林道、その他の生産施設を拡充すること。

(3) 農山村の経済助長のため必要な施策を実施すること。

(4) 県行分収造林地の経営については、特に契約相手方の経済事情、契約期間等を考慮し、相手方の希望も「十分」勘案して実施すること。

第2章 経営計画

(経営計画)

第2条 環境森林部長(以下「部長」という。)は、県有林及び県行分収造林地の団地につき5年ごとに翌年4月1日以降の5カ年間の経営計画を編成しなければならない。

2 団地とは、取得又は契約時別により発生した県営林の部分をいう。

(昭48訓令15・平元訓令5・平19訓令2・一部改正)

(計画事項)

第3条 経営計画においては、次の各号に掲げる事項を定めるものとする。

(1) 地種区分並びに森林区画の名称及び包括区域

(2) 更新樹種、作業種、伐期令及び施業方法の基準(作業種の択伐作業である森林については、更新樹種、作業種、伐期令、回帰年及び施業方法の基準)

(3) 伐採箇所ごとの伐採量、伐採方法、その他収穫に関すること。

(4) 造林箇所ごとの造林面積、造林方法、その他造林に関すること。

(5) 種苗の生産及び調達に関すること。

(6) 製品生産に関すること。

(7) 治山に関すること。

(8) 営繕及び施設に関すること。

(9) 労務に関すること。

(10) 境界維持、森林の保護、その他森林の管理に関すること。

(11) 見込収支に関すること。

2 伐採、造林、製品、種苗等に関する事項については、年次別5ケ年計画(年次計画)を別に定める様式により作成するものとする。

3 経営計画には、次期の経営計画における広葉樹、針葉樹別及び主伐、間伐別の伐採量の見込を附記するものとする。

(地種区分)

第4条 地種区分は、次の各号に掲げる区分によるものとする。

(1) 林地

 制限林地

 普通林地

(2) 除地

 附帯地

 貸地

 雑地

2 林地とは、材木育成の用途に供するための土地をいう。

3 除地とは、林地以外の土地、附帯地とは、苗畑、建物、林道、その他の事業に直接必要な施設の敷地、貸地とは、栃木県公有財産事務取扱規則第37条により使用許可した土地を、雑地とは、附帯地及び貸地以外の土地(岩石地、更新困難地、沢敷等)をいう。

(昭41訓令17・一部改正)

(森林区画)

第5条 森林区画は、次の各号に掲げる区分によるものとする。

(1) 林班

(2) 小班

2 林班は、一般森林の位置を明らかにし、あわせて事業の実行の便に供するため団地を分けて設けるものとする。

3 小班は、1林班内に次の各号の一に該当する部分がある場合において、当該林班を分けて設けるものとする。ただし、施業上特に取扱いを異にする必要がないときは、この限りでない。

(1) 樹種又は作業法が異なる部分

(2) 林令、地位、地利、運搬系統が著しく異なる場合

(3) 土地の利用区分又は行政区分が異なる部分

(更新樹種)

第6条 更新樹種は、次の各号に掲げる事項を勘案して選定するものとする。

(1) 土壌及び気象条件

(2) 材木の収穫量

(3) 林産物の価格及び市場性

(4) 制限林地に係る更新樹種については、当該林地に係る国土の保全の効用、その他間接の効用の充足の程度

(作業種)

第7条 作業種の種類は、次の各号に掲げる種類によるものとする。

(1) 用材林作業

 択伐作業

 皆伐作業

(2) 薪炭林作業

 択伐作業

 皆伐作業

(3) 中林作業

2 作業種は、地況、林況、施業制限の要否等を検討して定めるものとする。

(伐期令)

第8条 伐期令は、森林法に定められた適正伐期令を基準として経済性を考慮して定めるものとする。

第9条 標準伐採量及び標準更新面積は、別に定める経営計画編成要領によるものとする。

(伐採)

第10条 伐採する箇所は、次の各号に掲げる事項に留意し、一定の伐採順序を想定して選定するものとする。

(1) 樹種及び林相の改良を図ること。

(2) 林木の成長量の増大を図ること。

(3) 伐採及び運材上の便を図ること。

(4) 風害、山火事、病虫害等を防止すること。

(5) 治山、その他国土保全に支障を及ぼさないこと。

(6) 地元の特殊事情を考慮すること。

(造林)

第11条 造林に関しては、箇所ごとに更新、補植、保育又は保護の面積方法等を定めるものとする。

(種苗)

第12条 種苗の生産及び調達に関しては、樹種別に種苗の生産量、調達量及び調達方法並びに苗畑の整備に関する事項を定めるものとする。

(製品生産)

第13条 製品生産に関しては、事業所別に対象林分、製品の種類及び生産数量、その他製品生産に関する事項を定めるものとする。

(林道等の施設)

第14条 林道その他の搬出施設、治山及び営繕並びに労務施設その他の施設に関しては、種類別及び箇所別の事業量を定めるものとする。

(調査及び意見の聴取)

第15条 部長は、経営計画を編成しようとするときは、あらかじめ地況、林況、その他必要な事項につき調査し、関係者の意見を聞かなければならない。

(昭48訓令15・平元訓令5・一部改正)

(地況調査)

第16条 地況の調査は、方向、傾斜、基岩、土性、深度、結合度、湿度について行なうものとする。

(林況調査)

第17条 林況の調査は、樹種、年齢、林種、疎密度及び林分の構成について行なうものとする。

(森林調査簿)

第18条 地況、林況等の調査が終ったときは、その結果について森林調査簿を作成しなければならない。

(経営計画の附属図の作成)

第19条 経営計画案を編成するときは、その附属図として基本図、位置図及び施業図を作成しなければならない。

2 基本図は、団地ごとに縮尺5,000分の1を標準として、境界、行政区界、森林区界、地物、標高を記入して作成する。

3 位置図は、縮尺5万分の1を標準として、行政区界、基本計画区界、森林区界を記入して作成する。

4 施業図は、基本図に地種区分、林相区分、混合区分、齢級、伐採する箇所、搬出施設等を記入して作成する。

(経営計画の審議)

第20条 経営計画案を編成するときは、関係各課の審議を経るものとする。経営計画を変更しようとする場合においてその変更に係る部分についてもまた同様とする。

(経営計画の指示)

第21条 部長は、経営計画が決定したときは、遅滞なく環境森林事務所長、森林管理事務所長及び林業センター場長(以下「所長」という。)にその経営計画書を送付し、実施に関し必要な事項を指示しなければならない。この場合において、県行分収造林地については、経営計画に関して必要な事項を契約相手方に通知するものとする。

2 前項の規定は、経営計画の変更が決定した場合に準用する。

(昭41訓令17・昭48訓令15・昭53訓令1・平元訓令5・平20訓令4・平25訓令4・一部改正)

(経営計画等の取扱)

第22条 本庁、環境森林事務所、森林管理事務所及び林業センターには、経営計画書及び基本図、位置図、施業図、森林調査簿を備え付けて置かなければならない。

(昭41訓令17・昭53訓令1・平元訓令5・平20訓令4・平25訓令4・一部改正)

第3章 事業の計画及び実行

(実行計画案の作成)

第23条 所長は、第21条の規定により経営計画及びその実施に関する事項の指示を受けたときは、その指示に従って団地ごとに毎年9月末日までに翌年度の事業実行計画案を作成し、部長に提出しなければならない。

(昭53訓令1・平元訓令5・一部改正)

(実行計画の指示)

第24条 部長は、前条の事業実行計画案の提出を受けたときは、これを検討して予算措置を講じ、予算の配当を受けたときは、実行計画を決定し、所長に通知するとともに、その実行について指示するものとする。

(昭48訓令15・昭53訓令1・平元訓令5・一部改正)

(実行計画の変更)

第25条 所長は、実行計画の決定の通知を受けた後、実行計画変更の必要が生じたときは、遅滞なく理由を具して実行計画の変更申請を部長に提出して承認を受けなければならない。ただし、軽微な変更については、この限りでない。

(昭48訓令15・昭53訓令1・平元訓令5・一部改正)

(年次計画の変更)

第26条 所長は、事業実行の結果及び実行計画の変更等により年次計画を変更する必要が生じたときは、理由を具して年次計画の変更申請を部長に提出して承認を受けなければならない。

(昭48訓令15・昭53訓令1・平元訓令5・一部改正)

(実行計画書の種類)

第27条 実行計画書の種類は、次の各号に掲げるとおりとする。

(1) 収穫実行計画書

(2) 製品生産実行計画書

(3) 造林実行計画書

(4) 林道実行計画書

(5) 種苗実行計画書

(6) 調査、営繕、庶務実行計画書

(実行計画書の内容)

第28条 実行計画書の内容は、別に定める。

(事業の実行方法)

第29条 毎年度の事業は、所長が当該実行計画書に基づいて実行するものとする。

(昭53訓令1・一部改正)

(実行の結果)

第30条 事業の実行者は、事業実行簿に事業の実行状況を記録しなければならない。

(実行簿の種類及び内容)

第31条 実行簿の種類は、実行計画書の種類と同様とし、その内容は別に定める。

(林班沿革簿)

第32条 所長は、毎年度事業の終了後その事業の結果を別に定める林班沿革簿に記録しなければならない。

(昭53訓令1・一部改正)

(事業実行報告書の提出)

第33条 所長は、毎年度の実行計画に基づく実行の結果に関する報告書を、翌年度の4月末日までに部長に提出しなければならない。

2 部長は、前項の報告書に基づいて作成した報告書を5月末日までに知事に提出しなければならない。

(昭48訓令15・昭53訓令1・平元訓令5・一部改正)

(定期報告)

第34条 所長は、事業の実行状況、その他必要な事項を定期的に部長に報告しなければならない。

(昭48訓令15・昭53訓令1・平元訓令5・一部改正)

(不成績の事業の報告)

第35条 所長は、事業実行の結果、特に成績不良のものが生じたときは、遅滞なく次の各号に掲げる事項を部長に報告しなければならない。

(1) 事業の経過

(2) 事業の成績

(3) 成績不良を生じた理由

(4) 改善の方法及び時期

(昭48訓令15・昭53訓令1・一部改正、昭53訓令10・旧第35条繰上、平元訓令5・一部改正)

第4章 雑則

(数量の単位)

第36条 この規程の実施に関し使用する数量の単位は、次の各号に定めるところによる。ただし、特別の理由あるときはこの限りでない。

(1) 面積の単位は、ヘクタールとする。ただし、苗畑にあっては、平方メートルとする。

(2) 材積の単位は、用材及び薪炭材については立方メートル、薪炭材で立木以外のものは層積立方メートル、枝条、そだについては、束とする。

(3) 直径の単位は、センチメートルとする。

(4) 樹高の単位は、メートルとする。

(5) 木炭及び種子の数量の単位は、キログラムとする。

(6) 前各号以外の数量の単位は、一般の慣例によるものとする。

(昭53訓令10・旧第37条繰上)

(委任)

第37条 この規程を実施するために必要な細目は、部長が定める。

(昭48訓令15・一部改正、昭53訓令10・旧第38条繰上、平元訓令5・一部改正)

(昭和48年訓令第15号)

この訓令は、公布の日から施行する。

(昭和53年訓令第1号)

この訓令は、昭和53年4月1日から施行する。

(昭和53年訓令第10号)

この訓令は、公布の日から施行する。

(平成元年訓令第5号)

この訓令は、平成元年4月1日から施行する。

(平成19年訓令第2号)

この訓令は、平成19年4月1日から施行する。

(平成20年訓令第4号)

この訓令は、平成20年4月1日から施行する。

(平成25年訓令第4号)

この訓令は、平成25年4月1日から施行する。

栃木県県営林経営規程

昭和36年10月6日 訓令第37号

(平成25年4月1日施行)

体系情報
第4編 環境森林/第5章
沿革情報
昭和36年10月6日 訓令第37号
昭和41年11月8日 訓令第17号
昭和48年5月18日 訓令第15号
昭和53年3月30日 訓令第1号
昭和53年6月20日 訓令第10号
平成元年3月31日 訓令第5号
平成19年3月30日 訓令第2号
平成20年3月28日 訓令第4号
平成25年3月28日 訓令第4号