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更新日:2020年3月28日

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令和2(2020)年3月26日(第17回知事定例記者会見)

この資料は、県政記者クラブとの会見内容を広報課でまとめたものです。

日時:令和2(2020)年3月26日(木曜日)午後13時30分から
場所:県庁記者会見室

(冒頭知事コメント)
1.新型コロナウイルス感染症への対応について 

(庁議結果)
1.「とちぎ創生15戦略(第2期)」の策定について
2.第12回栃木県災害対策本部会議の結果について

(話題事項)
1.浙江省からのマスク等の提供について

(その他)
1.令和元年度部局運営方針の実績報告について

(質疑事項)
1.今年度の成果・課題と新年度の抱負について
2.首都機能移転について
3.新型コロナウイルス感染症への対応について(その1)
4.新型コロナウイルス感染症への対応について(その2)
5.新型コロナウイルス感染症への対応について(その3)
6.新型コロナウイルス感染症への対応について(その4)
7.新型コロナウイルス感染症への対応について(その5)
8.新型コロナウイルス感染症への対応について(その6)
9.新型コロナウイルス感染症への対応について(その7)
10.新型コロナウイルス感染症への対応について(その8)
11.新型コロナウイルス感染症への対応について(その9)
12.那須雪崩事故について

(冒頭知事コメント)

1.新型コロナウイルス感染症への対応について 

  今年度最後となりますが、私の方から申し上げます。
  会見に先立ちまして、新型コロナウイルス感染症に関して一言申し上げます。
  本県におきまして、昨日、新たに4名(7例目~10例目)の方が新型コロナウイルスに感染し、現時点で県内10名の患者が確認されているところであります。これらの患者に係る行動歴や接触者等の調査につきまして、現在、管轄の保健所において実施しております。本日18時30分からの記者会見において説明をいたしますので、よろしくお願いいたします。
  さて、このたび、新型コロナウイルス感染症への対応のため、国が3月10日に決定した緊急対応策(第2弾)を受け、令和元年度と令和2年度の補正予算を取りまとめ、明日臨時で開催される議会に提出することといたしました。総額は約81億円となります。お配りした資料は、補正予算を中心に、予算措置を伴わないものも含め、対応策を取りまとめたものであります。
  「検査・医療提供体制の強化」、「感染拡大防止対策と学校の臨時休業等への対応」、「事業活動の縮小や雇用への対応」、「県民に向けた観光や消費の需要喚起の推進」の4つを柱として積極的に対応してまいります。
  まず、1つ目の「検査・医療提供体制の強化」につきましては、外来及び入院協力医療機関における医療機器等の整備を支援してまいります。
  次に、2つ目の「感染拡大防止対策と学校の臨時休業等への対応」については、栃木県社会福祉協議会が行う生活福祉資金貸付事業の拡充を支援し、休業等により収入減少があった世帯の資金需要に対応してまいります。
  3つ目の「事業活動の縮小や雇用への対応」につきましては、「新型コロナウイルス感染症緊急対策資金」(融資枠200億円)での低利貸し付けに加え、保証料補給や利子補給により、中小企業の資金繰りを強力に支援してまいります。
  次に、4つ目の「県民に向けた観光や消費の需要喚起の推進」につきましては、県民の観光需要喚起に向けて、休日等に有料道路の無料化を実施するなどし、冷え込んでいる県内観光業への支援を行ってまいります。なお、実施時期につきましては、県内の状況等も踏まえて対応してまいりたいと思います。
  以上であります。詳しくは、この後15時30分から、補正予算につきましては財政課長が記者発表いたします。
  なお、昨日、今日と、東京都知事におきましては今週末の都民への外出自粛を呼び掛けております。そういった中にありまして、栃木県民にあっても、不要不急の都内への訪問などは控えてほしいとお願いいたします。

(庁議結果)

1.「とちぎ創生15戦略(第2期)」の策定について

  「とちぎ創生15戦略」の策定についてでありますが、このたび、県議会検討会をはじめ、市町や有識者会議等の御意見を踏まえ、「関係人口」の創出・拡大や未来技術の活用等の新たな視点を盛り込んだ「とちぎ創生15戦略(第2期)」を策定いたしました。
  第2期戦略では、本県の人口ビジョンとして、引き続き「2060年に150万人以上を確保する」こととし、4つの基本目標と1つの横断的目標を定め、人口減少問題を克服し、将来にわたり地域の活力を維持していくため、各種施策を推進してまいります。 

2.第12回栃木県災害対策本部会議の結果について

  第12回の栃木県災害対策本部会議の結果についてでありますが、本日、第12回目の本部会議を開催しまして、今回の災害について被害等を総括するとともに、災害義援金の配分、「災害時における氏名等の公表方針」の取り扱い等について確認をいたしました。
  この災害対策本部につきましては、大雨特別警報が発表された10月12日の設置以来、災害対策を実施してきたところでありますが、災害応急対応がおおむね完了したこと、義援金の配分もおおむね完了したことから、今年度末(3月31日)をもって解散することといたしました。
  今後も、被災地の一日も早い復旧・復興のため、引き続き全力を尽くすとともに、今回の災害の検証結果等をもとに、いつ起こるか分からない災害に備え、必要な対策を着実に実施してまいります。   

(話題事項)

1.浙江省からのマスク等の提供について

  浙江省からのマスク等の提供についてであります。
  3月24日に、本県の友好交流先であります中国浙江省から申し出があり、マスク5万枚及び防護服1,000着が提供されることとなりました。
  県では、中国で感染拡大が深刻な状況にあった2月に、浙江省に対しまして防護服セット等の支援物資を提供したところであります。
  友好交流先が危難に直面しているときに相互に助け合うことで、今回の困難を共に乗り越えるべく、提供いただいたマスク等を感染拡大防止に効果的に活用してまいりたいと思います。

(その他)

1.令和元年度部局運営方針の実績報告について

  令和元年度部局運営方針の実績報告についてですが、各部局長から本日、実績報告の提出を受けました。
  これは昨年4月の庁議におきまして、各部局長が部局としての執行目標を明確化するために表明した運営方針に対する実績の報告であります。
  各部局におきまして、「とちぎ創生15戦略」の総仕上げを行うとともに、「とちぎ元気発信プラン」に掲げる各種施策を着実に推進し、「人も地域も真に輝く魅力あふれる元気な“とちぎ”」の実現に向け、確実に歩みを進めたものと考えております。
  なお、この部局運営方針につきましては、この会見後、会場内におきまして職員が配布いたしますので、御希望がある方はお申し出いただきたいと思います。  

(質疑事項)

1.今年度の成果・課題と新年度の抱負について

記者:先ほど知事からもありましたとおり、本日が今年度最後の定例記者会見となります。1年間の県政運営を通じて、どのような課題と成果が見られたか、総括をお願いいたします。2020年度に向けての抱負も併せて伺えればと思います。

知事:成果・課題、抱負について申し上げます。
  令和元年度は、3年間にわたり取り組んでまいりましたDC、農産物等の海外における積極的なプロモーションなど、今後に手応えを感じることができた1年であったと感じております。
  加えて、悠紀地方を代表して、「とちぎの星」を大嘗祭に供納するという幸運にも恵まれまして、お米をはじめとする農産物のブランド化などに弾みがついた年であったと思います。
  このような取り組みの結果、一人当たりの県民所得は全国3位となるとともに、製造品出荷額等は過去2番目の高さ、農産物輸出額や観光消費額は過去最高額を記録するなど、これまでの着実な取り組みが結果につながっているものと考えております。一方で、令和元年東日本台風に伴う豪雨によりまして、県内に甚大な被害が生じてしまいました。また、今般の新型コロナウイルス感染症の流行によりまして、県民の生活や県内経済が大きな影響を受けております。また、進行する人口減少への対応も喫緊の課題でございます。
  こうしたことから、新年度は、豪雨により被災された方々の生活再建や公共土木施設等の復旧、中小・小規模事業者や農業者の支援などの災害からの復旧・復興をはじめ、新型コロナウイルス感染症の拡大防止、県民生活や県内経済の影響への最小化に全力で取り組むとともに、未来技術の積極的な活用など、新たな視点を踏まえた第2期の「とちぎ創生15戦略」を推進し、本県の未来創生の実現を図ってまいります。 

2.首都機能移転について

記者:自民党の中堅・若手の議員が首都機能の移転に関する勉強会を立ち上げました。災害等が頻発する中、国政で再び議論の機運が出てきたことを知事としてどう捉えていらっしゃるか御所感を伺います。よろしくお願いします。

知事:首都機能移転についてでございますが、首都直下地震などの災害に備えた国家中枢機能の災害対応力の強化だけではなく、東京一極集中の是正の観点からも、国会等移転の意義・必要性は一層高まっていると考えております。
  一方で、平成17年の国会等の移転に関する政党間両院協議会を最後に、国会における議論には進展がない状況であります。県では毎年、国に対しまして国会等移転の実現に向けた議論の再開を働きかけております。具体的には、外国人の迎賓をはじめとする多様な機能を持つ「キャンプ那須(仮称)」の整備について検討を求めています。この中には危機管理機能も有するということを記載しておりますので、今日の状況を考えれば、官邸機能を代替できる施設の重要性がさらに高まっていると思っております。
  こういったことにつきまして、今回の勉強会が、議論の再開や進展に向けたきっかけとなることを大いに期待したいと思いますし、我々も、「キャンプ那須」構想についてはこれからも粘り強く訴えてまいりたいと思います。 

3.新型コロナウイルス感染症への対応について(その1)

記者:新型コロナ関連の質問ですが、先ほど冒頭、知事も、栃木県民に東京都内への不要不急の外出を控えるように呼び掛けたわけですが、この件に関しては小池都知事と連絡を取って判断したということでしょうか。

知事:取ってはおりませんが、都民がなるべく自宅で時間を過ごす、あるいは職場ではなくて自宅で仕事をするという呼び掛けをしている中にあって、栃木県民が東京に大勢出掛けていくというのは異様な状態だと思われかねないと思いますので、感染拡大防止の観点からも、栃木県民の皆さんにも都内への不要不急の外出を控えてもらいたいという思いを伝えました。 

4.新型コロナウイルス感染症への対応について(その2)

記者:今の関連ですが、都内への訪問自粛は要請ベースかと思いますが、これはあくまで東京都と同じく今週末に限ったことであるのか。あとは、仕事などで往来している方はかなり多いと思いますが、どの程度のことを不要不急ということで想定されているか、もしありましたらお願いします。

知事:今週末から来週前半にかけての都内あるいは県内も含めてですが、感染者の数等の推移を見た上で、来週の対応については判断していく必要があると思います。
  また、企業活動については、企業自らが在宅勤務・テレワーク等に踏み切っているところがもう既に出ている、あるいはスーパーや小売店等では、操業時間の短縮を東京都内ではするところが出ているとニュースで流れておりましたので、企業活動については企業自らが判断していくものと。県民の皆さんの中で、東京にお買い物とかお友達と会うとか、こういうことについては今週末でなくてもいいのではないですかと訴えていきたいと思います。 

5.新型コロナウイルス感染症への対応について(その3)

記者:確認で恐縮なのですが、そうすると、都内への訪問を控えてほしいという要請は、この週末に、土日、日曜日までに限った話と考えてよろしいのでしょうか。

知事:今日の呼び掛けは、この金・土・日ということになります。金曜の夜、そして土日ということを想定しています。

記者:ありがとうございます。
  もう1点コロナ関係ですが、補正予算の県民に向けた観光や消費の需要喚起の推進、県民の観光需要喚起に向けた休日の有料道路の無料化は、県内の状況を踏まえて時期についてはということだったのですが、現時点ではいつごろを見通していらっしゃるか。
  今週末に限っては都内への訪問はという自粛の要請もある中で、県内に来てもらおうというのはまた逆の動きかなとも思うのですが、なかなか見通しは難しいと思いますが、いつごろと現時点ではお考えかなと思ったのですが。

知事:4例目までで止まっていれば、4月1日から、週末を中心に、あるいはゴールデンウイークを中心に無料化をしたいということを検討してまいりましたが、5例目、6例目、そして昨日の4人、これを鑑みますと、4月前半から有料道路の無料化をすることは、感染拡大につながる恐れもありますので、当然見合わせていかなければならないと思っておりますから、実施時期については感染状況を確認しながら適切に判断してまいりますが、今の時点でいつからということは申し上げることはできません。
  これはあくまでも県民向けにお願いしていることであって。しばらくの間インバウンドはあり得ないのですから、また県外からのお客様もそうは見込めない。そうすると、最後に、経済が病気になっている状態の中で誰にお願いして治療してもらうかということを考えたときに、県民以外にはない。これは東日本大震災のときにもそうでした。なぜならば原発事故があったからです。県民の皆さんに栃木県内を歩いてもらって、観光地を巡ってもらって、観光地が元気な姿を、あるいはいいところを多くの情報通信機器を使って発信してほしいという思いを込めて、有料道路の無料化ということを考えておりますし、旅行券なども、国が行う経済対策がどのようになるのかも見極めながら、市町等とも協議しながら旅行券の対応なども考えていきたいと思っていりますが、あくまでも県民の皆さんに、この疲弊した県内経済を助けてほしい、こういう思いからの施策・事業でございます。

6.新型コロナウイルス感染症への対応について(その4)

記者:コロナの関係ですが、自治体によっては、都内への外出の自粛だけではなくて、例えば栃木県だと栃木県内の外出自粛要請まで検討しているところもあるようですが、その点について知事はどのようお考えでしょうか。

知事:栃木県にあっては、現時点では市中感染があったということは明確には言えない。感染期に移行するという判断にも至っていない。感染状況が確認されていない地域から感染状況が拡大傾向にある地域に変更するという判断にも至っていない。こういう判断のもとに、栃木県独自の消費需要喚起の推進策を考えて発表したものでございますので、感染状況に変化が起きれば、当然自粛を速やかに行うことといたします。現時点での考え方ということでございます。

記者:ありがとうございます。そうすると、今週末については、あくまで都内に限った外出の自粛要請ということでよろしいですね。

知事:はい。今の時点ではそのように考えています。刻々と変化していますので、柔軟に、速やかに対応してまいりたいと思います。

7.新型コロナウイルス感染症への対応について(その5)

記者:補正予算の関係で、マスクと消毒液の配布等を組んでいらっしゃると思いますが、補正を組む一方で、実際に需要が逼迫している中で、どのように実際に入手し配布するかというところの課題があると思うのですが、その点に関して、知事の現状認識と、県としてどのように取り組んでいくか教えてください。

知事:マスクとか消毒薬などの確保に向けた対策についてですが、いずれも品薄状態が続いておりまして、通常の流通経路からの確保は困難という状況であります。需要は急増している。医療機関等が要望する量が十分確保できていないわけであります。
  これまで、国の医療機関等への優先供給スキームに基づきまして、医療用マスク5万6,200枚を感染症指定医療機関等に供給いたしました。
  今後、このスキームを活用して、医療用マスク27万2,000枚を医療機関に、布製マスクを高齢者施設等に、さらには手指消毒用エタノール4,452リットルを医療機関や高齢者施設等に順次供給してまいります。
  引き続き、国の優先供給スキームを活用するとともに、市町にも協力を呼び掛けるなどしまして、医療機関や高齢者施設等必要なところに届くように、マスクや消毒薬などの確保に万全を期してまいりますとともに、そのためには現場のニーズも的確に把握してまいりたいと思います。

8.新型コロナウイルス感染症への対応について(その6)

記者:3つありまして、いずれもコロナウイルス関連なのですが、1つは、現状の国の検査体制について、知事として問題点や課題を感じている部分はないか。全国の自治体の首長からもいろいろな意見が出て、何が正しいかというのは分からない状況ではあるのですが、もし知事が国の検査体制について問題点や課題と感じる部分があれば、所感をお述べいただきたい。

知事:現在、栃木県では、県と宇都宮市で1日120人の検体の処理ができることになっております。最高で今、40件に届くか届かないかぐらいですので、現状で検査を必要とする方の検査は十分処理できる範囲と思っております。
しかし、今後爆発感染などがあれば、それでは当然間に合わなくなるわけですので、今回の補正予算の中では検査機器の購入費用があてがわれておりますので、現在、県内の医療機関に設置してもらうべく、国の補助を得て機器の購入を促しているところでございます。

記者:2つ目ですが、一方で、機器をそろえても、それに従事する人が足りなくなるという心配もあるのですが、そこについてはどう考えていらっしゃいますか。

知事:検査に携わる人の話?

記者:そうです。

知事:現場で職員はどうですか。

副知事:最大限、県職員で対応しているところですが、今後の状況によりましては関係医療機関もあるかもしれませんので、検査ができないということがないように対応していきたいと思います。

記者:ということは、現状、機器もそろえるけれども、人繰りといいますか十分な人員の体制も、今検討しているところなのか、今後検討するということなのか、そこについてはいかがですか。

知事:それは必要に応じて柔軟に行政側では対応しますが、それよりも、民間でも検査できるものなのだから、民間の機関を利用する、国として、そういう施策を取ったほうが早いんじゃないかと思います。

記者:分かりました。
  あとは、医療機関に対して積極的な検査を要請するというお考えはございませんか。というのは、4日間続けて熱を出していても、通常のインフルエンザではないということで検査を見送られたという人も県内でいたようなので、そういったことを考慮して、医療機関に対して積極的な検査を今後改めて要請するという考えはございませんでしょうか。

知事:今の検査の仕組みというのは、医療機関等から情報を頂戴して、帰国者・接触者相談センターと話をして、指示する医療機関で検査を受けるという体制でこの問題に取り組んでいるわけですが、今後、まん延状態になればこの仕組みが機能しないということに当然なるわけでございますので、それらを視野に入れながら、医療提供体制の整備をすることを、今まさに取り組みを開始したわけでございます。
  国の試算で、ピーク時、外来患者受診数が栃木県は6,581人、入院治療が3,410人、重傷者が115人という推計がなされています。これらに備えた医療提供体制の整備が必要でございます。
  外来診療につきましては、帰国者・接触者外来の院内感染対策用の資機材として、HEPAフィルター付き空気清浄機、それからパーテーション、簡易ベッドの整備が令和2年度の補正予算で予算化されておりますので、これを使って整備をする。
  それから入院診療につきましては、重症患者受け入れのための資機材として、人工肺、志村けんさんが今使っているものですね、これが元年度の補正予算に盛り込まれております。それから簡易陰圧装置及び人工呼吸器、これは令和2年度の補正に盛り込まれております。
  これらを活用しながら、医師会をはじめ関係者の協力を得て、患者数の増加に備えた医療提供体制を整えてまいりたいと思います。

記者:最後にもう1点ですが、先ほどの質問にも出た「県民一家族一旅行」の推進ということですが、人の往来というのはリスクを高めることにつながるという考え方もありまして、知事としては、この政策を打ち出すのはかなりいろんなことを考えた苦渋の決断だったのかなと思うのですが、そこのところ、政策を打ち出す苦しさというのはありませんでしたでしょうか。

知事:東日本大震災のような災害、原発事故も含めてですが、そのときの状況と今回は全く異質の状況になっていますので、この「県民一家族一旅行」とか有料道路を無料にするとかというのは非常に相反する施策になると思いますので、大いに悩むところでございます。
  県民の健康ということを最優先に考えれば、じっとしていてくださいというのが一番いいことだと思います。
  一方で、観光関係団体から要望・陳情をもらっておりますが、3月は前年比半分、4月は予約2割、5月以降は予約はなし。こういう中にあって、私たちはもう飢え死にしそうだ、企業の存続がかなわないと異口同音におっしゃっておられます。それを税金で手当てするわけにはいきませんので、県民の皆さんに助けてくださいと。ついては、感染状況を見ながら、県内で観光地を訪ねるとか宿泊をするとか温泉につかるとか、こういうことを県民に呼び掛けていきたいという思いで事業を組み立てましたが、実施時期は残念ながら今日発表できませんでしたので、これは瀬踏みをしながらタイミングを見計らうことになると思います。

記者:ありがとうございました。

9.新型コロナウイルス感染症への対応について(その7)

記者:今、個別施策の話をるるいただいたのですが、今回、81億円というかなりの額の補正予算も編成されまして、現在、感染者が県内でも徐々に増えている現状を踏まえて、改めて、県としてどのように今後対応に当たっていくか、一言お願いします。

知事:もう1回お願いします。

記者:分かりにくくてすみません。
  補正予算を踏まえて、全体的に、県として今後どのように新型コロナウイルス対策に当たっていくかという意気込みというとちょっと変ですが、一言お願いできますでしょうか。

知事:医療提供体制の拡充は、検査、そして入院・治療が大きな柱、もう1つは経済対策も併せて瀬踏みをしながら行う。大まかにいえばそういうことだと思いますので、まずは新型コロナウイルスをしっかり押しとどめて、その上で窮状を訴えている観光やサービスというところにも血液が行き渡るといいますか少しずつ流れるといいますか、経済の循環というものを目指す補正予算としたいと思います。

10.新型コロナウイルス感染症への対応について(その8)

記者:コロナウイルス対策ですが、今後、病床数の確保といった医療提供体制の整備が急務ですが、いつごろまでに病床数をしっかり確保していくのかとか、そういった時期が具体的にあれば教えてください。

知事:予算が通れば。下話は当然関係者とはしているわけですので、速やかに体制を整えたいと思いますし、今後、この場でお尋ねがあればお答えできるようにしていきたい。一日も早くしていきたいと思います。 

11.新型コロナウイルス感染症への対応について(その9)

記者:2点お願いします。1点はコロナです。補正予算81億円が元年度と2年度に分かれていますが、この考え方について教えてください。

知事:国の第1弾の緊急コロナ……。令和元年度の補正と、令和2年度の補正と、2回にわたって国が。令和元年度は予備費。

副知事:国の対応策の第2弾でございますが、国は元年度、予備費を使用しての活用です。各事業によりまして、2年度で対応しても結構ですというものもございますので、事実上元年度と2年度に県の方で振り分けをして、それぞれ対応しているということでございます。 

記者:ありがとうございます。

12.那須雪崩事故について

記者:もう1点は、コロナではなく那須の雪崩事故です。今日、遺族の方が追悼式を行いました。県と一緒にやるというのは今年もなかったわけですが、一方で、遺族の方が御出席されて、県教委は登山のあり方の検討を進めております。
  これらを踏まえて、改めて知事に御所感を聞かせていただきたいと思います。

知事:今回の合同献花につきましては、教育委員会と講習会の主催者である県高体連が関係者のみで実施するということでしたので、私は今回は見合わせることといたしました。
  また、今後についてですが、遺族に寄り添いながら、御要望等もお聞きし、問題解決を図っていきたいと思いますし、その中で事故防止対策については、検討委員会が今度3回目になりますので、十分議論を積んで必要な対策を行い、二度と事故を起こさない仕組みをつくり上げてほしいと期待をしております。

記者:ありがとうございました。 

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