別冊 ご家族・支援者の方はこちらもお読みください 障害の特性に応じた災害時の備えはできていますか? 支援者のかたへ p1 目次 <障害特性に応じた対応>p2 ・視覚障害者を支援するかたへp3 ・聴覚障害者を支援するかたへp5 ・盲ろう者を支援するかたへp7 ・音声機能や言語機能に障害のある者を支援するかたへp8 ・肢体不自由者を支援するかたへp9 ・内部障害者、難病患者を支援するかたへp10 ・知的障害・発達障害者を支援するかたへp12 ・精神障害者を支援するかたへp14 ・高次脳機能障害者を支援するかたへp16 ・医療的ケアが必要な者を支援するかたへp17 <関連情報>p18 p2 <障害特性に応じた対応> 障害によって特性や災害が起きた時に必要となる支援は様々です。 主な障害ごとに対応例を紹介します。 ほかの障害も参考にしながら、支援の方法を考えてみましょう。 p3 視覚障害者を支援するかたへ① ○障害の特性  見えづらい、全く見えないなど、視覚に何らかの障害が生じている状態です。「見えづらい」には、「細部がよく分からない」「見える範囲が狭い」など、様々な状態があります。また、相手の表情や身振りが分からないため、コミュニケーションを図る上で誤解が生じることもあります。 ○避難行動時に必要とされる支援 ・災害が発生したら、災害が起こっていることを伝え、周囲の状況を言葉で具体的に説明しましょう。 ・避難の支援を行う人は、避難路に障害物がある場合は、存在を伝えて注意を促したり、誘導したりしましょう。 ・盲導犬を伴っている人に対しては、本人に方向等を説明し、直接盲導犬を引いたり、触ったりしないようにしましょう。 ・ひなんじょ等で、周囲等の状況説明をするときは、支援者の指等で指し示したり、「あれ、それ」等の指示語は理解できないので、具体的な言葉「右、左、ひだりまえ50センチメートル」というように、分かりやすい言葉で説明するようにしましょう。 p4 視覚障害者を支援するかたへ② ○ひなんじょ等で配慮すべき事項 ・壁づたいに移動できる避難スペース(福祉スペース)を確保し、通路等に通行の妨げになるものを置かないようにしましょう。 ・トイレなどの場所を事前に確認してもらうため、ひなんじょ内の配置を案内するとともに、屋外に仮設トイレを設置する場合は、誘導用のロープを張るようにしましょう。 ・必要な情報は放送や声かけ等により提供するとともに、印刷物は、拡大文字や点字等により提供しましょう。 ・物資を渡す場合は、サイズ、形、用途を具体的に伝え、本人に手で触って確認してもらいましょう。 ・白状等の補装具や使用している日用品等の位置は、断りなく変えないようにしましょう。 ・ひなんじょでは、配給品(食料品等)を受け取るために列に並ぶことが難しいので、個別に渡すようにしましょう。 ・福祉スペースには、必ず晴眼者の係員を配置するか、定期的に状況の把握をして、支援者が近くにいることを避難者に伝えるようにしましょう。 ・盗難リスクにより、障害があることを知られたくない方もいるため、本人の意向を確認しましょう。 ○主なコミュニケーション手段 ・音声による読み上げ、音声を録音したCDなどの音声データ ・点字、拡大文字(22~28ポイント程度、太ゴシック)の文書 ・音声コード(専用の機器やスマートフォンアプリなどを使って音声で読み上げができる2次元コード) p5 聴覚障害者を支援するかたへ① ○障害の特性  聴覚障害とは、聞こえづらい、まったく聞こえないなど、聴覚に何らかの障害が生じている状態です。聞こえ方は様々で、補聴器や人工内耳等を装着している人もいます。また、外見からは障害の有無が分からない上、殆どの難聴者は発話ができるため、聞こえていると誤解されやすく、聞こえずに困っていても周りには気づいてもらいにくい障害です。コミュニケーション方法も様々なので、紙とペンでコミュニケーション方法を確認してください。日常の言語として「手話」を使用している人もいます。 ○避難行動時に必要とされる支援 ・災害が発生したら、災害が起こっていることや、周囲の状況、避難の際の危険箇所等を、以下の方法により伝えましょう。  →文字や絵など目に見える方法  →正面から大きく口を動かして身振りを使いながら話す。   (マスクをしている場合は外す。) p6 聴覚障害者を支援するかたへ② ○ひなんじょ等で配慮すべき事項 ・目からの情報が入りやすいよう掲示板近くの避難スペースを確保しましょう。 ・障害の程度(聞こえの状態など)や情報取得方法(手話・文字・補聴器等)を確認しましょう。 ・掲示板や電光掲示板、文字放送用テレビやメール等を活用するほか、音声による連絡は必ず文字でも掲示しましょう。 ・掲示はわかりやすい言葉を使い、漢字にはルビをふるよう配慮するとともに、文字や絵を組み合わせてわかりやすく伝えましょう。 ・話す場合は、視覚による認識が必要となるので、正面から口を大きく動かして話しましょう。 ・唇の動きだけでは正確には伝わらない場合もあるので、筆談や携帯の画面なども使いましょう。 ・常に紙とペン、ミニホワイトボードなど筆記用具を携帯するようにしましょう。 ・盗難リスクにより、障害があることを知られたくない方もいるため、本人の意向を確認しましょう。 ○主なコミュニケーション手段 ・筆談(紙に書く、手のひらや空間に指で文字を書く) ・要約筆記(話の要点をまとめ、紙やスクリーンに表示する) ・手話(手や指、表情、体で表現する視覚言語) ・読話(相手の口の動きで言葉を読み取る) ・スマートフォンやタブレット等のコミュニケーション支援アプリ p7 盲ろう者を支援するかたへ ○障害の特性  視覚と聴覚の両方に障害のある人を「盲ろう者」といいます。盲ろう者は、触覚や残された視力、聴力を活用してコミュニケーションをとりますが、会話やテレビ、ラジオを楽しむことも難しいため、情報が極端に限られてしまいます。また、外出するときは、通常、家族や通訳介助員が同伴しています。 ○避難行動時に必要とされる支援 ・災害の際に状況を判断して避難するなどの行動をとることが困難で、周りの人に話しかけて状況を尋ねることも難しいため、周囲の人がそっと腕を持って安全な場所に誘導したり、支援者につなぐ配慮が必要です。 ○ひなんじょ等で配慮すべき事項 ・視覚と聴覚の障害が重複しているため、その人に合わせたコミュニケーション方法(触手話、点字、指文字等)が必要です。 ・障害が重い場合は、自宅以外の場所では周りの状況が分からないため、全面的に介助が必要であり、盲ろう者向け通訳・介助員の派遣が必要となります。 ・盗難リスクにより、障害があることを知られたくない方もいるため、本人の意向を確認しましょう。 ○主なコミュニケーション手段 ・手のひら書き(手のひらに指などで文字を書く) ・音声(残存聴力で聞き取る) ・接近手話(見える範囲に近づいて手話を行う) ・しょくしゅわ、しょくし文字 (手に触れて、表わしている手話の形を手で読み取る) ・点字 ・ゆびてんじ(点字タイプライターのように、盲ろう者の指を叩く) p8 音声機能や言語機能に障害のある者を支援するかたへ ○障害の特性 <主な障害> ・構音障害  口唇・舌・歯等の構音器官の構造や機能に異常があるために生じる障害で、正確な発音や発声が難しい状態です。 ・失語症  脳梗塞や脳出血などにより脳の言語機能の中枢が損傷されることにより、言語機能が正常に働かなくなった状態で、聞くこと、話すこと、読むこと、書くことがうまくできなくなる障害です。人によって症状のあらわれ方は様々です。  肢体不自由等の障害がある場合もあるので、その場合は「肢体不自由のある方」も参考にしてください。 ○避難行動時に必要とされる支援 ・必要に応じて安否確認を行い、災害が起こっていることを伝えましょう。 ・文字や絵など、あらゆる手段を使った情報伝達を行いましょう。 ○ひなんじょ等で配慮すべき事項 ・窓口に呼び鈴やブザー、メモ用紙や筆記具を用意しましょう。 ・聞き取れないときは「もう一度お願いします」と伝えましょう。 ・言語機能の障害の場合は、家族などから日常の応答の特性を聞いておきましょう。 ○主なコミュニケーション手段 ・短い言葉や分かりやすい表現の利用 ・表情や身振り、手振り ・図やイラスト ・コミュニケーション支援ボード  (文字やイラスト等を指さしして、意思疎通を図るツール) ・スマートフォンやタブレット等のコミュニケーション支援アプリ p9 肢体不自由者を支援するかたへ ○障害の特性  肢体不自由とは、手足や体の機能に障害が生じている状態です。歩く、座る、手や指を使って作業をする、話すなど、日常の様々な動作が難しい人がいます。また、表情が思うようにならない人や、体温や血圧の調節が難しい人もいます。 ○避難行動時に必要とされる支援 ・自力での避難が困難な場合は、車いす、ストレッチャー等の移動用具が必要となるので、あらかじめ準備しておきましょう。 ・自分ですばやく避難することが困難な場合は、その方に適した 方法を本人や家族に確認し、支援しましょう。 ・自力歩行や素早い避難行動が困難な場合は、平常時に使用していない人も、車いす等が必要なこともあります。 ・車いすを利用しているかたへの声かけや、段差・溝・砂利道の通過の支援などの配慮をしましょう。 ○ひなんじょ等で配慮すべき事項 ・身体機能にあった、安全に利用可能な多目的トイレを用意し、できるだけトイレに近い避難スペースを確保しましょう。 ・車いすや杖などが使用できるスペースや通路を確保しましょう。 ・車いすの利用者はベッドを利用しないと、乗り降りが大変困難になります。 ・その方に適した支援方法を本人や家族に確認し、支援しましょう。 ・列に並べない場合などは、食事などの配布は個別に届けましょう。 ○主なコミュニケーション手段 ・意思伝達装置(本人の意思を、体の一部分の動きを感知して文字や音声で表す機器) p10 内部障害者、難病患者を支援するかたへ① ○障害の特性  内部障害とは、内臓機能に障害が生じている状態です。心臓や呼吸器、膀胱・直腸、腎臓などの内臓機能が低下しているため、疲れやすかったり体力が低下していたりします。  難病とは、発病の原因が明らかでなく、根本的な治療方法が十分には確立していない希少な疾病です。難病には様々なものがあり、同じ疾病であっても人によって症状は異なります。そして、その多くは、外見から病状がわかりにくくなっています。定期的な服薬や通院、休息などが必要な場合もありますが、その人の病状に合わせた配慮があれば、多くの人が仕事や学校生活などを送ることができます。  内部障害や難病により生じる障害は様々であるため、「他の障害特性に応じた対応」も参考にしてください。 ○避難行動時に必要とされる支援 ・自力歩行や素早い避難行動が困難な場合は、車いす、ストレッチャー等の移動用具の使用による避難支援が必要となります。 ・医療機器等(人工呼吸器、酸素ボンベなど)の運搬に手助けが必要となる場合があります。 ・必要に応じて、医療機関等との連携や支援により、移送手段を確保しましょう。 ・服薬が継続できるよう、服用薬やお薬手帳を持って避難しましょう。 p11 内部障害者、難病患者を支援するかたへ② ○ひなんじょ等で配慮すべき事項 ・ひなんじょでは、ケアのできるスペースを確保し、感染防御機能に障害等があり感染リスクの高いかたには、感染症の危険を避けるため環境に留意しましょう。 ・ヘルプカードなど、緊急時の医療情報や支援方法が書かれているものがあれば、確認しましょう。特殊な薬剤や食事制限等の疾患に関する必要な情報を確認しましょう。 ・処置を行う場所やプライバシーの確保に留意しましょう。 ・人工肛門・人工ぼうこうの有無は、プライバシーに配慮した聞き取りを行いましょう。 ・名簿に登載されていない要配慮者に向けて、テレビ、ラジオ、新聞、こうほうし等で、必要な治療等の救急医療体制に関する情報を提供しましょう。 ○主なコミュニケーション手段 (内部障害や難病により意思疎通が難しい方) ・意思伝達装置(本人の意思を、体の一部分の動きを感知して文字や音声で表す機器) ・文字盤、透明文字盤、口文字 ・スマートフォンやタブレットなどのコミュニケーション支援アプリ p12 知的障害・発達障害者を支援するかたへ① ○障害の特性 ・知的障害   おおむね18歳までに知的な機能の発達に障害が生じている状態で、何らかの支援が必要です。障害の状態は一人ひとり異なります。それぞれの人の発達を理解した支援によって、仕事や日常生活を送ったり、余暇を楽しんだりすることができます。 ・発達障害  発達障害は、自閉症やアスペルガー症候群を含む広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)などの総称です。認知や言語、運動、社会的な能力や技術の習得などに得意・不得意があります。また、一人ひとり特性が異なるため、その人に応じた接し方や合理的配慮が望まれます。 ○避難行動時に必要とされる支援 ・避難誘導時は一人にしないようにし、一人でいるときに危険が迫った場合には、緊急に保護しましょう。 ・精神的に不安定にならないよう、動揺している気持ちを落ち着かせながら、ゆっくりと分かりやすく避難が必要なことを説明しましょう。 ・意思が通じない場合でも大きな声を出さず、丁寧な応対を心がけましょう。 ・声をかける時は「短く、ゆっくり、具体的に、否定をしない」を心がけ、短い言葉で肯定的に(やってほしいことを)伝えましょう。 ・伝わらないときは、文字、絵、身振りを使って話しかけるようにしましょう。絵カード(コミュニケーション支援ボード)など視覚的な工夫をすることも効果的です。 ・服用薬がある場合は、飲んでいる薬やお薬手帳を持って避難しましょう。 ・ケガをしていないか、よく確認しましょう。 p13 知的障害・発達障害者を支援するかたへ② ○ひなんじょ等で配慮すべき事項 ・周囲の人は温かい目で見守りましょう。 ・感覚過敏で、体育館など音の反響する場所や人が大勢いる場所ははいれない場合が多いので配慮が必要です。 ・周囲とのコミュニケーションが十分とれずトラブルの原因となったり、環境の変化のために精神が不安定になることがあります。家族単位での間仕切りや、個室の確保など配慮が必要です。 ・家族など本人の状態をよくわかっている人が近くにいる場合は、必ず関わり方を確認し、必要に応じて周囲に伝えましょう。 ・手順や時間などを具体的にメモで渡したり、文字や絵、実物を使って目に見える形での説明を行い、簡潔・穏やかな声で話しかけましょう。 ・危険な行為や迷惑な行動をしている場合は、肯定的な言葉で具体的に伝えましょう。 ○主なコミュニケーション手段 ・短い言葉や分かりやすい表現の利用 ・具体的な表現の利用 ・ルビを振った文字 ・コミュニケーション支援ボード  (文字やイラスト等を指さしして、意思疎通を図るツール) p14 精神障害者を支援するかたへ① ○障害の特性  精神疾患等により、日常の様々な活動や社会参加をする上で困難がある状態です。脳の機能障害と考えられており、誰もがなりうる身近な障害です。 <主な精神疾患> ・気分障害  気分の波が主な症状としてあらわれる病気です。気分の落ち込みや不安などを特徴とする「うつ病」と、気分の落ち込みや気分の高揚などの特徴を繰り返す「双極性障害(躁うつ病)」等があります。 ・てんかん  一時的に脳が過剰に興奮することにより発作が起こる病気です。意識障害を伴わずに体の一部がけいれんする発作、嗅覚や聴覚に異常があらわれる発作、意識障害を伴う発作など、人によって様々なタイプの発作があり、その頻度も様々で、運転や高所の作業などについて制限が必要な場合もあります。 ・統合失調症  脳の様々な働きをまとめることが難しくなるために、幻覚や妄想などの症状があらわれます。また、日常生活や社会生活において、適切な会話や行動や作業ができにくいという生活の障害もあらわれることがあります。 p15 精神障害者を支援するかたへ② ○避難行動時に必要とされる支援 ・避難誘導時は一人にしないようにし、気持ちを落ち着かせることが必要です。 ・夜間など服薬して就寝していると、災害が起きたことに気付かない場合があります。 ・説明ははっきり分かりやすく繰り返し伝え、必要な一つのことに絞り具体的に伝えましょう。手順の説明は一度に行わず段階的に行いましょう。 ・曖昧な表現(「適当に」など)は混乱させる元になります。 ・服薬が継続できるよう、飲んでいる薬やお薬手帳を持って避難しましょう。 ○ひなんじょ等で配慮すべき事項 ・周囲の人は、本人の状態に応じた対応を心がけ、話を聞いてしっかり受け止め、孤立を防ぎましょう。 ・他の避難者が精神障害を理解することが困難なために、精神障害者やその家族が孤立してしまう場合は、家族や知人、仲間と一緒に生活できるように家族などの単位でパーティションで区切るなどの配慮が必要です。 ・本人の状態により、一人でいられる場所を確保することも必要です。 ・周囲の人が些細な変化に気づいた場合は、主治医に相談するよう支援者等に伝えましょう。 ・聞き取りや診療の際はプライバシーに十分配慮するとともに、人前で安易に病名等を口にしないようにしましょう。 ○主なコミュニケーション手段 ・否定せず傾聴する。 p16 高次脳機能障害者を支援するかたへ ○障害の特性  事故や病気などで脳に損傷を受けたことにより、注意・思考・記憶・言語・行為や感情のコントロールなどが難しい状態です。複数の症状があらわれるのが一般的で、そのあらわれ方は大きく個人差があります。また、外見ではわかりにくい症状もあるため、周囲の理解がないと、誤解やトラブルなどの原因になります。後天性の障害であることから、本人も自分の障害を十分に認識できないことがあります。また、過度の緊張による脳の疲労から、短時間のうちに体調が大きく変化する場合もあります。 ○避難行動時に必要とされる支援 ・的確な状況判断ができなかったり、自分の居場所がわからなくなったりするので、必要に応じてひなんじょへの避難支援が必要となります。 ○ひなんじょ等で配慮すべき事項 ・常に見守りが必要です。 ・大事なことは、「ゆっくり、分かりやすく、具体的に」伝えたり、メモにして渡しましょう。 ・記憶障害で、ごく最近のことを覚えていない場合は、繰り返し説明したり、本人専用のノートを備忘録として用意しましょう。 ○主なコミュニケーション手段 ・短い言葉や分かりやすい表現の利用 ・具体的な表現の利用 ・コミュニケーション支援ボード  (文字やイラスト等を指さしして、意思疎通を図るツール) p17 医療的ケアの必要な者を支援するかたへ ○障害の特性  人工呼吸器や胃ろう等を使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが必要な状態です。寝たきりのかたから、医療的ケアがあれば活動できる方まで、さまざまな方がいます。 ○避難行動時に必要とされる支援 ・避難時には、抱えてもらったり、リクライニング車いすが必要となり、医療機器等の運搬に手助けが必要となる場合があるので、あらかじめ支援者を決めておきましょう。 ・駐車場やエレベーターでは、ある程度広いスペースが必要となる場合があります。 ・医療的ケアが必要な方は、緊急的に医療機関への連絡や移送の手配が必要になる場合があります。 ○ひなんじょ等で配慮すべき事項 ・周囲が手伝うことがないか、声をかけ確認しましょう。 ・車いすの利用、オムツ交換などができる福祉ひなんじょや福祉避難スペースで、家族が一緒にいられるスペースを確保しましょう。 ・リクライニング車いすが使用できる通路を確保しましょう。 ・感染症の危険を避けるため、環境に留意しましょう。 ・ケアをしているかたへの救援物資の配布にも気を配りましょう。 ○主なコミュニケーション手段 ・意思伝達装置(本人の意思を、体の一部分の動きを感知して文字や音声で表す機器) p18 <関連情報> 1 危機管理・防災ポータルサイト 「 https://www.pref.tochigi.lg.jp/kurashi/bousai/index.html 」 ・リアルタイム情報   防災・災害関連の各種リアルタイム情報を紹介しています。 ・防災メール登録   防災・災害情報をメールを用いてお知らせします。   他にも、土砂災害情報やライフライン情報等を掲載しています。 2 栃木県公式LINE 「 https://www.pref.tochigi.lg.jp/c05/kouhou/line.html 」  観光・イベント情報、議会活動などの最新情報や、防災情報を集めたリッチメニューを配信しています。原則、すい・金曜日に配信していますが、災害情報等は必要に応じて随時配信します。 3 NHK「災害時障害者のためのサイト」 「 http://www6.nhk.or.jp/heart-net/special/saigai/index.html 」  大災害が発生した時、支援を要する障害者や高齢者への情報を掲載することが目的であり、日頃からどのように災害に備えればいいか、防災や減災のためのヒントを障害等別にまとめています。 4 栃木県障害者ICTサポートセンター 「 https://tochigi-ict.net/ 」  ICT機器のトラブルや使い方をサポートするとともに、スマートフォンアプリ等のICTに関するお役立ち情報も紹介しています。 令和5(2023)年3月発行 【発行】栃木県保健福祉部障害福祉課     〒320-8501 栃木県宇都宮市塙田1-1-20 【電話】028-623-3490 【ファックス】028-623-3052 【メールアドレス】syougai-fukushi@pref.tochigi.lg.jp