那須地方で農業をやってみませんか
まず始めに
農業に取り組むにあたって
農業を全く知らない人が就農して、農業収入で生活を維持していくのは簡単なことではありません。
あなたは以下の項目にいくつチェックが入りますか?
- 農業を始める(新規参入者は特に)ということは、基本的に会社を興すのと同じだと考えていますか?
- 自然に囲まれた生活、自由なライフスタイルなどの漠然とした願望だけでは、農業はできません。
農業や農村社会を取りまく情勢を十分に理解し、体験しなければならないことを理解していますか?
- 農作業は天候などに左右されるため、集中的な作業が続くことが多々ある(定期的な休みが取りづらい)ことを理解していますか?
- 農業は、動植物を育てることが基本ですが、機械・器具の取扱や補修はもちろん、農産物の流通、消費動向など幅広い知識が必要なことを理解していますか?
- 農業は自然を相手に農畜産物を生産、収穫する仕事ですから、技術の習得にはある程度の時間が必要であることを理解していますか?
- 就農して直ちに十分な収入を得ることは期待せず、軌道に乗るまでの当面の生活費を確保していますか?
- 就農するにあたっては、生活資金のほか、農業経営に必要な施設・機具・機材等の初期投資がかかります。
さらに、農業収入が得られるまでの運転資金の準備も必要と理解していますか?
- 就農を成功させるキーポイントは近所の人たちの信頼を得ることです。
農業の先輩である農家に教えを請う姿勢を持っていますか?
- 農業をする場合、作業のパートナーとして、農村社会のサポーターとして、配偶者の役割は欠かすことができません。
また、子供にとっては学校、生活環境の変化が不安材料になる可能性もあります。
独身者は親の理解、資金援助や保証人など、周囲の精神的・物質的支援が必要不可欠となることを理解していますか?
- 家族の心を一つにし、全員で取り組むまなければならないことを理解していますか?
- 農業に取り組むために、あたなたの農業に対するイメージは固まりましたか?
以上の項目全てにチェックが入りましたか?
新規就農にあたってのアドバイス
意欲と情熱
- 自分の経営像の明確化 (経営作目の選択及び経営目標の設定)
- 就農地域の選定
- 農業技術の習得
- 資金の確保
- 農地の所得
- 農業機械と施設の取得
住宅の確保
- 市町、県の支援措置の活用
- 家族の同意
- 地域社会とのコミュニケーション
- 就農後の留意点 (税金申告、国民年金の支払い、農協組合員への加入等)
生活や経営開始資金の確保
(参入者が就農時に用意した資金の平均は1,200万円)
農業に必要なものは、意欲と勇気と知恵、忍耐力、そして運です。
生活を楽しみ、農業の収穫を喜びとする気持ちを持ちましょう。
最初から農業で生きるというつもりで取り組む、そうでなければ趣味の範囲にとどめておくことをお勧めします。
経営者として地域を引っ張っていくぐらいの意気込みは必要です。マイナス思考では挫折します。
就農前と後のギャップはかなり出てくるので、それをいかにして埋めていくかがポイントとなります。
就農予定地へは何度も足を運び(季節ごと)、地域の人と親しくなっておきましょう。
農業は一人ではできません。パートナーを見つけてから就農が望ましい。
自己資金をなるべく多く確保しましょう。(最低1,000万円)
最初から機械・資材にお金をかけないようにしましょう。(地域から借りる方法が有効)
周囲の協力を得られるように地域にとけ込むことが大切です。個人主義や一つの思想にとらわれてはいけません。
腹を割って相談できる人、自分の見方、アドバイザーを一人でも多く確保しましょう。
事前に就農した人の生の声を聞いてみましょう。
有機栽培の場合、市場出荷はかなり厳しいので最初から販路を考えておきましょう。
那須地方における新規就農方法
新規就農するにはどうすればよいのか?
栃木県内で就農希望の場合は、就農希望地の市町役場、各農業振興事務所、農業協同組合、または財団法人栃木県農業振興公社、栃木県農業会議に、まずはご相談下さい。
那須地方に就農希望の場合は、以下の「新規参入希望者、Uターン就農希望者の就農までのプロセス(那須地域の例)」を参照してください。
農地の確保について
農地が先か、作目選択が先か?
作付け出来る作物は農地(地域、環境)によっておのずと限定されてしまいます。
現地調査は必ず行うこと!
地域の農業事情を詳しく見極めるために、必ず自分の目で確認しておく必要があります。
農地の取得条件
農地法の規定により許可を受けなければなりません。 (各市町農業委員会に相談してください。)
【主な取得条件】
- 取得(賃貸)農地を含めてすべての農地を耕作すること。
- 農作業に年間150日以上従事すること。
- 経営面積は原則的に50アール以上であること。
但し、市町により異なる場合があります。(各市町村農業委員会へ)
- 経営状況、通作距離から見て、効率的な経営が行われること。
新規参入希望者、Uターン就農希望者の就農までのプロセス(那須地域の例)

認定就農者制度(注意!!「認定農業者」とは違います)
認定就農者へのプロセス
- 就農が確実な方には、認定就農者制度というものがあります。
(15歳以上から55歳未満の方が対象となります。知事特認の場合は65歳未満まで可能)
- 就農前に就農計画を作成し、計画が知事に承認された者を認定就農者といいます。
- 就農支援資金等、新規就農者への優遇措置を受けるために必要なこととなります。
認定就農者の特典
- 「就農支援資金」、「農業改良資金」の借り受けができる権利が与えられます。
- 農業振興事務所等関係機関・団体による濃密的な指導が受けられます。
認定就農者申請時の注意事項
- 就農5年後に、年間総労働時間2,000時間、かつ年間農業所得200万円を概ね達成できる見込みであること。
- 農業にまったく従事していないか、または主に従事しておらず(年間農業従事日数150日以下)かつ本人の農業所得がないこと。
- 詳しくは、那須農業振興事務所経営普及部0287-22-2826まで
関係機関リンク集