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総合  >  計画  >  第1回 とちぎ将来構想懇談会 会議録(概要)
第1回 とちぎ将来構想(仮称)懇談会
 
会 議 録(概要)
 
                       平成13年12月21日(金)
                       於  栃木県公館大会議室
 
 
(午後1時 開会)
○司会 ただいまから、第1回とちぎ将来構想懇談会を開催します。
 開会に当たり、栃木県知事福田昭夫から御挨拶申し上げます。
○知事 県政を取り巻く現在の状況は、少子高齢化、環境問題、IT化の急速な進展、地方分権の進展など、従来の延長線上では見通すことのできない大きな転換期に差しかかっています。県では、「とちぎ21世紀プラン」に基づき、「活力と美しさに満ちた郷土“とちぎ”」づくりを目指して、積極的に諸施策を推進しているところですが、このような転換点において、すばらしい栃木県を将来の世代に引き継いでいくためには、社会の動きを適切に見極め、長期的な視点を持って施策を展開し、これから予想される様々な課題に適切に対応していくことが必要であると考えております。
 『米百俵』の話や、二宮尊徳先生の「推譲」という教えにいたしましても、現在の暮らしを多少我慢しても、長期的な視点から、将来の世代に贈り物を残していくということだと考えております。
 このような趣旨で、平成14年度を目途に、本県の将来構想を策定してまいりますが、策定に当たり、是非重点的に御検討いただきたい点が幾つかございます。
 まず一つは、将来の本県を担う「人づくり」です。我が国が世界の中で重要な位置を占め続けていくためには、「知恵の時代」にふさわしい人材を育成していくことが不可欠であります。また、青少年の非行や問題行動の増加なども懸念されており、基礎学力の向上と、青少年の豊かな心を育てていくことが特に重要な課題です。
 また、今後さらに進展する少子高齢化社会に対応していくために、子育てを親だけでなく社会全体で支えていく仕組みや、子育てや介護をしながらでも働ける仕組みをつくっていくことも重要です。
 さらに、産業の国際分業化の中で本県の産業構造をどうしていくべきか、世界に通用する人材やビジネス・社会モデルなどを本県から育てていくことはできないか、また海外からの観光客をいかに本県の発展につなげていくかなど、産業に関しても重要な課題が数多くございます。
 このほか、将来の世代によりよい環境を残していける社会をどうつくっていくのか、人と人との連帯感が希薄になっている中で、地域コミュニティや相互扶助の仕組みをどのように再生していくのか、財政の健全化に取り組みながら、真の地方分権をどう構築していくのかなど、今後考えていかなければならない課題が山積しております。
 これらに対しては、世界的視野を持ち、長期的視点に立って、戦略的な取組をしていくことが不可欠です。課題によっては、国の制度に対する提言なども積極的に盛り込んでいくなど、「とちぎから創る21世紀の日本」という気概を持ちながら、将来の世代に託せる栃木県づくりを目標に本構想を策定してまいりたいと考えております。
 委員の皆様におかれましては、ただいま申し上げました趣旨をおくみ取りいただき、積極的な御提言を頂きますようお願い申し上げまして御挨拶といたします。
○司会 次に、本懇談会の会長の選出ですが、宇都宮大学の藤本信義委員にお願いできればと考えておりますが、いかがでしょうか。
(「異議なし」の声あり)(拍手)
○司会 それでは、これからの議事の進行は藤本委員にお願いいたします。
○会長 議事に入ります前に、一言御挨拶を申し上げます。
 この「とちぎ将来構想」は、長いスパンで栃木県のあるべき姿を見通していくという大変な作業だと感じております。世界が激動している状況の中で、10年後を見通すのは大変なことと思いますが、夢のある栃木県の将来像というものを是非、実りある成果を得たいと思っておりますので、御協力のほどよろしくお願いいたします。
 それではまず、柳川委員に会長代理をお願いしたいと思いますが、御了解いただけますでしょうか。(「異議なし」の声あり)(拍手)
○会長 それでは柳川委員、よろしくお願いいたします。
○会長 議事についてですが、提出資料について御説明を頂き、その後、委員の皆様から御意見等をお伺いすることにしたいと思います。
○事務局 (資料に基づき説明)
○会長 意見交換に入りたいと思いますが、皆様それぞれ関心の深い分野から見た将来の栃木県への期待や、日ごろ考えているアイデア、お手元の資料をご覧になって考えた点等を中心に自由に御発言いただきたいと思います。
○委員 私は、「魅力」をいかに創り出していくかということが、将来構想の大きなテーマになると思っています。
 具体的には、世界の中で日本の国が目指すべきものを考えますと、日本の役割、栃木県の役割が出てくる。栃木県の人口は今後減少しますが、世界の人口は、2025年には77億〜78億人、2050年には100億人近くなり、地球温暖化により干ばつが進んで、食料問題が起きると言われているのです。
 栃木県は首都圏に食料を供給する役割を担ってきました。今の日本の食料自給率はカロリーベースで40%で、世界が人口増になって食料が非常に不足してくると、自給ベースを上げていかなければいけない。そういう中で、「環境重視型の農業」があります。
 もう一つ日本としては、「環境重視型の科学技術立国」が必要だと思います。栃木県の8兆円の生産の中にはIT関連も相当あり、「環境重視型の科学技術立国」としての、ノウハウの整備という役割も担っていかなければと思います。
 もう一つ大事なのはエネルギー問題です。栃木県の55%は山林であるということで、バイオマスエネルギー等の環境にやさしい新たなエネルギーを、栃木県内の山林から生んでいくということです。木々は、二酸化炭素を吸って、成長すれば建材としても使えるし、循環型の優等生だと思います。そのようなことを栃木県がモデル県としてやっていくことも大事ではないでしょうか。
 私は基本的には、環境重視型の栃木県の中での大事な一つが農業で、もう一つは工業技術、そういうものを継続させていかなければいけない。そして、人づくりということも非常に大事です。栃木県はいじめのない、教育日本一を早く実現するための取組をしっかりとやって、魅力ある栃木県の一つの要素として教育を考えていくことが必要と思います。
○委員 私は、環境関係の調査分析の仕事や環境カウンセラーをやっています。そんな観点から、「環境」をキーワードにお話しします。
 資料にも地球温暖化が載っておりました。COP3等で1990年比のCO2 削減目標が出されましたが、増加しているのが現実です。CO2 削減が急務だということは誰もが認識していますが、なかなか削減できない現状で、産業界はもちろん、我々一般市民がCO2 削減に目を向けていかないと、成果は上がってこないと考えております。地球温暖化について、産業界や行政がどうあるべきかということと同レベルで、自分は何ができるかということを、きちんと認識して活動していく必要があると考えております。
 また、循環型社会ということが言われ、循環型社会基本法という法律ができていますが、循環型社会では、ライフサイクル・アセスメントとか、いろいろなもののリサイクル率を上げていくことも非常に重要と思います。循環型社会の中では当然、廃棄物も切り離すことができない問題です。廃棄物の源は生産から始まるわけですが、廃棄物が発生するのはほとんどが一般の生活からだと思います。廃棄物をいかに減らしていくかをきちんと考えていきませんと、現状のように廃棄物処理場や処分場をつくることだけで対応していくのは、もう限界が来ていると思っております。栃木県においてもごみ処分場の問題が逼迫し、県内で発生した産業廃棄物を県外で処分していただいているということです。不法投棄も増えています。そういったことにも対応が迫られていると考えております。
 また、栃木県はエネルギー自給率が非常に低いと考えております。原子力発電所も火力発電所もなく水力発電のみで、電気を買っているという地域構成の中で、使う電力をどれだけ抑えていくかで、これは地球温暖化にも密接につながっていくと思います。
○委員 栃木の潜在可能性をどういうふうに引き出したらいいのかということが今の私の研究テーマです。
 日ごろ、本県のすばらしさ、よさ、そして強みを考えているのですが、それがなかなか表に出てこないということもまた同時にございます。それをいろいろな形で本県から情報発信していくということで、いろいろなプロジェクトを起こしたり、機会をとらえて発言させていただいておりますが、なかなか全国にも世界にも浸透していかないのが現状だと思います。そんな中で、今回もう一度原点に立ち返って徹底的に現状を分析すれば、おのずと将来構想が見えてくると思います。本県の置かれている現状について様々な御提示がありましたが、その一つ一つをくまなく潰していく。
 本県の場合、東京との連携は非常にスムーズですが、横の連携軸や斜めの連携軸が弱過ぎる。これは隣の群馬や茨城から見ても非常に弱いということが現に指摘されています。そういう中で、これからは人や物や情報の連携軸をどんどん強化していく。21世紀とちぎの夢プラン、将来構想を具体的に進捗しながら、欠けているところやもっと伸ばさなければいけないところがあると思います。
 また、これからは、さらに都道府県間、市町村間の競争が激しくなるわけです。地方交付税交付金も、これからはマスタープランで決めるというような意見もありますし、補助金、出資金、交付金等々がコンペ方式になってくるということで、県でこういった形の懇談会を設けることは大変すばらしいことだと思います。
 若手によるワーキンググループというお話がありましたが、全職員がこの将来構想に当たる、そしてまた県民全員が当たるという形でいければすばらしいと思います。そしてそのためのアンケート調査でもあるのだなと思った次第です。
 これからいろいろな問題点や進むべき方向性が出てくると思いますが、そういったことを踏まえながら、よりよい、すばらしい栃木が構築できればと思います。
○委員 高齢化・少子化というのは栃木県ばかりではないと思います。また、その言葉をマイナスのイメージで捉えているだけでは前進しないと強く感じています。特に65歳以上人口が、近々に人口の3分の1を占めるときが来てしまう。資料の中に「高齢者の活用」という言葉があるのですが、「高齢者・女性の活躍」に変えてはいかがでしょうか。これから必然的に高齢者、そしてまた医療費の公的負担が増大するわけですが、従来の高齢者という捉え方だけだと、医療費負担の問題や、介護はどうするんだということでマイナスになりがちです。この懇談会で、庁内のワーキンググループの方々と、地域で支えられる医療とか、市民自身が支え、そしてそれを行政がリードできるような医療体制や高齢者の介護・福祉がどんな形でできるか、是非考えを深めていき、提言ができたらと思っています。
 そして、いよいよ栃木県の時代が来た、と申しますのは、自然環境にも恵まれ、高度成長時代の激しい波にのまれていない部分が残っている可能性も大であると思います。是非医療とか福祉の充実を全国にアピールし、移入人口も取り込むことができたらと思っています。
○委員 「少子高齢化」という部門が「時代の潮流の模式図」に書いてありますが、確かに人口動態を考慮しなくてはいろいろな問題が解決できない。人がいなくてはどうにもならない。栃木県の合計特殊出生率は、平成12年が全国で20位と決して高い方ではない。そういうことも考えて、これからたくさんお子さんをつくっていただかなければいけない。そのためには、まず産んでいただくことと、育てるための環境づくりをやっていかなければならないと思いました。
 それから、栃木県の医療と福祉ということで、最近のデータを栃木県医師会が集めました。その中で、今問題になっている脳卒中を含めた生活習慣病をどうするかということがございます。生活習慣病はもちろん一人一人の問題ですが、社会全体、県民全体で取り組まなければいけない。そのためには当然、医者も、看護婦も、管理栄養士もいなくてはいけない。それだけではなくて、外食産業もございます。外食産業の出店は、栃木県は全国で19位でございます。外食産業も含めて誰もが、食べるときにカロリーはどうだ、塩分はどうだということが表示できる環境づくりをして生活習慣病を防いで、長生きして、介護にもお世話にならないような、そういう社会づくりを目指すべきだと思っております。
○委員 こういうプランというのは、行政がつくって、それに市民・県民が乗って動いていくという形でしたので、そのプランを、いろいろな方がお集まりの中で動かしていけることはうれしく思っています。
 私は、高齢者施設を運営していますので、その視点で述べさせていただきます。
 まず今、少子化の中で、女性はたくさん子どもを産んでほしいと言われるときついものがあると思いますけれども、やはり安心して産めて育てられる地域社会であるかが一つ、誰も、どんな障害があろうとも、地域社会に参加できる条件が整えられているか、三つ目が、長生きしたことを喜べる地域社会かということがございます。
 私たちも、明日、高齢化社会のこの施設がどう変化していくのか、介護保険の今後も非常に難しく、心配するところなのですが、きょう一日をどう生きられるだろうかという切迫したものを持っていらっしゃる、地域のひとり暮らしや二人暮らしの高齢者の方たちがたくさんいらっしゃいます。そういう方たちがコミュニティの中で、本当に地域で連帯して安心して生きられているかというと、まだまだ安心して生きられる社会にはなっていない。特に女性の社会進出も含めて核家族になっておりますので、私たちは長寿を喜べる県にしていきたいし、安心して暮らせるいい栃木県だなと思えるような県づくり、地域づくりをしていきたい。その担い手の一つとして、私たちの施設も協力・参加しながら努力していきたいと思っております。
 この会議が有意義に持っていけて、いい構想がまとめられれば一番幸せですし、高齢者が安心して暮らせる県、終末を迎えるとき「いい県だったな、ああいい町だったな」と思える所で亡くなりたいと思えるまちづくりをしていけたらと思っております。
○委員 私は労働組合の事務局で働いております。最初に、「人材づくりが重要」というお話がありました。連合栃木で青年委員会や女性委員会といった専門委員会の活動をやってきておりますが、その中でリーダー的な人材が少なくなってきておりますので、若い人たちを育てる環境をつくれるような栃木県ができたらいいなと考えております。若い人たちは上から言われないと動かないということが見られますので、そういうふうに県の方から働きかけていただければ、幾らかよくなるのではないかと思います。
 また、現在、「何でも労働相談ダイヤル」というものをやっているのですが、その中で解雇の相談や嫌がらせ等の相談がたくさん飛び込んできております。私たちの「相談ダイヤル」の番号を知っている方は、私たちを頼りにかけてきてくれているのですが、ほかにもそういったネットワークがあってもいいのではないかと常々考えております。
○委員 常日ごろ自分がやっております「ものづくり」の観点から申し上げますと、これだけ地球的規模で競争が厳しくなっていく中で、栃木でどうやってものづくりを続けるのかということを考えますと、人づくりがなければ産業というのは維持できない。人づくりというのは、必ずしも学校だけではなく、地域であったり、家庭であったり、いろいろなところでできるわけですが、これを将来に向かってどう考えていくのかということを、この懇談会の中で考えさせていただきたいと思っております。
 もう一点は、私だけなのかもしれませんが、「とちぎ将来構想」という名前がついてしまいますとどうしても、栃木県が日本の中でいい県というんですか、少なくとも群馬には負けたくないねとか、茨城には負けたくないね、福島には負けたくないねということを私などは思いがちなのですが、本当にそれでいいのだろうか。日本という国の中にそれぞれの都道府県があるわけですが、それぞれの役割分担があってしかるべきだろうと思います。栃木県という役割分担を日本という国で見たら、あるいは場合によると地球規模で見るのが正しいのかもしれませんけれども、日本の国の中で栃木県が果たすべきこと、あるいは日本の国民全体が栃木県に期待しているものは何なのか、それをどう実現していくかということが必要なのではないか。県民だけというふうに考えてしまうと総花的になって、それこそ本当の意味での栃木県の強みを十分に発揮できない。逆に言うと、栃木県の弱みというのは、場合によると他の都道府県に頼ってもいいのかなという気がしております。そういう視点から是非この懇談会に参加させていただきたいと考えております。
○委員 私は、子育てを中心とした生活を送っております。先ほど「人づくり」という話がありましたが、10年後、15年後の栃木県を担うのは子どもたちであると思います。今子育てをしておりまして考えておりますことは、今度2002年度より教育課程が変わります。教科書が薄くなりまして、土曜日は全部お休み。子どもが学校から地域に返されるということですが、現在の子どもたちを見ておりますと、努力して遊ばせないと、家の中でゲームばかりして一日が終わる。田舎の子だから、走り回る場所がいっぱいあって、元気に外で遊べるということはないのですね。かえって遊び場所も、おばあちゃんが見ていて、子どもは学校から帰ってきたらそれぞれの家の中で遊んでいる。男の子なんかは特に外で発散させてやる必要があると思います。学校でも部活動などがありますし、地域のスポーツクラブもあります。努力させる親はこういうところに連れていって、そこで子どもを鍛えようとするわけですけれども、親の負担はそれなりにあって、休みの日もなくなるぐらいに大変なものがあります。
 努力する親ならいいのですが、そうでない子も多いです。発散させていないと子どもがだんだん変な方向に向かってしまうとか、いじめが多くなるとか、現場をじっと見ていますと、何か鬱積したものが悪い方向に爆発してしまうということがあるような気がします。
 あとは、教科書が薄くなったときに、もっと勉強したいと思った子どもはどうなるのか。また親は努力して塾などに連れていかなければならないのか。こういうところで、親の役割や負担が大きくなってくると思います。片方では、収入が減ることによって、母親も働きに出なければいけない。そうすると、子どもに対してそれだけ手をかけられる家庭もまた少ないわけです。そこで、子どもの教育に、公的な手助けが少しあったらいいのかなと思っております。
 私の場合は、御協力できるところが、子育ての部分とか地域のことになると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
○委員 私は市町村のまちづくりに携わる仕事をしておりまして、その視点から発言します。
 栃木県に「住んでよかった」、「来てよかった」と言ってもらうためには、誇りの持てる、また、郷土愛の持てるまちづくりを積極的に行うことが必要と思います。今までは、どちらかというと行政主導型でまちづくりを進めてきたと考えておりますが、これからは県民の自主性のあるまちづくりが必要になってくると思います。
 一つの例ですが、東北のあるまちで国体が行われました。外からいろいろなお客さんが来ます。地元では、まちをもっとよく見せたいとか、それを商業に結びつけたいという気持ちが当然起こってくると思います。では何をしたらいいか。その方たちには財力も何もない。そこで、花だったら私たちのまちにはたくさんあるということで、ガードレールを外して花を並べたそうです。それを考え出したのは商業者の方ではなくて、通りの1本後ろ側に住んでいる住民の方だったそうです。その結果、注目を浴びるようになりまして、商店主さんも、そのまちが輝いていた20年代、30年代のものを並べようということで、クラシックなものを店の前に並べていったそうです。それがまた好評を得ましてどんどん観光客が訪れ、最後にはクラシックカーを走らせるというイベントにまで発展しまして、人が集まり、結果として賑わいが生まれたそうです。
 栃木県でも、このように、住民の方や県民の方が自主的に考えてアイデアを展開していくことが、これからは必要と思います。栃木県民は勤勉で真面目だとは思いますが、どちらかというと消極的なイメージがありますので、積極的になっていけるような教育のシステムを一緒に考えていけば、まちづくりがどんどん展開していけるのではないかと思います。
○委員 まず産業構造についてです。アメリカで強い高付加価値型の産業、例えば金融とかコンサルティングとかソフトウェアといった先端産業の学部や大学院をつくって、人材を育成していますがそういうことが大切と思います。
 しかし、こうした産業は、大都市に集中しがちですので、ほかの地域はやはり製造業が引っ張る以外にないと思います。日本の製造業の中には、きらりと光るノウハウや技術を持っているところも多いと聞いております。製造業とか公共事業といったものを仮にオールド・エコノミー、アメリカ型の産業をニュー・エコノミーと呼ぶならば、私はオールド・エコノミーとニュー・エコノミーのミックス型が本県ではよいと考えます。
 具体的には、優秀な生徒に大学が技術援助するかわりに、栃木県でベンチャー・ビジネスを興してもらったり、基金や支援センターをつくって、人材や情報の提供も行っていくことが大切と思います。
 次に、情報発信が非常に重要と思います。ミラノとかフィレンツェといったまちは、情報発信によってパリからファッションのまちの座を奪い取ったと言われております。この情報発信は県境を越えて行うことが大切です。本県ではどうするかということですが、まず、この「とちぎ将来構想」がまとまって軌道に乗ってきたときに、知事さんが著名人と対談して、栃木県はこういうことをやっています、これからこうなりますという対談集を出す。当然、全国の書店に並べることが重要です。固い内容になりますが、それはそれでいいと思います。
 ただし、一方でソフトな情報発信も大切です。これは何がいいかというと、私はテレビドラマがいいと思います。例えば、宇都宮を舞台とするテレビドラマをつくるとするならば、主人公は泉町で働くバーテンダー、デートは紅葉鮮やかな奥鬼怒で、趣味は渡良瀬遊水池でウィンドサーフィンというように、さりげなく本県の特色を織り込みますが、観光案内番組的でなく、あくまでもドラマの質が勝負です。
 以上のような情報発信をすることによって、本県に対する認識とイメージが変わってくると思います。
○委員 私は生協連合会で、幸いなことに環境に関する仕事をずっとやってこられました。私自身、ボランティアを含めて環境のことをやるのが非常に好きなものですから、仕事と自分のやりたいことが一致して幸せな時期を過ごしていると思います。こういう人間が大勢いれば、栃木は黙っていてもよくなるとは思いますが、なかなかそういう可能性はないと思います。
 環境に取り組んできた中で感じたことなのですが、結局、まちづくりはイコール人づくりであって、人が変わらなければ環境問題は解決しないということを強く感じています。先ほど廃棄物の問題が出ましたが、自分がゴミとして出すものまで自分が責任を持つのが当たり前になったときには、全然違う社会になっていると思います。そういうふうに人づくり、まちづくり、環境のことが統一的になったものをつくれないかという思いを持っています。
 先ほど『米百俵』の話が出ましたが、幸い栃木県にはもう一人、田中正造さんという偉大な先輩がいます。「真の文明は」で始まる文章がありますが、環境のことや平和のこと、人のことというように、非常に広い視野と思想を持って行動した人です。私は最初は直訴だけだと思っていたのですが、非常にすばらしい先輩だったわけです。そういう伝統を持った栃木県なので、もう一度、これを今の世の中でやっていく。そういう人づくりができたときには、非常にいい県になるのではないかと思います。
 もう一つだけ。人づくりで、専門的なことで優秀な人をつくるのと同時に、誰もが共通に持たなければいけない面で人をつくる。要するに、感性が豊かであったり、他への思いやりがあったり、グローバルな視点を持って自分の生活もコントロールできる人をつくったり、そういう二つの面での人づくりが大事になるのではないかと思います。
○委員 私はずっと農業をやっていますが、今でも新しく気がついたり驚くことがたくさんあります。それはどういうことかというと、植物の成分構成の90%から95%ぐらいは水です。残りを見てみると水素と酸素と炭素と窒素で99.5%です。ですから農産物というのは水と大気で出来上がっている。この点を感じたときにまず驚いた。
 今の大部分の農業技術者は「水を切りなさい」「肥料を切りなさい」ということを言います。水を切って肥料を切ってもし本当に農業がうまくいくなら、サハラ砂漠とかゴビ砂漠とかいっぱいありますから、日本でやる必要はないのです。
 それから、お米を1粒まくと、わずか半年ぐらいで300粒ぐらいになるという、とんでもない投資なんです。ものすごい生産力ですが、その原料は大気と水だということです。栃木県は、水と大気という意味ではこんなに豊かな県はありません。
 それから、畜産廃棄物の糞尿が、窒素換算で年間大体2万トン出ます。一方、化学肥料として農家が購入する窒素が年間9,000トンですから、その2倍強が放置されている。特に今は、稲ワラといった粗飼料を中国等から買うのです。稲ワラを買うと、糞尿を返す場所がなくなるわけですから、このままでは栃木県いや日本は糞まみれになる。
 ですけれども、水と空気とほんのわずかの窒素が農産物をつくりますから、日本は世界最大の農産物生産国として基礎の資源をたくさん持っているわけです。
 食料問題では、自給率がカロリーベースで40%という話がありましたが、穀物ベースでは、多分、間もなく20%を割ります。もっと恐ろしい数字では、基幹農業就業者の平均年齢が68歳ぐらいなのです。
 これからは、産業・教育・文化の工業化から農業化にシフトする必要があるのではないでしょうか。先ほどから出ている人づくりの問題も含めて、今回はその点で皆さんと話をしていきたいと思います。
○委員 私は、切り口として三つ考えてまいりました。まず1点は、子どもです。むかつく、キレる子どもたちが焦点となって久しいのですが、今、子どもたちの居場所がないということを日ごろ感じております。学力重視でナンバーワンを争って育てられてきた子どもたちの中に何か異変が起きている。不登校の数、あるいはいじめの発生率に関しましても、昨年度は全国1位、今年は4位くらいに下がったでしょうか。数少ない子どもを大切に育てたい、そんな思いがあります。
 それから、私は看護職にありますので、10代の性の問題が大変気になっています。栃木県は人工妊娠中絶率が、氷山の一角ではありますが非常に高いというデータが出ております。このことについては現在、栃木県看護協会でも「まちの保健室」を立ち上げて、総力を挙げて取り組んではおりますが、なかなか思うようには学生さんたちが相談に来てくれないという現状もございます。したがって、もっと大人みんなで子どもたちを大事に育てる機運や土壌が、広く浸透していけばと考えております。
 二つ目の切り口は、女性です。ドメスチック・バイオレンスの問題を始め、女性問題の根源は人権問題だと思います。基本的人権の尊重は、先進国の守るべき大事なルールだと思っておりますので、女性施策の推進という意味におきましても、女性と子どもを分けるという意味でも、「女性青少年課」ではなくて、この独立などを始め、各市町村への浸透なども含めてお願いできたらと考えております。
 三つ目の切り口は、お年寄りです。先ほどお話がありましたが、高齢化社会で長く生きることだけがすばらしいこととは私は思えないのです。やはりQOL(生活の質)が問われており、いかにその人らしく生涯終わるかというところが大事な視点だと思います。生涯学習の推進ということで、シルバー大学中央校など様々な活動をされておりますが、地域の公民館とかコミュニティセンターといった小さなレベルで、ポストの数ほどの生涯学習の拠点がまちに生まれることを期待したいと思います。
○委員 今回のこの構想が、本県の具体的な施策や計画において、何に向かっていくかという将来の栃木県の指針になればと思っております。
 今回、20世紀の反省を踏まえて、将来的に残していくもの、新たに創り出していくものをしっかりと整理する作業だの中で、私自身は三つのコンセプトを持って取り組んでいきたいと思っています。
 一つは「自立」です。世界そして日本の経済、環境問題など、それぞれの分野の中で自立が求められています。日本は世界から、栃木県は国から、市町村は県から、それぞれが自立する方向に進んでいくということで、「自立」ということを一つのコンセプトにしたいと思います。
 もう一つは「共生」です。20世紀には日本人は経済行動の中でいろいろなものを手に入れてきましたが、今考えてみると失ったものの方が多いと考えています。まだまだ栃木県にはすばらしい自然や残されたものが多くあるわけですから、社会的にも自然環境的にも、共生ができるような仕組みづくりを考えていきたい。この「共生」というのは、飽くまで個々の自立があって初めて成立しますので、自立を前提とした共生ということを考えていきたいと思っております。
 共生、自立の部分から考えますと、将来的に地方分権がどうなっていくのか、例えば、税制や交付税等を考えますと、国はもう県や市町村の面倒を見られない、そうなれば小さい市町村は合併しなければ自立ができない。その中で、県、市町村、国の役割は変わってくるべきだろう。その役割をきちんと明確にしながら、それぞれが共生できるような道を探っていきたいと思っております。
 もう一点は「発信」ということです。栃木県ではイメージアップのためにいろいろな戦略を展開してきましたが、今でも、日本全体から見ると栃木県のイメージや知名度は非常に低い。もっともっと栃木県は、今の優位性を生かしながら外に情報を発信していくべきだろうと思っています。そのことが、県民の皆さんの県民意識や地域の住民意識を触発する大きな要因になると思っています。
○委員 私は、今、産業界が激動しておりまして、自分の会社でさえ10年から15年先の将来構想がつくれないような状況の中で、栃木県の将来構想についてということで、この委員会の御依頼を頂きましたときに非常に恐縮をしておりました。
 産業界に身を置く私といたしましては、10年、15年後に、このエリアが、より一層自由闊達な企業活動ができ得る地区であってほしいと強く望むわけであります。そのためには、国、地方自治体、民間それぞれが今までのような役割でいいのか。高度成長時代のシステムをまだまだま引きずっているところがありますので、これから新しい時代に突入したときに、今までのようなシステムが果たして正常に稼働するかというと、非常に悲観的なところが多いと思っております。そういう意味で、国や地方自治体と民間がどういう役割分担を持っていけば、この地区での企業活動が活発なものになり得るのか、そのようなことを考えていければと思っております。
 それから、栃木県という県は、我々そこに住む住民も含めてすべてそうだと思いますが、非常に勤勉で真面目な県民性だと思いますが、一方でオリジナリティが少し足りないかなと考えております。
 栃木県は今年、いちごは日本一だと思いますが、日本一のものをつくるのは難しいことでありまして、またそれを維持するのも大変なことだと思いますが、日本で初めて何かをやるということは、より簡単にできるんじゃないか。そういう意味で、我々民間あるいは行政を含めて、日本で初めて何かに取り組む、そういうオリジナルなものが「とちぎ将来構想」の中に表現できればいいなと期待したいと思います。
○委員 議論の焦点の置き方や懇談会の意見の整理について申し上げたいと思います。
 例えば少子化の議論で、晩婚化、非婚化というのは実は大変複雑な問題で、私の理解では15か16ぐらいの多様な要因が絡み合ってできていると思っております。例えばパラサイト・シングルという言葉がありますが、若い女性の可処分所得が非常に高い。それが結婚すると貧乏になってしまうというと、ある種のちゅうちょが起きるだろうと思います。また、今は女性の方が高学歴ですから、社会に進出する可能性はますますふえていくだろうと思います。あるいは『人形の家』のノラですね。ノラは神聖な義務を放棄して出ていったのですが、ある調査によれば、今の若い女性は「育児とか家事で苦労をしたくない」と言っているようです。幾つもの要因を列挙して、将来その要因がどうなるのかを一つひとつ予測しなければいけないと思います。
 私の理解では、晩婚化と非婚化は一層進みまして、少子化は変わらない、あるいはより強化されると思っております。
 その中で、ではどの要因に対して対策がとれるのか、という形で議論を立てていった方が生産的だと思います。自治体が少子化に対して対応できる一番大きなことは、保育所の問題だと思います。保育所にはゼロから2歳児あるいは待機児童がたくさんいる現状をどうしていくのか。そこでハウ(HOW)を考えていくということを、一つの政策課題としていくべきだと思います。
 要因をきちんと列挙して、そのうち何が強化されて何が弱くなるのかという議論の後に、どう対応していくのかということです。
 それからもう一つ、懇談会の議論で、政策に対する期待なのか、現実に対する認識なのか、将来に対する予測なのかを整理して議論していけば、まとまっていくのではないかと思います。そういう形でワーキンググループ等々で議論を深めて、それがまたこちらに出てきて一層議論を深めていくというのが、望ましい循環ではないかと思います。
○委員 私は大学で都市コミュニティ論と都市財政論を担当しております。
 資料の、時代の潮流や模式図は大変興味深く、よくまとまっているなと拝見しました。20世紀は工業化社会で、家庭、自然環境、コミュニティなどを犠牲にして経済発展を遂げてきましたが、21世紀は、今まで犠牲にされてきた家庭や自然環境、コミュニティというものが、地域全体の発展の重要なファクターになると考えられます。
 この図式を見て、実は栃木というのは、非常にポテンシャリティの高い地域ではないかと考えたわけです。と申しますのは、東京で幾ら自然環境と言ってもできないし、教育問題は非常に厳しい。しかし、ここには、自然環境が残っていて、3世代でまだ同居してくれる、お年寄りという非常に重要な潜在力や、今まで地域の中で隠されていた例えば無償のお互いの助け合い、崩壊しつつあるけれどもほかの都市部の地域にはないやさしい人間関係、全国レベルで見ても高い県民所得がある。そう考えると、栃木というのは非常に期待できる地域だと考えました。
 この懇談会で提案したい点は3点あって、私は専門が財政ですから、それを政策として実現していくための財源確保に興味があります。夢のある構想が実現できる財源を、今までのように取れるところから取るのではなくて、取るべきところからきちんと確保していくためにはどうするのか考えていきたいと思います。
 それと、面白い構想が出来上がったとしても、やるべきときにやらないと政策としての意味がない、あるいは害を与えるケースもあります。必要なときに必要な対策の決定ができる、フレキシブルな意思決定のメカニズムも考えていければと思います。
 それからコミュニティの問題です。社会全体の中で金銭的には出てきませんでしたけれども、今まで女性はコミュニティの中で非常に活躍していましたが、女性の社会進出が進んで、コミュニティの中に人が残ってこない。そのあたりの問題をどうするのかといったことについて提案したいと思います。
○委員 私も30年ほど福祉の分野で活動してきましたが、15年前、またその前の15年前はどうだったかなと、いろいろと考えてまいりました。私は30年前は特殊学校の教員でしたが、障害者は社会の中には出ていけない状況でした。次の15年では、「栃木の葉国体」等を過ぎまして、社会が障害者を受け入れる土壌ができ、たくさんの障害者が社会に出ていくようになりました。これは、一つの政策があって、そして障害者が社会に進出できたと私は思います。今までは政策があって人がそこに続いてきたのですが、これからの時代は、栃木県の人づくり、モラル形成をしっかりして、そこに政策をつくる時代になっていくと思います。
 特に介護福祉については非常に興味を持っております。現状では皆さんは施設に入居することが自分の介護保険制度だと思っているのですが、人の一生の最後はやはり在宅がいい、介護保険制度元来の目的もそこにありますが、そういう社会づくりがいいと思っております。
 また、子どもや高齢者、身体障害者の問題では、「自助・共助・公助」という考え方があります。まず自ら努力してみるのが「自助」、そして特に「共助」というところが、これからの15年間の一番先端に置く人づくりで、それでも足りないところを「公助」で補っていく方向がいいと思っております。
 また、これからはハードからソフトへ、心のバリアフリーを目指しての社会づくりに取り組んでいく時代ではないかと思っております。これが一つ目です。
 もう一点は、男女共同参画社会づくりです。少子高齢化の時代には、女性も社会の諸問題に対して責任を持っていく、そして一緒に考えて悩んでいく。経済生産も、また社会の方向性も、男性共々に歩んでいくという男女共生参画社会づくりも、これから15年の将来構想にあっては非常に重要なところと思っております。
○会長 ありがとうございました。
 大変多様な、貴重な御意見をいただけたと思います。フリートーキングということで、御意見をいただければと思います。
○委員 私案ですが、前もって発言の趣旨を送っておいて、事前に委員の方皆さんにお送りして、それからフリートーキングする方がいいのではと思います。意見が出て話したいけれども時間が残らなかったではなくて、意見を聞いた後に、それを踏まえた上で議論する方が、実のある議論ができると個人的には思っておりますので、もし可能でしたら、そのようにお進めいただけると有り難いと思います。
○事務局 次回からは御意見を事前にいただくということも検討したいと思います。
 なお、ワーキンググループでは、若手職員と懇談会委員の懇談を2〜3回予定しており、時間に余裕がございますから、その中でも御意見をいただければと思います。
○委員 アンケートについてですが、お年寄りのところにも行くことを考え、文字サイズを拡大していただけると有り難いと思いました。また、居住地を問う項目ですが、地図を図示して、抽出しやすくと感じました。
 また、「高齢者や障害者が住みやすい」という設問については、健やかな高齢者もたくさんいらっしゃるということを前提に考えますと、分けた方がよろしいと思います。
 また、自由記載の欄はもう少し広げていただけたらと感じました。
○委員 ワーキンググループの中に委員が入った中で、データを出していただきたいと思います。医師会でもデータをとっているのですが、例えば、栃木県の保育の入所率は、公立・民間をあわせて95.7%、幼稚園は77%です。そういうふうなデータを是非出していただきたい。
 先ほど地場産業の話も出ましたが、栃木県には全国ランキング1位のものが結構あります。いちごはもとより、かんぴょう、にら、二条大麦がトップです。ほかにも2位、3位のものはたくさんあると思います。そういうものは1位を目指してやっていただくように、是非データを出していただきたい。
 工業の方でも、カメラ用交換レンズが1位、精密測定機器が2位、シャッターが1位、医療衛生ゴム製品1位というふうに、1位がたくさんございます。これをもとにデータをもっと出していただいて、ワーキンググループで討論していただければと思います。
○委員 アンケートについてですが、「仕事をする」というと、お金のために働くととらえがちな面もあると思います。起業も含めて、自分のやりたい仕事をするという意味での仕事と捉えられる表現ができたらというのが一点です。
 もう一点は、「今後の公共サービスを補う役割」で、PFIというものがアンケートに捉えられるよう、項目についてもう少し工夫していただけたらと思いました。
○委員 アンケートに「居住地」というところがあるのですが、宇都宮でもどこでも、住んでいる場所が随分違うと思います。都市に住んでいる人もいれば、宇都宮でも農村部にいる人もいますので、そういうことも入れてもらえればと思います。
○会長 きょうは第1ラウンドということで、この程度でよろしいでしょうか。よろしいですか・・・それでは、以上をもちまして意見交換については終了させていただきます。
 ただいまの説明や意見交換の中にもありましたように、県政を取り巻く環境は大変大きく変化しております。「とちぎ将来構想」につきましては、皆さんから出された意見を踏まえて、様々な検討をして策定されるだろうと思います。
 最後に、本日の懇談会の発言等につきまして、知事さんから何かありましたらお願いいたします。
○福田知事 それでは、お礼の御挨拶を申し上げます。本日は、委員の皆様方におかれましては、大変お忙しいところを御出席いただきまして、また貴重な御意見を発表していただきましてまことにありがとうございました。心から御礼を申し上げます。
 皆様からもお話がございましたように、将来を見通す、これが一番難しい話だと私も思っております。しかしながら、目標あるいは目的を定めて、それに向けての方法をどうしていくかということで、考え方、哲学をしっかりすると同時に、それを実現するための方法論、どういう具体的な取組をしていくかが非常に重要だと思っております。皆さんから頂きました御意見をもとに、21世紀に栃木県が活力を持っていけるように、この取りまとめに私も期待いたしております
 皆様方のお知恵を拝借しながら、「備えあれば憂いなし」の将来構想ができるように頑張っていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。本日は大変ありがとうございました。
○会長 長時間にわたりまして貴重な御意見を頂きまして大変ありがとうございました。これをもちまして、第1回とちぎ将来構想懇談会を閉会いたします。
(午後3時7分 閉会)