○栃木県県営住宅条例

平成9年3月28日

栃木県条例第1号

栃木県県営住宅条例をここに公布する。

栃木県県営住宅条例

栃木県営住宅管理条例(昭和35年栃木県条例第4号)の全部を改正する。

目次

第1章 総則(第1条・第2条)

第2章 入居(第3条―第11条)

第3章 家賃等(第12条―第19条)

第4章 管理(第20条―第33条)

第5章 雑則(第34条―第36条)

附則

第1章 総則

(設置)

第1条 住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で住宅を賃貸し、又は転貸することにより、県民生活の安定と福祉の増進に寄与するため、県営住宅を設置する。

2 県営住宅の名称及び位置は、知事が別に定める。

(用語の定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 県営住宅 県が設置する公営住宅及び改良住宅をいう。

(2) 公営住宅 公営住宅法(昭和26年法律第193号。以下「法」という。)第2条第2号に規定する公営住宅をいう。

(3) 改良住宅 住宅地区改良法(昭和35年法律第84号。以下「改良法」という。)第2条第6項に規定する改良住宅(更新住宅(国土交通大臣の承認を受けた同項に規定する改良住宅の建替えに係る計画に基づく事業により建設された住宅及びその附帯施設をいう。以下同じ。)を含む。)をいう。

(4) 高齢者用住宅 県営住宅のうち、専ら高齢者に賃貸し、又は転貸するためのものをいう。

(5) 借上げ県営住宅 法第2条第6号に規定する公営住宅の借上げ(以下「公営住宅の借上げ」という。)に係る県営住宅をいう。

(6) 共同施設等 法第2条第9号に規定する共同施設及び改良法第2条第7項に規定する地区施設(更新住宅の入居者の共同の福祉又は利便のために設置された施設を含む。)をいう。

(7) 収入 公営住宅法施行令(昭和26年政令第240号。以下「令」という。)第1条第3号に規定する収入をいう。

(8) 収入超過者 県営住宅に引き続き3年以上入居している者で、その者の収入が第4条第1項第3号ア又はに掲げる場合に応じ、それぞれ同号ア又はに定める金額を超えるものをいう。

(9) 高額所得者 県営住宅(改良住宅を除く。)に引き続き5年以上入居している者で、その者の収入が最近2年間引き続き令第9条第1項に規定する金額(同条第2項の規定の適用がある場合には、その適用後の金額)を超えるものをいう。

(10) 公営住宅建替事業 法第2条第15号に規定する公営住宅建替事業をいう。

(11) 公営住宅等の用途の廃止 法第44条第3項(改良法第29条第1項において準用する場合を含む。)の規定による公営住宅又は改良住宅の用途の廃止をいう。

(平24条例67・令5条例10・一部改正)

第2章 入居

(入居者の公募)

第3条 知事は、災害、不良住宅の撤去、公営住宅の借上げに係る契約の終了、公営住宅建替事業による公営住宅の除却その他規則で定める特別の事由がある場合において特定の者を県営住宅に入居させる場合を除くほか、県営住宅の入居者を公募するものとする。

2 前項の規定による入居者の公募は、インターネットの利用その他の適切な方法により、次に掲げる事項を公示して行うものとする。

(1) 県営住宅の位置、戸数、規格及び家賃

(2) 入居者資格及び入居時期

(3) 申込方法及び選考方法の概略

(4) その他知事が必要と認める事項

(令5条例10・一部改正)

(入居者資格)

第4条 県営住宅に入居することができる者は、次の各号(高齢者、身体障害者その他の特に居住の安定を図る必要がある者として規則で定める者(以下「高齢者等」という。)にあっては、第2号から第5号まで)の条件を具備する者でなければならない。

(1) 現に同居し、又は同居しようとする親族(婚姻の届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者その他婚姻の予約者を含む。以下同じ。)があること。

(2) 県内に住所又は勤務場所を有すること。

(3) その者の収入が又はに掲げる場合に応じ、それぞれ又はに定める金額を超えないこと。

 その者が身体障害者である場合その他の特に居住の安定を図る必要があるものとして規則で定める場合(に掲げる場合を除く。) 21万4,000円(改良住宅にあっては、13万9,000円)

 県営住宅が、法第8条第1項若しくは第3項若しくは激じん災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律(昭和37年法律第150号)第22条第1項の規定による国の補助に係るもの又は法第8条第1項各号のいずれかに該当する場合において県が災害により滅失した住宅に居住していた低額所得者に転貸するため借り上げるものである場合 21万4,000円(当該災害発生の日から3年を経過した後は、15万8,000円)

 及びに掲げる場合以外の場合 15万8,000円(改良住宅にあっては、11万4,000円)

(4) 現に住宅に困窮していることが明らかであること。

(5) その者又は現に同居し、若しくは同居しようとする親族が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)でないこと。

2 高齢者用住宅に入居することができる者は、前項第2号から第5号までに掲げる条件を具備するほか、年齢その他必要な事項に関し知事が別に定める条件を具備する者でなければならない。

3 第1項第3号イに掲げる県営住宅に入居することができる者は、同項各号(高齢者等にあっては、同項第2号から第5号まで)に掲げる条件を具備するほか、当該災害発生の日から3年間は、なお、当該災害により住宅を失った者でなければならない。

(平12条例48・平19条例54・平24条例67・一部改正)

(入居者資格の特例)

第5条 次に掲げる者は、前条第1項第1号から第4号までに掲げる条件を具備する者とみなす。

(1) 被災市街地復興特別措置法(平成7年法律第14号)第21条又は福島復興再生特別措置法(平成24年法律第25号)第40条の規定により法第23条各号に掲げる条件を具備するとみなされる者

(2) 公営住宅の借上げに係る契約の終了又は公営住宅等の用途の廃止により当該公営住宅又は改良住宅の明渡しをしようとする者で、当該明渡しに伴い次条の規定により入居の申込みをしたもの

(平19条例54・平24条例67・平25条例68・平27条例45・一部改正)

(入居の申込み)

第6条 県営住宅に入居しようとする者は、規則で定めるところにより、入居の申込みをしなければならない。

(入居者の決定)

第7条 知事は、前条の規定により入居の申込みをした者のうちから、入居者を決定するものとする。

2 知事は、前項の規定により入居者を決定する場合において、入居の申込みをした者の数が募集した県営住宅の戸数を超えるときは、令第7条各号のいずれかに該当する者について選考を行い、住宅に困窮する度合の高いものから入居者を決定するものとする。

3 知事は、前項に規定する場合において順位を定め難いときは、公開抽せんにより入居者を決定することができる。

4 知事は、前2項の規定により入居者を決定した場合においては、入居者として決定された者のほかに、補欠として入居順位を定めて、必要と認める数の入居補欠者を定めるものとする。

5 知事は、第2項及び第3項の規定により入居者として決定された者が県営住宅に入居しないときは、前項の入居補欠者のうちから、入居順位に従い、入居者を決定するものとする。

6 知事は、心身障害者その他の規則で定める者で速やかに県営住宅に入居することが必要であると認められるものについては、前4項の規定にかかわらず、優先的に選考して入居者として決定することができる。

(入居決定等の通知)

第8条 知事は、前条の規定により入居者を決定したときは、当該入居者として決定された者(以下「入居決定者」という。)に対し、その旨を通知するものとする。この場合において、入居決定者が借上げ県営住宅の入居決定者であるときは、当該入居決定者に対し、当該県営住宅の借上げの期間の満了時に当該県営住宅を明け渡さなければならない旨についても通知するものとする。

(入居の手続)

第9条 入居決定者は、前条の規定による入居の決定の通知のあった日から10日以内(知事が特別の事情があると認める場合にあっては、知事の指定する日まで)に、保証人を立て、請書を提出しなければならない。ただし、知事が特別の事情があると認めるときは、保証人を立てないことができる。

2 知事は、前項の規定による請書の提出があったときは、当該入居決定者に対し、速やかに、県営住宅に入居することができる期日(以下「入居期日」という。)を通知するものとする。

(入居決定の取消し)

第10条 知事は、入居決定者が前条第1項の規定による請書の提出をしないとき又は第12条第1項の規定による敷金の納付をしないときは、入居の決定を取り消すことができる。

(連帯保証人)

第11条 第9条第1項の保証人(以下「連帯保証人」という。)は、入居者と連帯して債務を負担するものとする。

2 連帯保証人は、次の各号(知事が特別の事情があると認める場合にあっては、第2号及び第3号)のいずれにも該当する者でなければならない。

(1) 県内に居住し、又は勤務する者であること。

(2) 独立の生計を営む者であること。

(3) 入居決定者と同程度以上の収入を有する者であること。

3 入居者は、連帯保証人が次の各号のいずれかに該当するときは、遅滞なく、連帯保証人を変更しなければならない。ただし、知事が特別の事情があると認めるときは、この限りでない。

(1) 住所又は居所が不明になったとき。

(2) 死亡したとき。

(3) 前項各号のいずれかに該当しなくなったとき。

4 入居者は、前項の規定により連帯保証人を変更したとき又は連帯保証人について住所その他の規則で定める事項に変更が生じたときは、知事に届け出なければならない。

第3章 家賃等

(敷金)

第12条 入居決定者は、第9条第1項に規定する期間内に3月分の家賃に相当する金額の敷金を納付しなければならない。

2 入居者が県営住宅を明け渡したときは、当該県営住宅に係る敷金(未納の家賃、割増賃料又は損害賠償金があるときは、これらを控除した金額)は、当該敷金を納付した者(その者が指定する者がある場合にあっては、その指定する者)に還付するものとする。

3 敷金には、利子を付さない。

(収入の申告等)

第13条 入居者は、毎年度、規則で定めるところにより、その収入を知事に申告しなければならない。

2 知事は、法第16条第4項に規定する入居者が前項の規定による収入の申告をすること及び法第34条の規定による報告の請求に応じることが困難な事情にあると認めるときは、同条の規定による書類の閲覧の請求その他の知事が定める方法により当該入居者の収入を把握することができる。

3 知事は、第1項の規定による収入の申告及び前項の規定による収入の把握に基づき、入居者の収入を認定し、当該認定した収入の額を当該入居者に通知するものとする。

4 入居者は、前項の規定による認定について、知事が別に定めるところにより、意見を述べることができる。この場合において、知事は、当該意見に理由があると認めるときは、当該認定した収入を更正し、更正した後の収入の額を当該入居者に通知するものとする。

(平30条例18・一部改正)

(家賃の決定)

第14条 県営住宅の毎月の家賃は、毎年度、入居者の収入及び当該県営住宅の立地条件、規模、建設時からの経過年数その他の事項に応じ、かつ、近傍同種の住宅の家賃(次項の規定により定められたものをいう。以下同じ。)以下で、規則で定めるところにより、知事が定める。ただし、前条第1項の規定による収入の申告がない場合において、法第34条の規定による報告の請求を行ったにもかかわらず、入居者がその請求に応じないとき(前条第2項に規定するときを除く。)は、当該県営住宅の家賃は、近傍同種の住宅の家賃とする。

2 前項の近傍同種の住宅の家賃は、近傍同種の住宅(その敷地を含む。)の時価、修繕費、管理事務費等を勘案して規則で定めるところにより、毎年度、知事が定める。

3 前2項の規定にかかわらず、改良住宅の毎月の家賃は、公営住宅法の一部を改正する法律(平成8年法律第55号)による改正前の公営住宅法(以下「旧公営住宅法」という。)第2条第4号の第二種公営住宅に係る旧公営住宅法第12条第1項に規定する月割額を限度として、毎年度、知事が定める。

(平30条例18・一部改正)

(収入超過者等の家賃)

第15条 収入超過者が入居する県営住宅(改良住宅を除く。)の毎月の家賃は、前条第1項の規定にかかわらず、当該入居者の収入を勘案し、かつ、近傍同種の住宅の家賃以下で、規則で定めるところにより、毎年度、知事が定める。

2 高額所得者が入居する県営住宅の毎月の家賃は、前条第1項及び前項の規定にかかわらず、近傍同種の住宅の家賃とする。

(家賃の特例)

第16条 知事は、入居者が次の各号のいずれかに該当する者である場合において、新たに入居する県営住宅の家賃が従前の公営住宅又は改良住宅の最終の家賃を超えるときは、規則で定めるところにより、家賃を減額するものとする。

(1) 公営住宅建替事業により除却すべき公営住宅の最終の入居者で新たに整備された県営住宅に入居するもの

(2) 公営住宅等の用途の廃止による公営住宅又は改良住宅の除却に伴い県営住宅に入居する者

(家賃の納付)

第17条 入居者は、入居期日(第20条第8項の規定による承認を受けた者にあっては、同項後段の知事の指定する日。以下同じ。)から入居者が県営住宅を明け渡した日(次の各号に掲げる場合にあっては、当該各号に定める日)までの間、家賃を納付しなければならない。

(1) 第24条第2項の規定による請求があった場合 当該請求において明渡しの期限として定められた日又は当該入居者が県営住宅を明け渡した日のいずれか早い日

(2) 第30条第1項第1号から第5号までの規定に該当することにより同項の規定による請求があった場合 当該請求の日

(3) 入居者が第31条第1項に規定する手続を経ないで県営住宅を退去した場合 知事が退去の日として認定した日

(4) 入居者が死亡した場合 入居者が死亡した日

2 家賃は、毎月25日(その月の途中で県営住宅を明け渡した場合にあっては、当該明け渡した日)までにその月分を納付しなければならない。

3 入居期間が1月に満たない月の家賃は、日割計算による。

(平19条例54・一部改正)

(割増賃料)

第18条 改良住宅に入居している収入超過者は、その収入の区分に応じ、規則で定めるところにより、知事が別に定める割増賃料を納付しなければならない。

2 前条の規定は、割増賃料について準用する。

(家賃等の減免又は徴収猶予)

第19条 知事は、入居者が災害、病気その他やむを得ない理由により敷金、家賃又は割増賃料を納付することが困難であると認めるときは、これらを減免し、又はこれらの徴収を猶予することができる。

第4章 管理

(入居者の保管義務等)

第20条 入居者は、県営住宅又は共同施設等について必要な注意を払い、これらを正常な状態において維持しなければならない。

2 入居者は、周辺の環境を害し、又は他人に迷惑を及ぼす行為をしてはならない。

3 入居者は、県営住宅を他の者に貸し、又はその入居の権利を他の者に譲渡してはならない。

4 入居者は、県営住宅の用途を変更してはならない。ただし、知事の承認を得たときは、他の用途に併用することができる。

5 入居者は、県営住宅を模様替えし、又は増築してはならない。ただし、知事の承認を得たときは、この限りでない。

6 入居者は、県営住宅を引き続き15日以上使用しないときは、あらかじめ知事に届け出なければならない。

7 入居者は、県営住宅の入居の際に同居した親族以外の者を同居させようとするときは、規則で定めるところにより、知事の承認を得なければならない。

8 入居者が死亡し、又は退去した場合において、その死亡時又は退去時に当該入居者と同居していた者は、規則で定めるところにより、知事の承認を受けて、引き続き、当該県営住宅に居住することができる。この場合において、当該承認を受けた者は、知事の指定する日から当該県営住宅の入居者となるものとする。

(平19条例54・一部改正)

(入居者の費用負担義務)

第21条 次に掲げる費用は、入居者の負担とする。

(1) 電気、ガス、水道及び下水道の使用料

(2) 汚物及びじんかいの処理に要する費用

(3) エレベーター、給水施設及び汚水処理施設並びに共同施設等の使用に要する費用

(4) 畳の表替え、ふすまの張り替えその他軽微な修繕で知事が別に定めるものに要する費用

(修繕費用の負担)

第22条 県営住宅及び共同施設等の修繕に要する費用(前条第4号に掲げる費用を除く。次項において同じ。)は、県の負担とする。ただし、入居者の責めに帰すべき事由により生じた修繕に要する費用については、この限りでない。

2 前項の規定にかかわらず、借上げ県営住宅及び法第2条第13号に規定する共同施設の借上げに係る共同施設の修繕に要する費用の負担については、知事が定める。

(収入超過者に対する措置等)

第23条 知事は、入居者が収入超過者となった場合においては、当該入居者にその旨を通知するものとする。

2 収入超過者は、県営住宅を明け渡すように努めなければならない。

第24条 知事は、入居者が高額所得者となった場合においては、当該入居者にその旨を通知するものとする。

2 知事は、高額所得者に対し、期限を定めて、県営住宅の明渡しを請求することができる。

3 前項の期限は、同項の規定による請求をする日の翌日から起算して6月を経過した日以後の日でなければならない。

4 第2項の規定による請求を受けた者は、同項の期限が到来したときは、速やかに、当該県営住宅を明け渡さなければならない。

5 知事は、第2項の規定による請求を受けた者が同項の期限が到来しても県営住宅を明け渡さない場合には、同項の期限が到来した日の翌日から当該県営住宅の明渡しを行う日までの期間について、毎月、近傍同種の住宅の家賃の額の2倍に相当する額の金銭を損害賠償金として徴収するものとする。

6 知事は、第2項の規定による請求を受けた者が災害、病気その他やむを得ない理由により同項の期限までに県営住宅を明け渡すことが困難であると認めるときは、同項の期限を延長することができる。

7 第19条の規定は、第5項に規定する損害賠償金について準用する。

(駐車場の使用)

第25条 駐車場を使用しようとする入居者は、あらかじめ知事の許可を受けなければならない。

2 前項の許可を受けた者は、規則で定めるところにより、月額5,230円を限度として知事が別に定める使用料を納付しなければならない。

(平26条例19・平31条例4・一部改正)

(共同施設等の管理)

第26条 第20条第1項第21条第22条及び前条に規定するもののほか、共同施設等の管理に関し必要な事項は、知事が別に定める。

(県営住宅監理員及び県営住宅管理人)

第27条 県営住宅及び共同施設等の管理に関する事務をつかさどり、県営住宅及びその環境を良好な状態に維持するよう入居者に必要な指導を与えるため、県営住宅監理員を置く。

2 知事は、県営住宅監理員の職務を補助させるため、県営住宅管理人を置くことができる。

3 県営住宅監理員及び県営住宅管理人に関し必要な事項は、規則で定める。

(平11条例37・令5条例10・一部改正)

(立入調査)

第28条 知事は、県営住宅又は共同施設等の管理上必要があると認めるときは、県営住宅監理員又は知事の指定した者に県営住宅若しくは共同施設等の調査をさせ、又は入居者に対して適当な指示をさせることができる。

2 前項の調査において現に居住の用に供している県営住宅に立ち入るときは、あらかじめ、当該県営住宅の入居者の承諾を得なければならない。

3 第1項の規定により調査又は指示をする者は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

(明渡しの請求等)

第29条 知事は、県が施行する公営住宅建替事業に伴い、現に存する県営住宅を除却するため必要があると認めるときは、法第37条第6項(同条第7項において準用する場合を含む。)の規定による通知をした後、当該県営住宅の入居者に対し、期限を定めて、その明渡しを請求するものとする。

2 前項の期限は、同項の規定による請求をする日の翌日から起算して3月を経過した日以後の日でなければならない。

3 第1項の規定による請求を受けた者は、同項の期限が到来したときは、速やかに、当該県営住宅を明け渡さなければならない。

(平11条例37・平23条例39・一部改正)

第30条 知事は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、入居者に対して、県営住宅の明渡しを請求することができる。

(1) 入居者が不正の行為によって入居したとき。

(2) 入居者が家賃又は割増賃料を3月以上滞納したとき。

(3) 入居者が県営住宅又は共同施設等を故意に損傷したとき。

(4) 入居者が第20条第1項から第7項までの規定に違反したとき。

(5) 入居者又は同居者が暴力団員であることが判明したとき。

(6) 借上げ県営住宅に係る借上げの期間が満了するとき。

2 入居者は、前項の規定による請求を受けたときは、速やかに、当該県営住宅を明け渡さなければならない。

3 知事は、第1項第1号の規定に該当することにより同項の規定による請求を行ったときは、当該請求を受けた者に対して、入居期日から請求の日までの期間については、近傍同種の住宅の家賃の額とそれまでに支払を受けた家賃及び割増賃料の額との差額に法定利率による支払期後の利息を付した額の金銭を、請求の日の翌日から当該県営住宅の明渡しを行う日までの期間については、毎月、近傍同種の住宅の家賃の額の2倍に相当する額の金銭をそれぞれ損害賠償金として徴収するものとする。

4 前項の規定は、第1項第2号から第5号までの規定に該当することにより知事が当該入居者に損害賠償の請求をすることを妨げるものではない。

5 知事が第1項第6号の規定に該当することにより同項の規定による請求を行う場合には、当該請求を行う日の6月前までに、当該入居者にその旨の通知をするものとする。

(平19条例54・令2条例21・一部改正)

(明渡し時の入居者の義務)

第31条 入居者は、県営住宅を明け渡そうとするときは、当該県営住宅を明け渡そうとする日の5日前までに知事に届け出て、県営住宅監理員又は知事の指定した者の検査を受けなければならない。

2 入居者は、県営住宅を明け渡すときは、知事が別に定めるところにより、当該県営住宅を原状に回復しなければならない。

(債権の放棄等)

第31条の2 知事は、第19条(第24条第7項において準用する場合を含む。)の規定によるほか、家賃に係る債権その他の県営住宅及び共同施設等の管理に係る債権について消滅時効の期間が経過したときは、当該債権を放棄することができる。

2 知事は、前項の規定により債権を放棄したときは、これを議会に報告しなければならない。

(平30条例18・追加)

(指定管理者による管理)

第32条 知事は、県営住宅及び共同施設等の管理を法人その他の団体であって知事が指定するもの(以下「指定管理者」という。)に行わせることができる。

2 指定管理者は、次に掲げる業務を行うものとする。

(1) 県営住宅及び共同施設等の維持管理に関すること。

(2) 県営住宅及び共同施設等の運営に関すること。

(3) 前2号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。

(平17条例75・全改)

(管理の特例)

第33条 法第47条第1項の規定により県営住宅(改良住宅を除く。)及び法第2条第9号に規定する共同施設の管理を市町村又は栃木県住宅供給公社に行わせる場合における第3条第1項第7条第8条第9条第2項第10条第20条第4項から第8項まで、第23条第1項第24条第1項第2項及び第6項第25条第1項第27条第2項並びに第30条第1項及び第5項の規定の適用については、これらの規定中「知事」とあるのは、「市町村の長又は栃木県住宅供給公社の理事長」とする。

(平17条例75・全改、平19条例54・令5条例10・一部改正)

第5章 雑則

(社会福祉法人等による県営住宅の使用)

第34条 第20条第1項から第6項まで、第21条第22条第1項第28条第29条第30条第1項及び第2項並びに第31条の規定は、法第45条第1項に規定する社会福祉法人等が地方自治法(昭和22年法律第67号)第238条の4第7項の規定による許可を受けて県営住宅を使用する場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、規則で定める。

(平19条例5・平19条例54・一部改正)

(意見の聴取等)

第35条 知事は、第4条第1項第5号又は第30条第1項第5号に該当する事由その他規則で定める事由の有無について、警察本部長の意見を聴くことができる。

2 警察本部長は、第30条第1項第5号に該当する事由の有無について、知事に対し、意見を述べることができる。

(平19条例54・追加)

(規則への委任)

第36条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(平19条例54・旧第35条繰下)

(施行期日)

1 この条例は、平成9年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 旧公営住宅法の規定に基づいて供給された県営住宅又は共同施設については、平成10年3月31日までの間は、改正後の栃木県県営住宅条例(以下「新条例」という。)第3条から第5条まで、第13条から第20条まで、第23条第24条第29条及び第30条の規定は適用せず、改正前の栃木県営住宅管理条例(以下「旧条例」という。)第4条、第5条、第8条第4項、第9条の2から第13条まで、第17条から第20条まで及び第22条の規定は、なおその効力を有する。

3 新条例第14条第1項又は第15条の規定による家賃の決定に関し必要な手続その他の行為は、前項の県営住宅又は共同施設については、同項の規定にかかわらず、平成10年3月31日以前においても、新条例の例によりすることができる。

4 平成10年4月1日において現に附則第2項の県営住宅に入居している者の平成10年度から平成12年度までの各年度の家賃の額は、その者に係る新条例第14条第1項本文又は第19条の規定による家賃の額が旧条例第10条から第12条までの規定による家賃(以下「旧家賃」という。)の額を超える場合にあっては新条例第14条第1項本文又は第19条の規定による家賃の額から旧家賃の額を控除して得た額に次の表の左欄に掲げる年度の区分に応じ同表の右欄に定める負担調整率を乗じて得た額に、旧家賃の額を加えて得た額とし、その者に係る新条例第15条又は第19条の規定による家賃の額が旧家賃の額に旧条例第19条の規定による割増賃料を加えて得た額を超える場合にあっては新条例第15条又は第19条の規定による家賃の額から旧家賃の額及び旧条例第19条の規定による割増賃料の額を控除して得た額に同表の左欄に掲げる年度の区分に応じ同表の右欄に定める負担調整率を乗じて得た額に、旧家賃の額及び旧条例第19条の規定による割増賃料の額を加えて得た額とする。

年度の区分

負担調整率

平成10年度

0.25

平成11年度

0.5

平成12年度

0.75

5 平成10年4月1日前に旧条例又はこれに基づく規則等の規定によってした処分、手続その他の行為は、新条例中これに相当する規定がある場合には、新条例の相当規定によってしたものとみなす。

(過疎地域等における入居者資格の特例)

6 当分の間、過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法(令和3年法律第19号)第2条第1項に規定する過疎地域その他の規則で定める地域内の県営住宅(改良住宅を除く。)に係る新条例第4条の規定の適用については、当該県営住宅に入居しようとする者が、現に同居し、又は同居しようとする親族がない場合においても、同条第1項第1号の条件を具備する者とみなす。

(平12条例39・令3条例48・一部改正)

(平成11年条例第37号)

(施行期日)

第1条 この条例は、平成12年4月1日から施行する。

(平成12年条例第39号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成12年条例第48号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成17年条例第75号)

この条例は、平成18年4月1日から施行する。

(平成19年条例第5号)

この条例は、平成19年4月1日から施行する。ただし、第1条中地方自治法第207条の規定による実費弁償条例第1条の改正規定は公布の日から、第9条から第13条までの規定は規則で定める日から施行する。

(平成19年規則第5号で平成19年3月16日から施行)

(平成19年条例第54号)

この条例は、平成20年1月1日から施行する。

(平成23年条例第39号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成24年条例第67号)

この条例は、平成25年4月1日から施行する。ただし、第5条第1号の改正規定は、同年1月1日から施行する。

(平成25年条例第68号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成26年条例第19号)

(施行期日)

1 この条例は、平成26年4月1日から施行する。

(使用料の改定に伴う経過措置)

4 施行日前に許可を受けて、栃木県林業センター設置、管理及び使用料条例、栃木県行政財産使用料条例、栃木県立美術館条例、栃木県都市公園条例、栃木県ライフル射撃場設置、管理及び使用料条例、栃木県産業会館設置、管理及び使用料条例、栃木県立博物館条例、栃木ヘリポート設置、管理及び使用料条例、栃木県総合教育センター条例、栃木県体育施設設置、管理及び使用料条例、とちぎ生きがいづくりセンター設置、管理及び使用料条例、栃木県県営住宅条例及び栃木県産業技術センター設置、管理及び使用料条例に規定する施設等(前項の宿泊施設を除く。)を使用し、又は利用する者の当該使用又は利用に係る使用料については、なお従前の例による。

(平成27年条例第45号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成30年条例第18号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成31年条例第4号)

(施行期日)

1 この条例は、平成31年10月1日から施行する。

(使用料の改定に伴う経過措置)

6 施行日前に許可を受けて、栃木県林業センター設置、管理及び使用料条例、栃木県都市公園条例、栃木県ライフル射撃場設置、管理及び使用料条例、栃木ヘリポート設置、管理及び使用料条例、栃木県総合教育センター条例、栃木県体育施設設置、管理及び使用料条例、とちぎ生きがいづくりセンター設置、管理及び使用料条例、栃木県県営住宅条例及び栃木県産業技術センター設置、管理及び使用料条例に規定する施設等(前項の宿泊施設を除く。)を使用し、又は利用する者の当該使用又は利用に係る使用料については、なお従前の例による。

(令和2年条例第21号)

この条例は、令和2年4月1日から施行する。

(令和3年条例第48号)

この条例は、公布の日から施行する。

(令和5年条例第10号)

この条例は、公布の日から施行する。

栃木県県営住宅条例

平成9年3月28日 条例第1号

(令和5年3月17日施行)

体系情報
第8編 木/第9章
沿革情報
平成9年3月28日 条例第1号
平成11年12月27日 条例第37号
平成12年6月26日 条例第39号
平成12年10月18日 条例第48号
平成17年10月11日 条例第75号
平成19年3月16日 条例第5号
平成19年10月12日 条例第54号
平成23年12月19日 条例第39号
平成24年12月28日 条例第67号
平成25年10月25日 条例第68号
平成26年3月27日 条例第19号
平成27年10月15日 条例第45号
平成30年3月26日 条例第18号
平成31年3月13日 条例第4号
令和2年3月25日 条例第21号
令和3年6月23日 条例第48号
令和5年3月17日 条例第10号