ここでは、「1.新エネルギー導入に向けた施策の体系」の中で、2010年度を目途に緊急に取り組む必要のあるもの、特に重要であると考えられるものを、重点実施事業として位置付けました。
(1) 県民利用施設等への新エネルギーの導入
多くの県民が利用する庁舎、県民利用施設への新エネルギーの導入は、県民に対する普及啓発効果が高く、また、電気、重油等のエネルギー使用量の削減や温室効果ガスの排出削減も期待できます。
そこで、今後整備を行う県民利用施設等には、可能な限り新エネルギーを導入します。
○新工業技術センター
・太陽光発電(30kW)導入
・平成14年度完成予定
・設置場所:宇都宮市 ○鹿沼警察署
・太陽光発電(20kW)導入
・平成15年度完成予定
・設置場所:鹿沼市
○企業庁本町合同ビル
・太陽光発電(20kW)導入
・地域熱供給システム(変電所排熱)の利用
・平成13年度完成予定
・設置場所:宇都宮市
(2) 教育施設への太陽光発電等の整備
県民の環境やエネルギーへの理解を促進するためには、学校教育の段階からの学習が重要です。
そこで、県立学校や青少年教育施設に太陽光発電をはじめとする新エネルギーを導入し、学校においては授業やクラブ活動をとおして、また、青少年教育施設においては体験活動をとおして、新エネルギーへの理解を促進します。
○県立足利工業高等学校 |
太陽光発電(30kW) |
平成13年度設置予定 |
○県立宇都宮中央女子高等学校 |
太陽光発電(20kW) |
平成14年度完成予定 |
○県立野沢養護学校 |
太陽光発電等 |
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○とちぎ海浜自然の家 |
風力発電等 |
平成13年度風況調査実施予定 |
(3) クリーンエネルギー自動車普及推進事業
クリーンエネルギー自動車の普及を促進するため、次の事業を実施します。
@クリーンエネルギー自動車の率先導入
県は、電気自動車、ハイブリッド自動車を平成5年度から順次導入を進め、平成12年度末では16台導入しています。
今後は、県有車両の更新の際に、積極的にクリーンエネルギー自動車への転換を図ります。
○平成13年度
ハイブリッド自動車8台、
天然ガス自動車2台 導入予定
Aクリーンエネルギー自動車の普及促進
平成13年度からクリーンエネルギー自動車の優遇税制が施行されることとなりました。県は、この制度を広く普及することにより導入の促進を図ります。
また、県は、平成9年度から環境保全資金により、中小企業者のクリーンエネルギー自動車導入に対し低利融資を行っています。今後は、この制度の一層の普及を図り中小企業者の取組を促進します。
さらに、クリーンエネルギー自動車の県民への一層の浸透を図るとともに、県の積極的姿勢を示すため、県の出先機関である各地方合同庁舎の外来駐車場に、クリーンエネルギー自動車優先駐車スペースを設置します。
(4) 環境・エネルギー学習の中核となる拠点施設の整備
県民の環境やエネルギーに関する理解をより一層深めるため、太陽光発電や風力発電などの新エネルギーの展示をとおして新エネルギーを体感できる「環境・エネルギー学習の拠点施設」を整備します。
この施設では、新エネルギーに関する発電の仕組みや普及の必要性等各種情報を提供し、県民の新エネルギーの導入を支援します。
(5) 環境・エネルギー学習の機会の提供
県民の環境・エネルギー学習への関心の程度やニーズ、さらには、年齢に応じた様々な学習機会を提供し、県民が興味を持って新エネルギーについて学べるように努めます。
@学習機会の充実
「県民カレッジ」、「シルバー大学校」、「青少年教育施設主催講座」などにおいて、環境・エネルギー講座の充実を図ります。
また、市民団体、市町村等が開催する講演会等に対して専門家を派遣し、新エネルギーに関する学習を支援します。
A学習プログラム・教材等の作成
学校や社会で、年齢や関心の程度に応じて活用できる学習プログラム、教材等を作成します。
(6) 県民、事業者、市町村への新エネルギーの導入支援
新エネルギーの導入を促進するため、テレビ、ラジオ、新聞、情報誌、インターネット、イベント等を活用し、新エネルギーに関する広報活動を積極的に展開します。
また、導入に当たっては、県の環境保全資金をはじめ国や団体の有利な補助制度や融資制度が活用できるので、県としては、これらの制度にかかる情報をわかりやすく提供するとともに、相談窓口を設置し導入を支援します。
さらに、全県的な新エネルギーの導入を促進するためには、地域の住民や事業者とより密接な関係にある市町村の取り組みが重要であることから、市町村職員を対象とした研修会を開催するほか、市町村の新エネルギービジョンの策定を支援します。
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