重要なお知らせ
2025年6月26日発表
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栃木県では「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」に基づき、県内の医療機関のうち27か所を定点として、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の発生動向調査を実施しています。
この調査結果によりますと、県北地区では、令和7(2025)年第17週に一定点医療機関当たりの報告数が警報レベル開始基準値である「8.00」を超え、第25週現在も継続しています。県西地区では第24週以降、県南地区では第25週に警報レベルを超えました。県全体では、第20週(5.78)をピークに増減しながら第24週まで緩やかな減少傾向でしたが、第25週(5.70)は再度増加に転じました。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は、いずれの年齢でも発症しますが、幼児期から学童期の小児に多く春から初夏と冬季に流行します。ヒトとヒトとの接触の機会が増加するときに起こりやすく、家庭、学校、保育施設などでの集団感染に注意が必要です。今後も高い報告数が継続する恐れがありますので、こまめな手洗いや咳エチケットなど感染対策を心がけてください。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは、A群レンサ球菌による上気道の感染症です。
2日から5日の潜伏期間の後、突然38℃以上の発熱、咽頭発赤、苺状の舌などの症状が現れます。熱は3日から5日以内に下がり、1週間以内に症状は改善します。まれに重症化し、喉や舌、全身に発赤が拡がる「猩紅熱(しょうこうねつ)」に移行することがあります。リウマチ熱、急性糸球体腎炎などの二次疾患を起こすこともあります。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎に有効なワクチンはありません。主に飛沫感染(咳やくしゃみ、つばなどのしぶきに含まれる細菌によって感染)や接触感染(細菌が手などを介し、口や眼などの粘膜に入って感染)などにより感染することから、感染対策としては、次のことが推奨されます。
(1)こまめに手洗いをしましょう。
(2)咳エチケット(マスク着用、咳やくしゃみをする時に口と鼻をティッシュで覆うなど)を心がけてください。
(3)看病する人以外は、患者との密接な接触は避けてください。
(4)症状が見られる場合は、出勤・登校を控え医療機関を受診しましょう。
県西健康福祉センター:TEL 0289-62-6225 県西管内(鹿沼市、日光市)
県東健康福祉センター:TEL 0285-82-3323 県東管内(真岡市、益子町、茂木町、市貝町、芳賀町)
県南健康福祉センター:TEL 0285-22-1219 県南管内(栃木市、小山市、下野市、上三川町、壬生町、野木町)
県北健康福祉センター:TEL 0287-22-2679 県北管内(大田原市、矢板市、那須塩原市、さくら市、那須烏山市、塩谷町、高根沢町、那珂川町、那須町)
安足健康福祉センター:TEL 0284-41-5895 安足管内(足利市、佐野市)
宇都宮市保健所:TEL 028-626-1115 宇都宮市管内(宇都宮市)
感染症に関する情報は、栃木県ホームページ(http://www.pref.tochigi.lg.jp/fukushi/kenkou/kansenshou/index.html)にて情報提供します。
最新の患者の発生状況は、栃木県感染症情報センターホームページ(https://www.pref.tochigi.lg.jp/e60/tidctop.html)にて、情報提供します。
令和7(2025)年第17週(4月21日(月曜日)から4月27日(日曜日)まで)
令和7(2025)年第24週(6月9日(月曜日)から6月15日(日曜日)まで)
令和7(2025)年第25週(6月16日(月曜日)から6月22日(日曜日)まで)
一定点医療機関当たり報告数
各定点医療機関から報告のあった各感染症の一週間当たりの報告総数について、県及び保健所管轄ごとの定点医療機関数で除算した数値(換算値)です。
警報レベルの基準値
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の警報レベルは、県内各保健所定点当たり8人以上の場合に該当し、終息基準値4人を下回るまで継続します。なお、注意報レベルの基準値は設定されていません。
お問い合わせ
感染症対策課 感染症対策担当
〒320-8501 宇都宮市塙田1-1-20 県庁舎北別館3階
電話番号:028-623-2834
ファックス番号:028-623-3759