トップ > 第2部 県政の基本方向 > 第3章 新たな自治の基盤づくりのために > 2 "地方分権時代をリードする県政"を推進する
地方分権時代において、市町村は、自立性の高い行政主体にふさわしい十分な権限と財政基盤を有し、暮らしやまちづくりなど住民に身近な行政サービスを提供していくことが求められ、そして県は、こうした市町村と連携・協力しながら、県民の自己実現を可能とする地域社会を形成していく必要があります。
そのため、県は、市町村の自主性を尊重し、権限移譲などを積極的に進めることによって、地域のニーズに即した市町村行政が実現されるよう支援するとともに、市町村の区域を越えた行政課題への対応や市町村間の連絡調整など、広域自治体としての役割を積極的に担い、“とちぎ”の新たな魅力や活力を創出していきます。
さらに、近隣県との連携や独創的・先進的な取組を進めることによって、地方分権の実現のために積極的に行動していきます。
こうした取組を進めることで、市町村が真に輝きを放つ、地方分権時代の県政を推進していきます。
(1) 市町村の自主性・自立性の向上に向けた支援
市町村が、地域における総合的な行政主体としての役割を果たしていけるよう、県の権限の積極的な移譲や県と市町村間の人事交流、市町村の行財政基盤確立に向けた「総合的助言制度」の活用などにより、住民ニーズに的確に対応できる市町村の自主的で効率的な行財政運営を支援します。
また、「自主的な市町村の合併の推進に関する構想」に基づき、引き続き自主的・主体的な市町村合併を推進します。
さらには、住民がそれぞれの地域に誇りと郷土愛を持ち、そして全国や世界に向けて魅力を発信できるよう、地域資源の発掘や新たな活力の創出など市町村による個性あふれる地域づくりを支援します。
(2) 広域的機能の発揮
市町村との適切な役割分担のもと、市町村の区域を越えて展開すべき産業の振興や雇用対策、防災対策、社会資本の整備、教育や医療における人材の確保、さらには専門性の高い高度医療や先端的な試験研究など、広域自治体として戦略的かつ効果的な行政を展開します。
また、新たな行政ニーズや全県的な課題への対応、本県の将来のあるべき姿の実現などについて、県と市町村とが連携して取り組んでいくため、市町村長会議や政策懇談会などを開催します。
さらには、将来の道州制の導入等も見据え、地方分権時代にふさわしい広域自治体としての役割を発揮できるよう、本庁から出先機関への権限移譲などを進めます。
経済活動や住民生活の広域化等に伴い、都道府県の区域を越えて対応すべき行政課題が増えています。
こうした動きや課題に的確に対応していくため、「21世紀FIT構想」（福島県、茨城県、栃木県及び県際地域市町村）や「両毛広域都市圏総合整備事業」（群馬県、栃木県及び両毛地域市町村）において、これまで進めてきた県際地域のポテンシャルを生かした先導的拠点の形成や一体となったまちづくり・観光振興などについての近隣県連携を一層緊密なものとしていくとともに、北関東自動車道の全線供用によって拡大する高速交通ネットワークや進展する高度情報ネットワークなども積極的に活用し、災害対策や環境保全対策など様々な分野におけるさらなる広域連携を進めます。
また、市町村合併が進展する中で、国と地方を通じた効率的・効果的な行政体制の構築や都道府県域を越えたブロック単位での地域戦略策定の必要性などの観点から、道州制などの新たな広域自治制度のあり方が議論されており、本県としても、積極的に検討を進めていきます。
こうした取組を通じて、独創的で先進的な政策の形成を図るとともに、規制緩和や税財源・権限移譲などについても国に対して必要な提言を行うなど、真の地方分権型社会の実現に向けて積極的に行動していきます。
さらには、地方分権等国政全般の改革や東京一極集中の是正、我が国の災害対応力の強化を図るため、引き続き「栃木・福島地域」への国会等の移転の実現に向け、地元市町や関係府県と連携した取組を進めていきます。
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| 5県（群馬・茨城・福島・新潟・栃木）知事会議 |
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