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更新日:2019年2月4日

世界に誇る とちぎの「技・巧」特集【日光・那須エリア編】

竹工芸【大田原市】

  大田原市は良質な竹の産地であり、かつては上野動物園のパンダの食事にも使用されていました。竹で作られたざるやかごなど、かつては生活用品として親しまれていた『竹細工』ですが、プラスチック素材の台頭とともに廃れていきました。

  その一方で、『竹細工』を数百種類にもわたる複雑な編み方や千変万化する文様を描いて芸術作品『竹工芸』へと昇華させた竹芸作家も多く現れました。その中の一人、鈴木鳳斎の弟子である故八木澤啓造氏(栃木県文化功労者)が大田原市で工房を開いて後進を指導したことにより、今では重要無形文化財保持者(人間国宝)の勝城蒼鳳氏、藤沼昇氏(いずれも大田原市名誉市民)を始めとする竹工芸作家や、多くの竹芸愛好家たちが活発な創作活動を展開しています。

  毎年11月には全国の竹芸作家、愛好家から応募のあった竹芸作品の展覧会「全国竹芸展」も開かれ、多くの方々が訪れています。

 

    

 

問い合わせ先

大田原市教育委員会教育部文化振興課   0287-23-3129

 

太々神楽【矢板市】

  矢板市内では、「木幡神社の太々神楽」「多賀三嶋神社の岩戸太々神楽」「境林太々神楽」の3つが市無形文化財に指定され、地元の方々が伝統を大切に受け継いでいます。(※境林太々神楽は現在休止中)

  木幡神社(矢板市木幡)は、本殿や楼門(室町時代中期の建造物)が国重要文化財に指定されており、中世には矢板の地を治めていた塩谷氏の氏神になるなど、由緒ある神社です。拝殿で奉納される神楽は、日光より伝わり宝暦6年から始まったとされ、現在でも1月14日の厄除大祭や4月第2日曜日の弥生祭で奉納されています。

  多賀三嶋神社(矢板市長井)は、建久2年2月15日に近江国森山村多賀神社を遷宮したと伝えられます。毎年遷宮された日を大祭日としていましたが、現在では3月最終日曜日に変更され、この日に神楽が奉納されています。

 

      

                                木幡神社の太々神楽                                                    多賀三嶋神社の岩戸太々神楽

 

問い合わせ先

矢板市教育委員会生涯学習課文化担当   0287-43-6218

 

日光彫【日光市】

  日光彫は江戸時代前期、東照宮を豪華に造り替えるため全国から集められた彫物大工たちが、仕事とは別の休み時間に作った彫り物がルーツといわれています。東照宮の工事が終わった後も、日光に残った職人が東照宮の修理をしながら彫り物を作り続けて、江戸時代末期に日光を訪れる人へのお土産品として広がっていったそうです。

  特徴は、「ひっかき」と呼ばれる独特の道具から生み出される、流れるような曲線と、材料の美しさを最大限に生かした日光堆朱(ついしゅ)と呼ばれる漆塗りです。木地には、県木のトチノキ等が用いられ、盆類や引出し物の他、新しいデザインを取り入れた製品も数多く作られています。

  日光市所野にある「日光木彫りの里工芸センター」では、日光彫を体験することができますので、お気軽にお越しください。

 

       

                             「日光堆朱 お盆」                                                 「日光堆朱 左:文箱 右:硯箱」 

 

問い合わせ先

日光市産業環境部商工課   0288-21-5136

 

百村の百堂念仏舞【那須塩原市】

  百村の百堂念仏舞は、念仏踊りの一種で、那須塩原市で唯一の国選択無形民俗文化財です。

  かつて盆中に農耕儀礼的なものとして行なわれてきたもので、たくさんのお堂にお参りしてこの芸能を奉納したところからこの名が生まれたと言われています。

  毎年、4月29日に開催され、念仏舞の奉納は、光徳寺から出発し、笛の音にあわせて纏を先頭に念仏(梅若)を唱えながら街道を流し、東福寺門前、西の辻と場所を変えて舞を披露したあと、愛宕神社に上り、舞を奉納します。

  舞は、念仏と笛の音を伴奏に、色彩豊かな衣装をまとった警護・形振・鐘木切り・太鼓打ちで上演されます。 

 

             

                  ~伴奏を行う大人たち~                              ~色鮮やかな衣装で舞いを披露しています~

 

問い合わせ先

那須塩原市生涯学習課文化振興係   0287-37-5419

 

篠(しの)細工【那須町】

  那須町の生活用品には自然の恩恵を受けたものが多く、竹木やアケビ等の蔓(つる)などが生活と密着した家庭用品として使用されてきました。その1つに「篠(しの)細工」があり、特に高原地域においては、古くから「篠竹(しのだけ)」を活用した、ザルやカゴなどの生活用品作りが盛んでした。肥沃な土地に育った篠竹は質が固いため、材料としては不適ですが、逆に土地が痩せており、寒さの厳しいところで育った篠竹が最適とされています。

  「那須町の篠工芸」は2005年に県指定伝統工芸品となり、主に、道の駅那須高原友愛の森・工芸館にて製作実演や作品の販売も行われています。

  現在まで受け継がれてきた、きめ細かく、素朴なデザインの篠細工は、後世に残していきたい町の伝統工芸品です。

 

      

                                    篠工芸                                                    編みの工程、写真は渡辺友吉さん

 

問い合わせ先

那須町工芸振興会(道の駅那須高原友愛の森内)   0287-78-1185

那須町教育委員会生涯学習課文化振興係   0287-72-6565

 

風見の神楽【塩谷町】

  栃木県指定無形民俗文化財の「風見の神楽」は、毎年4月の第1日曜日に東護神社の例祭に奉納されています。神楽が伝わったのは1616年(元和2)とされ、栃木県の太々神楽の中でも古い伝統と歴史を誇るもののひとつです。この神楽の演目は「総礼の舞」に始まり、「岩戸の舞」を中心演目とし「大黒の舞」で終わる36座の神楽で神田流岩戸神楽の流れをくむものです。

  この神楽の見どころは、古事記の神話を黙劇化した岩戸開きのシーンで、勇壮かつ壮大に演じられています。また、エビス舞はエビス様が鯛を釣り上げるユーモラスな舞です。笛・太鼓・舞は全て口伝で伝えられています。

 

    

 

問い合わせ先

塩谷町教育委員会生涯学習課   0287-48-7503

 

お問い合わせ

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