第3部 計画の進行管理

第1章 栃木県環境基本計画の進捗状況

 本県においては、県の環境保全に関する基本目標と長期的な施策の方向を掲げた栃木県環境基本計画(改定計画)(18年3月改定)に基づき、県民、事業者及び市町村の参加と協力のもとに「環境にやさしい潤いのあるふるさと“とちぎ”」づくりに取り組んでいる。
 本計画の18年度における進捗状況について点検を実施したところ、その結果は、以下のとおりであった。

 1 目標として設定した58の指標の状況


 ○H22の目標値を達成したもの(◎)
 ○年度目標値*1を達成したもの(○)
 ○年度目標値は未達成だが、前年度よりは改善したもの(△)
 ○年度目標値は未達成であり、前年度より改善していないもの(▲)


6(10.3%)
31(53.5%)
13(22.4%)
8(13.8%)


T 環境への負荷の少ない循環型の社会づくり

【概括】

 この目標では、6の施策項目に23の指標項目を設定している。施策項目の(1)大気環境の保全、(2)水環境の保全、(3)土壌環境・地盤環境の保全及び(4)騒音・振動・悪臭の防止については、全ての指標項目が前年度の数値を上回っており概ね良好な状況にある。しかし、(6)の3Rの推進では、「生活系廃棄物の排出量」、「事業系廃棄物の排出量」、「一般廃棄物の再生利用率」及び「下水道、農業集落排水施設から発生する汚泥のリサイクル量」が、(7)廃棄物処理対策の推進では「一般廃棄物最終処分率」が、それぞれ前年度の数値を下回る結果となった。

施策項目 設定時の値*2
(年度)
現況値*3
(年度)
年度目標値

備考
指標項目 H22の目標値
(1)大気環境の保全
大気環境基準達成率(浮遊粒子状物質)(%)※*4 93.8 100 96.0  
100
大気環境基準達成率(二酸化窒素)(%) 100 100 100  
100
道路整備による大気汚染
(NOx)排出削減量(t-NOx)
0
(H17)
50 55 指標設定時の計画どおりに道路整備が進んでいないため。
534
(2)水環境の保全
公共用水域環境基準(BOD)達成率(%)※ 81.3 93.8 88.0  
100
生活排水処理人口普及率(%)※ 68.4 72.4 72.5 下水道や農業集落排水の整備区域において、普及率の伸びが鈍化していること等による。
81.0
浄化槽普及人口(人) 142,915 175,851
 
168,300  
209,600
下水道普及率(%) 54.1 56.9 57.2 市街地周辺に整備地域が移行しているため、普及率の伸びが鈍化している。
62.7
(3)土壌環境・地盤環境の保全
2p/年以上の地盤沈下量面積(km2 0.1
 
0.0
 
0.0
 
0.0
(4)騒音・振動・悪臭の防止
騒音に係る環境基準達成率(道路に面しない地域)(%) 75.9 78.9 84.0 日常生活に伴う騒音や自動車騒音等の影響と推測される。
100
騒音に係る環境基準達成率(道路に面する地域)(%)※ 83.5 86.5 89.0 交通騒音対策に取り組んではいるが、車両通行量の増加等により年度目標には達していない。
100
(6)3Rの推進
生活系廃棄物の排出量(千t) 548
(H15)
554
(H17)
525 可燃ごみの排出量は減少したが、資源ごみの回収量が増加し、全体としては排出量が増加した。
497
事業系廃棄物の排出量(千t) 4,039
(H15)
4,225
(H17)
3,946

一般廃棄物は減少したが、製造業を中心に産業廃棄物が増加した。

3,714
一般廃棄物の再生利用率(%)※ 17.7
(H15)
17.7
(H17)
23.3 16〜17年度にかけて新たなリサイクル施設の建設がなかったこと等により横這いの状況である。
30
産業廃棄物の再生利用率(%) 52.0
(H15)
53.0
(H17)
52.8  
55
とちの環エコ製品認定数(件)※ 17 67 65  
85
下水道、農業集落排水施設から発生する汚泥のリサイクル量(千t)※ 80 86 88 思川浄化センターにおいて新たに消化槽を設置し減量化を図ったことにより、汚泥量が減少したため前年度よりも微減となった。
104
堆肥の生産履歴表示に取り組む畜産農家戸数(戸)※ 16
(H17)
60 60  
500
バイオマスタウン構想等策定市町村の割合(%)※ 0
 
6.1
 
3.0  
24.2
(7)廃棄物処理対策の推進
一般廃棄物最終処分率(%) 9.9
(H15)
10.9
(H17)
9 一般廃棄物の再生利用率が横這いであるのに加え、16年〜17年度にかけて新たに溶融処理を取り入れた市町がなかったこと、溶融スラグの再利用が中々進まないこと等による。
6
産業廃棄物最終処分率(%) 3.0
(H15)
2.5
(H17)
3.0  
3
ごみ処理広域化計画に対応した焼却施設の整備数(市町村設置分)(施設)※ 3 4 4  
7
産業廃棄物の不法投棄件数(件)※ 27
(H15)
25
(H17)
26  
23
廃棄物監視員を設置する市町村の割合(%)※ 59.2 76.7 85.0 財政的な事情等により監視員の配置が困難な市町もあり、年度目標を達成していない。
100

*1 年度目標値:環境基本計画(改定計画)の進行管理上、設定時の値及びH22の目標値を基に設定した現況値の属する年度ごとの目標値(所管課において設定)。
*2 設定時の値:環境基本計画(改定計画)策定時に把握することのできた直近の数値であり、原則として16年度における数値を記載しているが、当該年度の数値が把握できない場合等は、指標に応じて15年度又は17年度の数値を記載し、「(H15)」又は「(H17)」の表示をしている。
*3 現況値:原則として18年度における数値を記載しているが、当該年度の数値が把握できていない場合は、17年度の値を記載し、「(H17)」の表示をしている。
*4 ※を付した指標は、栃木県総合計画「とちぎ元気プラン」における成果指標としても使用されている指標である(58の指標のうち27指標が該当)。