重要なお知らせ
更新日:2025年8月7日
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日頃から、当所事業に御理解と御協力をいただき厚く御礼申し上げます。
昨今の畜産経営を取り巻く情勢は変わりなく推移し、従事者の高齢化や担い手不足、畜産物の消費低迷、飼料等の価格高騰など、経営への圧迫が続いています。昨年、食料・農業・農村基本法が改正され、今年3月27日には、食料・農業・農村基本計画について答申案がまとまり、4月11日に閣議決定されたところです。施策のテーマは、(1)わが国の食糧供給(2)輸出の促進(3)国民一人一人の食料安全保障・持続可能な食料システム(4)環境と調査のとれた食料システムの確立・多面的機能の発揮(5)農村の振興に整理されているとのことで、今後、畜産経営の課題の改善につながってほしいと思います。
さて、令和6年度の全国的な家畜伝染病の発生状況ですが、高病原性鳥インフルエンザは、野鳥での確認が過去2番目に早く、家きんでの初発がこれまでに最も早かった上に、1月中の発生は、過去最多を記録しました。2月以降は家きんでの発生はなく推移しているものの、連続したシーズンでの発生となっています。ただし、県内では令和2年度以降発生していないこと及び令和6~7年シーズンでは死亡野鳥での陽性事例がなかったことなど、良い傾向も認められました。
一方、豚熱については、岩手、新潟、愛媛、群馬(2例)及び千葉県で散発的に発生がありました。なお、当所(本県)においても令和6年5月に、那須塩原市の養豚場において豚熱の発生(全国91例目、県内6例目かつ再発事例)がありました。発生させないための検査、指導等を行ってきたにもかかわらずの発生となり残念ではありましたが、防疫対応については、関係機関、関係各位の御支援、御協力により迅速に行うことができました。改めて感謝申し上げます。
また、当所における特定家畜伝染病以外の疾病発生状況としては、ヨーネ病のカテゴリー2.農場における患畜の継続的な摘発をはじめ、大規模農場における清浄化対策の困難さが大きな課題の一つとなっています。他にサルモネラ症の発生農場の清浄化に取組み、9農場中8農場の清浄化を達成するなど、各種疾病について、清浄化や、その維持に努めてまいりました。
今後も、飼養衛生管理基準の遵守指導を継続的に実施すること、豚熱ワクチンの適期接種の指導及び免疫付与状況の確認、牛伝染性リンパ腫等の慢性疾病の検査及び清浄化対策の指導、さらに、特定家畜伝染病の発生に備えた防疫演習や埋却地の適地性確認など、様々な検査、指導等に努めることで家畜衛生対策を推進し、畜産経営の支援に取組んでいきたいと思いますので、関係者の皆様には、御理解、御協力をお願いいたします。
ここに、令和6年度の当所の様々な業務実施状況を「事業概要」として取りまとめましたので、御活用いただければ幸いです。
令和7年4月
栃木県県北家畜保健衛生所
所長 塩生 光男
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