トップ > 第2部 県政の基本方向 > 第3章 新たな自治の基盤づくりのために > 1 "県民との協働による県政"を推進する



少子高齢化や価値観の多様化が進む今日、複雑・高度化する行政ニーズに対応し、きめ細やかで質の高いサービスを効果的・効率的に提供していくためには、「新たな“公(おおやけ)”を拓く」という考え方に立ち、県民と県とが連携・協力していくことが必要です。
県民一人ひとりはもとより、ボランティアやNPO、企業など“とちぎ”づくりの多様な主体との相互理解と適切な役割分担のもと“県民との協働による県政”を推進していくことで、県民満足度の高い県政を実現することができると考えます。
このため、県民が主役となる県政運営を目指すための「自治基本条例」の制定に向けた検討を進めるなど、説明責任の徹底と県民の積極的な県政参画による開かれた県政を推進し、県民との間に信頼と責任あるパートナーシップを構築します。
そして、その強固なパートナーシップのもと、県民と目的意識を共有し、相互の特性を認識・尊重しながら連携・協力する県政を推進していきます。

(1) 説明責任の徹底
情報公開制度の適正な運用に引き続き取り組むとともに、とちぎ政策マネジメントシステム※1を始めとした各種の評価制度を活用して、県政の成果と課題等に関する情報を積極的に発信します。また、ホームページの充実を図っていくほか、テレビ・ラジオの県政番組の放送や広報紙「とちぎ県民だより」の配布などの幅広い広報活動を実施し、県民との確かな信頼関係を築く基礎となる説明責任の一層の徹底を図ります。
(2) 県民の県政参画の促進
県政モニター制度を充実するとともに、「とちぎ元気フォーラム」や「知事にアクセス」など、県民から直接意見を伺う広聴活動を積極的に実施します。さらに、県政世論調査や県民満足度調査などを実施し、県民の意見やニーズを的確に把握して政策立案等に活かしていきます。
また、各種審議会等における公募委員を拡充するほか、県民生活に広く影響を与える県の基本的な計画の策定等に当たっては、県民から意見を募集するパブリック・コメント制度を活用するなど、県民の多様な意見を県政に反映させていきます。
※1 “県民生活がどのように改善されたか”という成果の視点から、「とちぎ元気プラン」に掲げた各種施策を評価・検証し、新たな課題や重点的に取り組むべき事項を明確にすることによって、効果的・効率的な政策形成を図る仕組み

(1) 協働の基盤づくり
県民と県とのしっかりとしたパートナーシップのもと、協働による“とちぎ”づくりを進めていくためには、“とちぎ”づくりの多様な主体の自発的な活動を促進していくことが必要です。
このため、活動に関する人と情報の交流拠点となる「とちぎボランティアNPOセンター」の機能を充実し、多様な主体間のネットワークを構築するほか、NPO等の組織基盤の強化を図ります。
さらに、協働の意義や手法等について理解を深めるための講座等の開催や協働の具体的な取組事例の紹介による意識醸成など、市町村とも連携しながら、協働を進めていくための基盤づくりに取り組みます。
(2) 多様な協働の展開
民間の活力やノウハウなどを県の業務執行に取り入れ、多様で質の高いサービスを提供していくため、NPOやボランティア、企業等と連携・協力しながら幅広く協働を進めていきます。
さらに、地域の特性を踏まえながら、協働による新たな価値の創造を目指し、県民から協働の提案を受けて事業を展開していく手法や全県的に協働を推進する仕組みの構築などに取り組みます。
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とちぎ元気フォーラム |
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