
3 土壌環境・地盤環境の保全
1 土壌環境・地盤環境の状況
1 土壌環境の状況
- 市街地等や農用地での一般環境における土壌モニタリング調査では、土壌汚染は見られませんでした。
- 工場・事業場等における特定有害物質による土壌汚染について、土壌汚染対策法に基づき、19年度末で1件の区域指定が行われています。
土壌の汚染に関する基準
カドミウムなど28項目の環境基準が定められており、農用地については、「農用地の土壌の汚染防止等に関する法律」において特定有害物質(カドミウム、銅、ひ素)の基準が定められています。
2 地盤環境の状況
- 県南地域の平野部は、地下水を汲み上げすぎると地盤沈下を起こしやすい地質となっています。
- 野木町や小山市などで沈下傾向が見られましたが、2cm以上の沈下が観測された地点はありませんでした。
- 年間の状況を見ると、県南地域の多くの観測井では、地下水位は夏季に低下し、秋季から冬季にかけて回復する傾向にあります。また、地盤は一般的に夏季に水位低下に伴い収縮しますが、水位が回復しても、完全には回復しない傾向が見られます。
2 土壌環境・地盤環境保全対策
1 土壌汚染対策の推進
- 工場・事業場の有害物質による土壌汚染については、「土壌汚染対策法」に基づき、有害物質(カドミウム等25物質)による土壌汚染除去等の対策を指導しています。
- 有害物質による土壌汚染を未然に防止するため、「栃木県生活環境の保全等に関する条例」に基づき、有害物質を取り扱う施設の管理基準の遵守を指導しています。
- 土砂等の埋立等による土壌の汚染及び災害の発生を防止するため、「栃木県土砂等の埋立等による土壌の汚染及び災害の発生の防止に関する条例」に基づき、土砂等の埋立の適正化に取り組んでいます。
2 地盤沈下防止対策の推進
- 小山市、野木町及び藤岡町の5ヶ所の観測所において、地下水位と地盤沈下の状況をリアルタイムで観測しています。19年度は、8月から9月にかけて小山市と野木町で地下水位の低下が観測されたため、小山市と野木町において揚水設備等の点検要請を行いました。
- 「栃木県地下水揚水施設に係る指導等に関する要綱」に基づき、揚水施設の設置に係る届出や地下水の年間採取量の報告を指導しています。
- 県南地域の大規模地下水採取者に対して、事前協議制度により、節水や代替水源への転換などの指導を行っています。