
栃木県は、清らかな水や美しい緑に満ちあふれ、雄大な山並みと広く豊かな大地に恵まれています。この恵み豊かなふるさとの環境は、私たちのかけがえのない宝物です。 一方、今日の環境問題は、身近なごみの問題から地球規模の問題に至るまで、広範多岐にわたっています。特に、地球温暖化問題は、今年から京都議定書の第一約束期間がスタートし、7月に開催された北海道洞爺湖サミットでも主要テーマとして議論が行われるなど、「いつか、誰かが」とは言っていられないの喫緊の課題です。
これらの環境問題は、その一つひとつが私たちの日常生活や事業活動に深く関わっており、その解決のためには、私たち一人ひとりが自らの問題として捉え、身近なところから環境にやさしい行動を実践し、積み重ねていくことが何よりも大切です。そして、個々の行動を地域へ広げ、さらに全県的な活動へと発展させていく必要があります。
このため、県では、本年4月に環境森林部の出先機関として、4か所の環境森林事務所を設置し、「“とちぎ発”ストップ温暖化アクション」をはじめ、県民、民間団体、事業者、行政の連携による地域に根ざした環境保全の取組を進めています。
また、本年4月から「とちぎの元気な森づくり県民税」を導入し、荒廃した奥山林・里山林の整備等を進めることにより、豊かな水や空気を育み、安全で安心できる県土をつくり、地球温暖化防止にも貢献するなど、さまざまな働きを持つ「元気な森づくり」を推進しているところです。
ふるさとの恵みやかけがえのない地球を次世代に引き継いでいくため、県民の皆さんと一丸になって、環境保全に取り組んで参りますので、今後とも、一層の御理解と御協力をお願いいたします。
この「とちぎの環境」は、本県の環境の状況や平成19年度に県が実施した環境保全に関する施策についてまとめた環境白書の概要版です。県民の皆さんに環境問題への御理解を深めていただくとともに、「環境にやさしい潤いのあるふるさと“とちぎ”」の実現に向けて「行動」するための一助となれば幸いです。
平成20年9月
栃木県



