
今日の環境問題を解決するためには、県民、事業者、行政のすべての主体が、人と自然の関わりや環境問題についての理解と認識を深め、家庭、学校、職場、地域など、あらゆる場における環境保全への取組や、お互いの取組を支え合う連携と協力が必要です。
このため、それぞれの立場に応じた適切な役割分担の下に、「環境保全活動への積極的な参加」を目指します。
1 自主的な環境保全活動の促進
1 自主的な環境保全活動の状況
- 県民の環境問題への関心は高まっていますが、具体的な環境保全の取組に結びついていません。
- 地域における環境活動団体の活動が活発化しています。
- ISO14001の認証を取得する事業者等が増加してきており、19年度末現在で、県内では、363事業所等が認証を取得しています。
- 19年度末現在で、環境保全型農業推進方針を24市町が策定しています。
- 環境に配慮した農業に取り組む生産者は、19年度末現在で7,683人が認定されています。
平成19年度県政世論調査の結果 | |
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2 自主的な環境保全活動の促進
1 環境に配慮したライフスタイルの確立
- 県民総ぐるみによる環境保全に向け、実践活動を促進するため、「とちの環県民会議」等の環境団体との連携・協力のもと、各種普及啓発活動を推進しています。
- とちぎエコパートナーやとちぎエコリーダーなど、地域のリーダーとして自主的かつ積極的に様々な環境保全活動実践者を支援するため、相互交流や環境問題の知識を深めるため研修会等を行っています。
2 事業活動における環境保全活動の促進
- 県内の企業や市町に対し、講習会の開催により、国際的な規格であるISO14001の認証の取得を支援しています。
- 中小企業者等の幅広い事業者が、自主的に環境への関わりに気づき、目標を持ち、行動することができる「エコアクション21」(環境活動評価プログラム)を普及するため、説明会を開催しました。
とちの環 県民会議とは
とちの環県民会議は、県民、民間団体、事業者及び行政機関が相互に連携・協力するパートナーシップを確立することにより、循環型社会の構築、地球温暖化対策その他の環境保全を図るための実践活動を誘導し、環境への負荷の少ない持続型社会を実現することを目的として、15年11月に設立されました。
★とちの環県民会議では、現在、7つの部会が活動中です。
・地域循環部会 ・省エネライフ部会 ・啓発部会 ・交通部会 ・森と緑部会
・グリーン購入部会 ・清流部会
詳しくは、ホームページをご覧ください。
3 環境保全型農業の推進
- 「栃木県環境保全型農業推進基本方針」に基づき、環境にやさしい農業生産を実践するエコファーマーの育成、土壌診断に基づく適切な施肥の推進や総合的病害虫・雑草管理(IPM)の普及などを進め、化学肥料・化学農薬の使用量の低減に配慮しています。
- 環境保全型農業や食の安全等について理解の促進のため、「とちぎ“食と農”ふれあいフェア」等の消費者交流事業を開催しました。
- 堆肥の流通・利用促進のため、栃木県堆肥利用促進協議会を設立し、堆肥の生産技術の改善や品質向上等に取り組んでいます。
- 環境汚染を未然に防止し、畜産経営の健全な発展を図るため、「環境保全型畜産確立基本方針」に基づき、ふん尿の適切な処理と畜産農家・耕種農家の有機的連携による農地還元や、家畜ふん尿処理施設等の整備、適地への経営移転の推進等、環境の保全に努めています。
- 化学農薬の使用を最小限に抑える総合的病害虫・雑草管理を推進するために、環境にやさしい総合防除マニュアルの普及を図っています。
エコファーマーによる堆肥の散布
4 行政の率先行動の推進
- 県は、県内有数の大規模事業者かつ消費者として、自らの活動による環境への負荷を低減する取組をしています。
- 環境基本計画に基づく各施策や自主的な環境保全活動を推進するため、県庁(本庁)において「栃木県マネジメントシステム」を構築・運用し、20年3月にISO14001の認証を取得しました。
- 県保健環境センターでは12年度に、宇都宮工業高校では13年度に、県北高等産業技術学校では16年度にISO14001の認証を取得(審査登録)しており、環境保全活動に積極的に取り組んでいます。
県庁(本庁)のISO14001認証取得
環境マネジメントシステムとは
「環境マネジメントシステム」とは、企業や団体が、活動によって生じる環境への負荷の低減に向けて自主的に改善していく仕組みのことです。
ISO14001とは、この仕組みを定めた国際規格のことで、具体的には、環境保全に関する方針、目標、計画等を定め(Plan)、これを実行、記録し(Do)、その実行状況を点検して(Check)、方針等を見直し、改善する(Act)というPDCAサイクルにより、環境管理の仕組みを継続的に改善していくものです。