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更新日:2024年3月1日

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先輩職員が答える「科捜研」Q&A

栃木県警の科学捜査研究所で働くためには、栃木県職員・選考考査『犯罪鑑識技術者』という職種を受験し合格しなければなりません。「試験対策はどうしたらいいの」「科捜研ってどんなことやっているの」と不安を抱える方も多いと思います。

そこで、先輩科捜研職員が、これまで業務説明会等でよく聞かれた質問・みなさんが気になると思うポイントをまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。

もっと詳しく知りたい!という方は、個別業務説明会電話相談も受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。

採用試験に関する質問

警察官と犯罪鑑識技術者の違いは?

警察官は「公安職」で、犯罪鑑識技術者は「研究職」に当たります。

警察官と違い、犯罪捜査や犯人逮捕、交通指導取締り等に直接従事することはありません。

事件現場から採取された資料等の鑑定・検査業務に従事するとともに、これらの業務に応用できる科学捜査に関する研究・実験に従事します。

警察官になってから犯罪鑑識技術者に変更できるのですか?

警察という同じ組織にいますが、警察官と犯罪鑑識技術者の採用は、それぞれの目的で実施しているので、警察官に採用後、犯罪鑑識技術者に変更はできません。

専門試験対策はどうしたらいいですか?

法医

 「DNA鑑定」について著されている書籍は多く、それらを参考に勉強していただくとよいと思います。

また、基礎的な生物学も重要なので、一般的な問題集も活用していただくとよいかもしれません。

化学

一般的な公務員試験と同様の、化学工学を含めた化学全般の問題が出題されます。

市販の公務員試験の参考書や問題集を活用して、幅広い知識を身につけるのがいいかと思います。

物理

 一般的な公務員試験と同様の、機械系や電気系の問題が混合して出題されます。

市販の問題集を購入して、繰り返し解いてみることもいいと思います。

選択科目もあるため、自分の適性に合う問題を解けるようにすることも重要です。

人文

栃木県では文書鑑定と心理鑑定を兼務していますが、近年は、心理学の分野から広く出題される傾向にあります。

市販されている心理系専門職の公務員試験対策用の参考書などを活用して、満遍なく基礎的な知識をつけるのがいいと思います。

専門試験は、どのようなものが出されていたのですか?

栃木県のホームページに、例題が数題掲載されていますので、参考にしてください。

栃木県ホームページ

必要な資格はありますか?

受験案内のとおり、各区分ごとに専門課程の履修等を受験資格として求められていますが、特に取得しておかなければならない資格はありません。

ただし、業務の中で車を運転することがあるので、普通自動車免許は採用前に取得しておくことをお勧めします。

学部卒と院卒など、学歴は合否に影響しますか?

学歴によってどちらが有利ということはありません。

実際に働いている人も、学部卒・院卒(修士・博士)様々です。

中途採用もあるのでしょうか?

受験資格を満たしていれば、前職があるかは問いません。栃木県警には、中途採用で入職した人もいます。

業務に関する質問

科捜研について教えてください。

法医・化学・物理・人文の4つの分野に分かれて勤務しています。女性の科捜研職員も3名在籍しています。

近年、20代の職員が増えています。

所属異動はありますか?

栃木県職員の犯罪鑑識技術者(科捜研職員)として採用されるので、基本的に異動はありません。

勤務地はどこになりますか?

基本的に、警察本部内にある科学捜査研究所で鑑定業務を行っています。

ときには事件現場や各警察署に行き、鑑定を行うこともあります。

勤務時間について教えてください。

平日8時30分~17時15分までです。

頻度はそれほど多くありませんが、警察本部当直や、土日祝日の日直に従事することがあります。

時間外・休日の呼び出しはありますか?

重大事件や緊急の鑑定依頼があった場合など、時間外(休日含む)であっても急遽出勤しなければならないこともあります。

ただし、当番制などにより、一人に負担が偏らないように配慮されています。

研修制度はどのようになっていますか?

採用されるとまず、警察職員としての必要な知識や心構えを学ぶため、栃木県警察学校で規則正しい全寮制による研修を1か月間実施します。

その後、警察庁科学警察研究所に附置されている法科学研修所の鑑定技術職員養成科に約3か月間入所します。養成科終了後には、現任科、専攻科と定期的に研修の機会があり、スキルアップすることができます。

全国から科捜研の新規採用者が集まるので、全国各地の科捜研職員と交流ができます。

鑑定以外の仕事もありますか?

もちろんあります。

鑑定結果を記載した鑑定書をはじめとする書類作成、その他事務処理、警察官への指導・教養など、鑑定や研究以外の業務もあります。

警察学校に関する質問

入校期間や過ごし方について教えてください。

警察行政職で採用された方たちと一緒に約1ヶ月間、栃木県警察学校に入校します。

厳しいイメージがあるのですが…。

集団生活なので、ある程度の規律は存在します。

入校中は大変に感じるかもしれませんが、この時期、この場所でしか経験出来ない貴重な研修の場でもあると思います。

どのようなことを勉強するのでしょうか?

関係法令や職務倫理など、警察職員として必要な知識を身につけるほか、全寮制の団体生活を通してチームワークを学びます。

鑑定に関する専門的な知識については、警察学校卒業後、科捜研に赴任してから学んでいきます。

福利厚生に関する質問

年次休暇はどのくらいありますか?

年間20日間付与されています。

その他にも、夏季休暇などの特別休暇を取得することが出来ます。

休暇を利用して、県外・海外へ旅行する人もいます。

休暇は取れますか?

係内で調整は必要ですが、比較的希望に沿った休暇取得が可能です。

育児休業をはじめ、育児のための時短勤務制度、妻の出産サポート休暇など様々な休暇制度により取得可能です。

また、育児以外にも介護休暇制度などもあります。

その他の質問

採用前に専門知識の習得は必須ですか?

採用試験に必要な知識の習得はもちろん必要ですが、採用後に様々な研修制度が設けられていますのでそこで習得できます。

大学で勉強している(いた)ことは業務に大いに役立ちますし、共通する部分は多くあると思います。

業務内容と履修してきた専門分野が違います。大丈夫でしょうか…。

科捜研の業務において、学術的知識はもちろん必要ですが、実務経験を積みながら学んでいくことがたくさんあります。

現在最前線で活躍している職員も、採用後の研修や経験を通して必要な知識・技術を習得し、力をつけてきました。

住居地の制限はありますか?

基本的にはありません。

徒歩・自転車・車・バス・電車等様々な方法で通勤しています。

科捜研職員として仕事をしていく上で、必要な心構えはありますか?

「自分の鑑定で真実を明らかにする」という正義感が必要かと思います。ただし、鑑定結果は公正中立でなければならないので、一歩引いた立場から客観的に物事をとらえる姿勢は非常に重要だと思います。

給料はどのくらいですか?

学歴及び経歴を考慮の上、初任給が決定されます。

なお、官公庁、一般企業などに勤務した経験のある者は一定の基準により加算されます。

そのほか、通勤手当、扶養手当、期末・勤勉手当、超過勤務手当、住居手当などがそれぞれの条件によって支給されます。

(令和5年4月現在)

  基本給(地域手当含む)
大学卒業者 216,000円
大学院修士課程修了者 234,000円

 

過去の試験結果を知りたいです

試験年度
採用年月日
職種
公告人員
受験者数
合格者数
競争率
R4 R5年4月1日 物理 1 4 1 4.0
R3 R4年4月1日 法医 1 14 2 7.0
物理 1 2 1 2.0
心理 1 12 2 6.0
R2 R3年4月1日 法医 1~2 16 3 5.3
R1 R2年4月1日 心理 2 25 2 12.5
H30 H31年4月1日 法医 1 10 2 5.0
心理 1 11 0 -
H29 H30年4月1日 化学 1 21 2 10.5
物理 1 5 1 5.0
H28 H29年4月1日 化学 1 18 1 18.0
物理 1 6 0 -
H27 H28年4月1日 化学 1 12 0 -
心理 1 16 1 16.0
H26 H27年4月1日 法医 1 21 1 21.0
H25 H26年4月1日 化学 1 14 1 14.0

 

先輩職員の言葉

科捜研を目指したきっかけは何ですか?

自分が好きなことで社会に貢献できる仕事がしたいと思っていたため、科捜研を目指しました。(H31採用)

地元に貢献できる仕事がしたいと思い就職活動していたところ、科捜研の募集が目に留まりました。大学で学んだ知識を活かせる仕事だと思い受験を決めました。(R3採用)

大学で専攻したことを活かす専門的な仕事をしたいと思い募集を見つけました。私は栃木県出身ではありませんが、様々な業務を任せてもらえることに魅力を感じ、受験をすることに決めました。(R4採用)

地元である栃木県で働くことができ、大学で専攻していた分野を活かすことができる仕事を探していました。科学捜査という観点から栃木県の安心安全に貢献できる科捜研の仕事に魅力を感じ、受験を決めました。(R4採用)

やりがいは何ですか?

多くの科捜研職員は「自分の業務が事件解決につながっている」「捜査に貢献している」と感じられることに、やりがいを持って働いています。

法医

事件以外にも、大規模災害時などでも鑑定業務を行っています。東日本大震災の際は、DNA型による身元確認作業を全国の科捜研で分担して行っていました。被災地には縁があり、何とか力になれないかと考えていたので、自分の仕事で貢献できたことで役に立てたのではないかと思っています。

化学

禁制薬物から工業製品、天然物までと取り扱う内容の幅広さが、化学係の特徴です。パズルを解くように、いろいろな分析データを組み合わせながら、結論を導く過程に魅力を感じます。

物理

現場へ行くことが他の係に比べて多く、県内の様々な現場へ出動することは物理係ならではの魅力です。また、現場に定石はなく、現場ごとに試行錯誤することは難しくもあり、楽しくもあります。

人文

心理分野と文書分野の鑑定を行うため、幅広い業務ができます。心理の魅力は、科捜研で「唯一“人”」を対象とする鑑定であること、文書の魅力は、繊細な観察の先にあるわずかな違いを発見することです。両方を習得しなければならず難しくもありますが、幅広い領域で自分の力を試せることは大きなやりがいだと感じています。

栃木県警察科捜研の魅力ってなんですか?

規模がそれほど大きくないため、個々の力が重要になる職場です。専門性を磨きつつ、あらゆるケースへの対応力も早い段階から身に着けることが出来ると思います。

栃木県警察科捜研の求める人物像は?

プロフェッショナルとして責任とプライドを持って業務に取り組める人、“事件解決”という視点から栃木県のために働きたいと考える人に、ぜひ受験してほしいと思います。

「何にでも首をつっこむ人」が必要です。

「できることしかしない人」ではなく、「とりあえずチャレンジしてみたい人」が必要かもしれません。

実際に働いてみて、イメージの変化はありましたか?

業務

鑑定業務以外にも、(事務的な事も含めて)やるべき事・処理すべき事が多かったことに驚きました。

研究職でもありますが、技術者としての側面が強い印象にあります。

大学での専攻は、今の業務とはやや異なりますが、基礎的な部分は共通していると感じています。

自身の鑑定結果を法廷で証言、説明する機会などがあり、鑑定人として大きな責任を任されていると感じることがあります。

雰囲気

就職する前は、「科捜研って真面目で堅そう」というイメージがありましたが、活発に意見を交わすことも多く印象が変わりました。上司・先輩からのフォローも手厚く、気軽に意見交換ができる職場だったのでよかったです。

警察組織の堅いイメージがありましたが、実際は、研究所としての雰囲気が強い印象です。

私生活

比較的計画が立てやすい業務だと思いました。しっかり休暇も取れるので、ワークライフバランスのとれる職場だと感じています。

夏季休暇などを利用して、一週間程度のまとまった休暇も取得できるので嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お問い合わせ

警務部警務課

〒320-8510 宇都宮市塙田1-1-20 警察本部庁舎

電話番号:028-621-0110(代表)