平成２２年６月議会知事説明要旨

第３０２回県議会定例会　知事説明要旨　（平成22年5月27日）　栃木県

　ただいま上程されました議案等の御説明を申し上げます前に、一言御報告申し上げます。
　本県におきましては、交通死亡事故が本年３月頃から急激に増加しており、４月27日に交通死亡事故多発緊急事態を宣言いたしました。
　また、交通事故死亡者の半数以上が高齢者という状況であったことから、本県初めての取組として、５月１日から31日までの１か月間、県内高齢者「43万人交通安全誓いのキャンペーン」をテーマとして、「高齢者交通安全県民総ぐるみ運動」を実施しており、私自身も、ラジオのスポットＣＭなどにおいて、「高齢者に優しい運転」を呼びかけております。
　県といたしましては、今後とも市町村など関係機関・団体と連携し、尊い県民の命を守るため、全力を挙げて交通事故防止を図って参ります。
　また、４月16日から17日にかけての降雪、同じく25日の降霜により、なし、ほうれんそう等の農作物や施設などに多大な被害が生じました。県といたしましては、５月７日付けで栃木県農漁業災害対策特別措置条例を適用するなど、被災農家への対策を早急に講じたところであります。
　一方、４月20日に宮崎県で家畜の法定伝染病である口蹄疫の発生が確認され、甚大な被害が生じております。同じ畜産県として、被害を受けられた畜産農家の方々に、心からお見舞いを申し上げますとともに、１日も早い終息を願ってやみません。
　県といたしましては、庁内連絡体制を一層強化するとともに、関係機関・団体を挙げた防疫対策の徹底などによって、本県における発生防止に全力で取り組んでいるところであり、昨日には、県内の全畜産農家に対する消毒薬の配布を指示いたしました。
　さらに、宮崎県からの要請を受け、４月27日から本県の家畜防疫員等を派遣しているところであり、感染拡大を抑止すべく、今後も積極的に支援して参ります。
　さて、本年４月は、私にとりまして県民の皆様とともに、二つの喜びを分かち合う月となりました。
　一つは、17日に北関東自動車道の佐野田沼インターチェンジから岩舟ジャンクションまでの 5.3kmが開通したことであります。これにより、両毛圏域の救急医療環境の向上や、観光の振興などの効果が見込まれております。
　また、一昨日、茨城・群馬両県知事とともに東日本高速道路株式会社を訪問し、大幅な前倒しとなる来年ゴールデンウィーク前の全線開通について、表明をいただきました。残り一年を経ずして、様々な交流の活発化により、産業や観光を始め、本県のあらゆる活動に新たな飛躍が訪れるものと、期待を弾ませているところであります。
　二つ目は、リンク栃木ブレックスのＪＢＬプレーオフファイナル優勝であります。日本バスケットボールリーグ参戦２年目にして、まさに「栃木を日本一に！」の合言葉を現実のものとしたブレックスの活躍は、明日への夢を抱くことの素晴らしさを、私たちに再認識させてくれました。
　17日の祝勝パレード後に行われた優勝報告会におきましては、栃木県民を代表して「栃木県スポーツ功労賞」を贈呈いたしました。選手を始め、１万余の皆様と歓喜の瞬間をともにし、地域が一つになることのできるスポーツの力を改めて実感したところであります。
　次に、議案等の概要について御説明申し上げます。
　今回提出いたしました議案は、条例６件、その他の議案７件、計13件であります。このほか報告１件であります。
　まず、第１号議案は、公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律の制定に伴い、県立高等学校の授業料等について特例を設けるため、新たに条例を制定するものであります。
　第２号議案は、雇用保険法の一部改正に伴い、職員の退職手当に関する条例及び栃木県企業局企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正するものであります。
　第３号議案は、地方公務員の育児休業等に関する法律の一部改正に伴い、職員の育児休業等に関する条例の一部を改正するものであります。
第４号議案は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の一部改正に伴い、職員の勤務時間、休日及び休暇に関する条例及び学校職員の勤務時間その他の勤務条件に関する条例の一部を改正するものであります。
　第５号議案は、租税特別措置法施行令の一部改正等に伴い、栃木県知事の権限に属する事務の処理の特例に関する条例の一部を改正するものであります。
　第６号議案は、地方税法等の一部改正に伴い、栃木県県税条例等の一部を改正するものであります。
　第７号議案は、栃木県人事委員会委員木村謙氏の任期が来る平成22年７月12日に満了いたしますので、その後任として田島二三夫氏を選任することについて、議会の同意を求めるものであります。
　第８号議案は、栃木県公害審査会委員村山直樹氏の辞職に伴い、その後任として五味渕秀幸氏を任命することについて、議会の同意を求めるものであります。
第９号議案から第11号議案は、県の行う建設事業等に対し市町村が負担する金額について、それぞれ議決を求めるものであります。
第12号議案は、工事請負契約の変更について、議決を求めるものであります。
　第13号議案は、地方自治法第 179条の規定による専決処分事項について、承認を求めるものであります。
　報告第１号は、地方自治法第 180条の規定による専決処分事項の報告であります。
　以上が、今回提出いたしました議案等の概要であります。
　何とぞ、慎重御審議の上、議決されますようお願い申し上げます。
　