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更新日:2025年1月9日
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この資料は、県政記者クラブとの会見内容を広報課でまとめたものです。
日時:令和7(2025)年1月7日(火曜日)午後0時(正午)から
場所:県庁記者会見室
(新年の抱負)
1.令和7(2025)年 新年の抱負
(質疑事項)
1.令和7年(2025)年の県政運営について
2.国民スポーツ大会の改革案について
3.侍塚古墳について
4.「新モビリティによる奥日光地域へのアクセスの強化」について(その1)
5.元栃木会館跡地について
6.戦後80年について
7.女性活躍について
8.大阪・関西万博への出展について
9.無痛分娩への費用助成について
10.「新モビリティによる奥日光地域へのアクセスの強化」について(その2)
11.年収の壁について
■ はじめに
県民の皆様、明けましておめでとうございます。
昨年の知事選挙におきましては、県内各地で県政に対する期待や私への激励とともに、子育てや教育、医療・福祉、農林業など、地域の抱えるさまざまな課題に関する切実な声をお伺いしてまいりました。
こうした思いにお応えするためにも、6期目の県政運営に当たりましては、「対話と協調」、「県民中心」、「市町村重視」を改めて徹底するとともに、「官民連携」を一層強化しながら、県民の皆様とお約束した施策を推進し、誰もが未来に夢や希望の持てる栃木の実現に向けて取り組んでまいります。
■ 昨年を振り返って
昨年を振り返りますと、芳賀・宇都宮LRTが8月に開業1周年を迎えました。地域の足としてだけではなく、県内外の多くの方が通勤通学や観光で利用するなど、広域的な利用が見られるほか、沿線地域での人口増加や地価上昇等の効果をもたらしており、LRTの西側延伸についても大いに期待しているところであります。
また、スポーツ界では、パリ2024オリンピック・パラリンピック競技大会において、レスリングの鏡優翔(かがみゆうか)選手が金メダル、競泳の松下知之(まつしたともゆき)選手が銀メダルを獲得するなど、多くの本県出身者が世界の舞台で活躍されました。
さらに、ジャパンラグビー リーグワンで戦う三重ホンダヒートが、2026-27シーズンを目途に、活動拠点を本県に移転することが発表されたほか、栃木シティフットボールクラブのサッカーJFL優勝及びJ3昇格や、栃木日光アイスバックスのアイスホッケー全日本選手権連覇など、明るい話題が数多くありました。
本年も、本県にゆかりのある方々が各界で活躍され、私たちを元気づけてくれることを大いに期待しております。
■ 新年に当たっての抱負について
【県政推進に当たっての基本的な考え方】
新年に当たりまして、私の抱負の一端を申し上げたいと思います。
はじめに、「とちぎ未来創造プラン」及び「とちぎ創生15戦略(第2期)」の総仕上げについてであります。
計画期間の最終年度となる「未来創造プラン」及び「第2期戦略」について、本県の将来像「人が育ち、地域が活きる 未来に誇れる元気な“とちぎ”」の実現に向けて、全庁一丸となって各種施策を積極的に推進し、総仕上げを行うとともに、新たな県政の基本指針として、両計画を一本化し、令和8年度を初年度とする次期プランの策定を着実に進めてまいりたいと思います。
次に、少子化対策と人づくり・女性活躍の推進によるとちぎの未来創生についてであります。
少子化トレンドの反転を目指し、移住施策と連携した結婚支援の充実を図るとともに、外部人材の専門的知見を活用しながら、子育ての喜びを訴求する取り組みなど、中長期的な視点に立った子ども・子育て施策を展開してまいります。
また、官民連携による、仮称ではありますが、「栃木県人口未来会議」を設置し、全県一丸となって、子育て環境の整備や働き方改革の推進などの少子化対策に取り組んでまいります。
さらに、ICT活用等により英語教育の充実を図り、グローバル社会で活躍する人材の育成に取り組むほか、女性の所得向上や経済的自立、男女間賃金格差の是正に向け、女性活躍推進フェローを新たに設置するとともに、女性が活躍できる職場環境づくりやキャリア形成支援等に取り組み、女性活躍の促進、ジェンダーギャップの解消を図ってまいります。
次に、地域経済の好循環の創出についてであります。
本県企業が、深刻化する物価高や人手不足などの厳しい経営環境を乗り越えて成長し、地域経済の発展・好循環につなげていけるよう、持続的な賃上げを可能とする環境整備や、外国人材の受け入れ体制の強化等を図ってまいります。
また、先端企業の活用等により生産性や品質の向上などを実現するスマート農業を推進し、本県農業の持続的発展を図ってまいります。
さらに、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、家庭における脱炭素型ライフスタイルへの転換促進等に取り組んでまいります。
次に、DXによる安全・安心で暮らしやすいとちぎづくりであります。
地震や豪雨・台風などの大規模災害等の発生に備え、令和6年能登半島地震で明らかになった課題も踏まえながら、避難所の生活環境向上や孤立集落対策に取り組むなど、防災・減災対策を推進するととともに、増加傾向にある空き家の発生の抑制や活用促進等に取り組んでまいります。
また、行政手続きのオンライン化等、県庁のDXを一層推進するとともに、市町の取り組みを支援し、便利で質の高い県民サービスの提供につなげてまいります。
さらに、防災や公共交通など、幅広い分野においてデジタル技術の社会実装を推進し、地域課題の解決を図ってまいります。
【「文化と知」の創造拠点整備】
政策経営基本方針に掲げたもの以外の主な取り組みについて、まず「文化と知」の創造拠点整備についてであります。
県立美術館、図書館及び文書館の3施設を一体的に整備する構想を、今月中旬を目途に策定し、さらに、施設整備計画や管理・運営計画を具体化してまいります。「文化と知」の創造拠点が、本県の文化振興の中核として、将来にわたり県民に愛され、誰もが誇りに思える、とちぎならではの施設となるよう、着実に取り組んでまいります。
【大阪・関西万博への出展】
次に、6月27日から29日までの3日間、大阪・関西万博に出展いたします。
テーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」の理念も踏まえまして、デジタル技術も活用しながら、とちぎの豊かな自然や優れた歴史・文化等の魅力を発信し、本県の認知度向上や誘客促進、インバウンドの拡大等につなげてまいります。
【日光杉並木街道 植樹開始400年】
次に、日光杉並木街道 植樹開始400年についてであります。
日本で唯一、特別史跡と特別天然記念物の二重指定を受けている貴重な文化財であり、「世界で最も長い並木道」としてギネスブックにも掲載されている日光杉並木街道が、本年、植樹開始から400年の節目を迎えます。この機会を捉え、昨年作成した記念ロゴマークを活用しながら、並木杉の所有者である日光東照宮や地元日光市とともに、日光杉並木街道が持つ魅力や歴史、保護の重要性を改めて県内外へ広く発信してまいります。
■ むすびに
以上、年の初めに当たり、私の抱負を申し上げました。
今年は、十二支の6番目に当たる巳年であります。脱皮をする蛇は、新しい自分に生まれ変わる象徴と言われております。我々の持てるものを全て注ぎ込み、未来にわたって輝く新しい栃木の創生を力強く進める一年にしてまいりたいと思います。
国におきましては、昨年、「新しい地方経済・生活環境創生本部」を設置し、「まち・ひと・しごと創生法」に基づく地方創生10年の取り組みの成果と反省を生かし、「地方こそが成長の主役」との発想に基づき、「地方創生2.0」として再起動させるとして、先月24日には、「基本的な考え方」を決定いたしました。また、昨日の石破内閣総理大臣の記者会見におきましても、地方創生を強力に推し進めるとの発言があったところでございます。
こうした国の動きも踏まえながら、スピード感を持って、最大の成果を得られるよう、本県の未来創生に全力で取り組んでまいりますので、県民の皆様のより一層の御理解と御支援をお願いいたします。
令和7年が県民の皆様にとりまして健やかで幸多い年となりますことを心からお祈り申し上げまして、新年のあいさつといたします。
記者:新年おめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
ただいまの新年の抱負でも、今年の干支にかけて、脱皮する蛇は生まれ変わりの象徴、新しいとちぎ創生を進める1年にしたいと述べていらっしゃいますが、改めて、新年をどのような年にされたいか。また、予算編成も始まりますが、県政運営で特に力を入れていきたい点などをお聞きできますか。
知事:さまざまな課題が横たわっております。全庁一丸となって、各種施策を積極的に推進してまいりますが、その中でも、少子化対策は先送りできない待ったなしの最優先の課題であります。
今年度「栃木県こども未来推進本部」を設置し、全庁を挙げて「とちぎ少子化対策緊急プロジェクト」を積極的に推進しておりますが、さらにその施策を進めてまいりたいと思います。
まずは、結婚の希望をかなえるための取り組みとして、とちぎ結婚支援センター会員の交際数を増やすためのマッチングシステムの充実や伴走型支援の強化について年度内に進めていくほか、子育て環境づくりの推進に関し、給食費の無償化への取り組みについて、国の動向も注視しながら、市町と連携して検討してまいりたいと思います。
さらに、とも家事の推進など、仕事と子育ての両立が実現できる環境づくりの取り組みを進めてまいります。
加えて、こうしたさまざまな施策を県民に知ってもらい、利用してもらうために、各施策の紹介動画を制作し、重点的なPRを今後行うこととしております。
また、子どもや子育てにやさしい栃木県の「キャッチフレーズ・ロゴマーク」、「こどもぎゅーっとちぎ」も幅広く活用し、施策の周知のみならず、県全体で希望に応じた結婚、妊娠・出産、喜びのある子育ての実現を応援するという機運も醸成してまいりたいと思います。
各種施策を、市町や民間企業・関係団体と連携し、オール栃木体制で強力に推進し、少子化トレンドの反転を目指してまいりたいと思います。
それも踏まえて、令和7年度当初予算につきましては、計画期間の最終年度を迎える「とちぎ未来創造プラン」及び「とちぎ創生15戦略(第2期)」の総仕上げを図るとともに、少子化問題の克服に向けた施策を積極的に展開してまいります。
加えて、女性・若者が活躍できる環境づくりや、県内中小企業等の持続的な賃上げの促進、DXによる県民サービスの向上など、私の政策集に掲げた施策も盛り込んでまいりたいと考えております。
一方、令和7年度の財政収支につきましては、給与関係経費や医療福祉関係経費の大幅な増加等により厳しい状況となる見込みであることから、予算編成に当たっては、選択と集中の観点から施策の重点化を図るとともに、歳入歳出全般にわたって徹底した見直しを進め、必要な財源の確保に取り組んでまいります。
記者:国民スポーツ大会について伺います。
一部報道ではありますけれども、3月に正式に取りまとめられる有識者会議の概要について報道がありました。内容としては、秋に集中開催している現在の開催方法を改め、通年開催を軸とするという内容でした。
正式には3月取りまとめではありますが、知事としてはこうした開催方法についてどのように捉えていらっしゃいますか、伺います。
知事:国民スポーツ大会につきましては、スポーツ振興や開催地の魅力発信など開催の意義が大きいものの、開催地の人的、財政的負担が重いことから、日本スポーツ協会において有識者会議を設けて、その開催の在り方について検討しているところでございます。
国民スポーツ大会大会が、トップ選手が集まる国民的なスポーツの祭典として、アスリートの活躍や育成に資する場となるとともに、開催地となる都道府県の負担軽減を図りながら、スポーツ文化の醸成や地域振興に貢献する魅力ある持続可能な大会となることが重要であると考えております。
今回報道があった、開催時期及び開催期間の弾力化や開・閉会式の簡素化、施設等の基準の弾力化などは、栃木県の考えと合致しておりますので、評価できるものでございます。
引き続き、スポーツ団体やアスリートなどから広く意見を伺って、より良い方向となるよう、有識者会議での議論が深まることを大いに期待したいと思います。
記者:こうした開催方法ですと、確かに通年開催ですので複数の競技で同じ施設を使えるということで、整備費の軽減とか負担軽減が可能かと思いますが、通年開催によってマンパワー的なところは、現在の国体のときも専門部局をつくってかなり大変だったと思いますが、それが通年の負担になってしまうというところも考えられると思います。
そのあたり、財政的な負担と人的負担のバランスについてはどのようにお考えでしょうか。
知事:開催経費の負担軽減について、国として、地域の実情はよく理解していると思いますので、何らかの対応策が図られるものと思っております。
財政負担も軽減しながら、通年開催で年間を通して人員についても平準化しながら、大会をしっかりとやり遂げるということを考えれば、40年から50年に一度の大会となりますので、各都道府県持ち回りで開催していくことが基本になるのか手挙げ方式になるのか分かりませんが、栃木県として3回目となる国民スポーツ大会を迎えることがある程度想定できれば、それに向けて必要な財源、必要な人材の確保を図りながら、スムーズな大会運営になるよう準備していけるものと考えておりますので、今後の有識者会議における議論を注視してまいりたいと思います。
記者:ありがとうございました。
記者:県で行っている侍塚古墳の発掘調査事業について2点お伺いします。
昨年、下侍塚古墳で、前方後方墳として県内で初めて埴輪の破片が見つかったという成果が上がったということです。これは従来の定説を覆す成果だということですが、県として、この考古学的な成果について何かアピールを行っていくお考えなどはありませんでしょうか。
知事:円筒埴輪の破片が出土いたしまして、大変うれしく思っております。前方後方墳である下侍塚古墳から埴輪の破片が出土したことにつきましては、学術的にも大変重要であって、大学教授等の外部有識者5名からなる本事業の指導委員からも、より丁寧な調査を行うよう求められております。
今後の調査の進捗状況を勘案しながら、専門家の意見も踏まえて、必要な調査の完了に向けての検討と併せて、出土品の県民の皆さん方への展示等も可能かどうか検討してまいりたいと思います。
記者:関連して、この発掘調査の計画は来年度が最終年度だと承知していますが、今回の成果については考古学関係者の関心も高いそうですが、例えば下侍塚古墳の墳丘本体を調べるとか、今後、最終年度も以降も継続して調査を行うようなお考えは今のところいかがでしょうか。
知事:江戸時代の発掘で水戸光圀公が、発見したものを図録に収めて実物を埋め戻したことが伝わっており、地元の要望として、それをもう一度発掘して多くの方々に御覧になってほしいという思いも受け、この調査は開始しておりますが、事業年度が決まっていることと併せて、古墳そのものを傷めることも想定されるという専門家の意見もあるようですので、どこまで調査をするのか、そして期間内にどこまでできるのか、あるいは延長の必要性、さらなる調査ですね、それらも含めて専門家の意見を聞きながら結論を出していきたいと思います。
記者:ありがとうございました。
記者:新年なのでちょっと夢のある話で質問したいと思います。
選挙公約でも盛り込まれてきた日光のロープウエーの構想ですが、まず1点目は、25年度予算で構想に当たっての調査費を計上するお考えがあるのか。
2点目は、整備するとなった場合に、県がお金を出して整備し、運行を東武グループがするという、上下分離を導入されるお考えがあるのか。
3点目は、知事は土木とか建設にお詳しいので、率直な勘として何億円かかるのか。以上です。
知事:まずは、議論のスタートに向けまして、地元日光市と交通事業者である東武鉄道を含めた検討会を年度内3月までに設置できるよう進めております。
検討の場では、奥日光地域の現状を十分に把握した上で、さまざまな課題を解決し持続可能な地域づくりを実現するためには、将来に向けてどのような公共交通システムを構築していくべきなのか、ここから検討を進めていく必要があると思っております。
このため新年度は、年間を通した奥日光地域への人や物の流れを分析するなど、新たなモビリティの導入に向けた基礎調査を行いたいと思います。調査を行うことになりますので、予算を計上することになります。
方式や工事費の概算などについては、運行方式やモビリティの種類も含めて、方向が出れば、ある程度交渉できる段階になるのではないか。まずはテーブルに載って、どういう方策がベストかという議論を進めてまいりたいと思います。
記者:私の勘ですが、昨今の建設費の高騰と、国立公園内で開発の規制がかかるという環境を考えると、1千億円は軽く突破して、3千億円から5千億円はみておかないとだめじゃないかと思うのですが、そんなにかかってもやりますか。
知事:どこからどこまで新たなモビリティを導入するかという区間の問題、あるいは導入すべきモビリティの種類によって工事費等も変わってくるものと思いますので、最も日光にふさわしく、なおかつ経済性も高いものがあることを期待して、議論の行方を見守ってまいりたいと思います。
記者:ありがとうございました。
記者:県庁前の広場、県有地の活用について、新しい動き、それから今後の見通し、知事として望ましい活用案などがあれば教えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
知事:県庁前広場につきましては、複数の事業者から昨年までにさまざまな提案をいただいて、今年度、追加の意見なども伺ってまいりました。年度内には方針を示していきたいと考えております。ですので、現在、公表に向けての作業中という段階でございます。
記者:ありがとうございます。
記者:今年は戦後80年という年になるわけですが、それについて知事の所感だったり、戦後80年を迎えるに当たって、県として何かしらの事業を考えていたりされるのでしょうか。
知事:栃木県遺族連合会が主催する慰霊祭などに、県としては応援してまいりたいと思います。
また、県としての県民へのメッセージなども、それを機に発してまいりたいと思います。
加えて、昨日、栃木県元気ニコニコ部長とちまるくんに、杉並木400年と戦後80年の2つのテーマについては、とちまる部長からも県民に平和の呼び掛けも含めて発信してねというお願いをしたところでございます。今後、具体的に取り組める可能性のある中身については、新年度に向かって考えてまいりたいと思いますが、恒久平和を考えていく、そのために一人一人が何ができるか、こんなことを県民の皆さんに考えてもらう一年にぜひしていきたいと思っております。
記者:女性活躍の外部人材のフェローを導入されるということですが、どのような人物像がフェローとしてふさわしいか、考えをお聞かせください。
知事:当然女性で、栃木県についても理解があった方がいいと思います。その上で、女性活躍の先頭に立っているということを広く認知されている方を、ぜひ迎えたいと思っております。
記者:ありがとうございます。
記者:先ほど万博への出展のお話がありましたが、今予想されている来場者のうち90%近くが日本人の方で、海外からの来場者が12%程度と推定されています。その中でどのようにインバウンド拡大につなげていくのかお聞かせください。
知事:まず、期間は6月27日から29日です。会場となるところは、催事施設の「EXPOメッセ」内に出展いたします。
そこで、テーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」の理念を踏まえながら、デジタル技術を活用してとちぎの豊かな自然や優れた歴史・文化等の魅力を、国内外から訪れる多くの来場者に発信しまして、とちぎの認知度向上や誘客促進、インバウンドにもつなげていければと考えております。
外国人の比率が低いというお話がありましたけれども、関西方面の認知度も栃木県は低いわけですので、そういう点では、万博会場における3日間の展示は、関西を中心とする西日本におけるとちぎの認知度向上に加えて、おいでになる外国人の一人でも多くの方に、日光、那須あるいは栃木に行ってみたいねと思ってもらえるよう、しっかり展示を3日間行って情報発信を行ってまいりたいと思います。
記者:東京都が新年時から、東京都内の妊婦に対する無痛分娩の費用を助成する方針を固めていますが、少子化トレンドに強力に取り組むとおっしゃっている中で、この取り組みについてどのような所感があるのかということと、栃木県としてはこの取り組みに向けて前向きなお考えはあるのかお聞かせください。
知事:私もきのう、きょうのニュースでそれを知りました。栃木県はどうすべきなのかなと考えておりますが、まずは、産婦人科医会とか子育て世代の皆さん方の意見を聞く場を設けた上で、この問題にどう行政が対応していくべきなのか探っていくことが必要かなと思っております。
記者:ありがとうございました。
記者:先ほど出た奥日光の新モビリティ交通システムのことで、追加で質問させていただきます。
知事、昨年10月の公約政策集の発表会見や11月の会見では、ロープウエー構想を理想として掲げていらっしゃったと思うのですが、先ほどの御発言ですと、運行形態なども含めて検討していきたいという御発言でした。現時点でもロープウエーが知事の理想と認識してよろしいでしょうか。
知事:私個人としては、かつての路面電車乗り継ぎケーブルカー、あるいはいろは坂電気バス、これはちょっと時代に合わないかなと思いますが、そしてロープウエー、いずれを選択すべきかとなった場合には、ロープウエーが最もふさわしいのではないかと思っておりますが、先ほどお話がありましたように、運行を東武鉄道に委託していくことも当然想定されますので、それらを考えますと、日光市も含めた3者の合意点を見出すことから当然スタートすべきだと思います。私の思いと、他2者の考え方を聞きながら方向性を定めていくことになると思います。
記者:ありがとうございます。
記者:少し古い話ですけれども、所得税が生じる年収103万円の壁について、これを123万円に引き上げるという税制改正大綱が昨年12月に了承されました。県財政への影響については、何か試算などは出ていますでしょうか。
あとは、123万円に引き上げることでの効果だったり、もしほかにデメリット等、知事のお考えがあればお聞かせください。
知事:税制改正大綱で、住民税の給与所得控除の最低保障額を55万円から65万円に引き上げることが明記されました。
物価高騰が進む中で、給与所得控除額の引き上げによって可処分所得を増やし、経済的負担の軽減をする趣旨は一定程度理解できます。
しかし、年収の壁の引き上げは、所得税のみならず個人住民税、いわゆる国税・地方税の減収につながるものでありますので、地方自治体の安定的な財政運営に支障を来す恐れがあって、丁寧な制度設計を講じる必要があると考えております。
なお、給与所得控除につきましては、所得階層ごとに設定されていて、給与所得控除の計算方法、詳細な情報が示されないと、本県への影響は推計が困難であります。
また、大学生年代の子等に関する特定親族特別控除の創設及び人に関する所得控除、いわゆる人的控除に係る所得要件の引き上げなど、他の推計が困難な改正内容も含まれています。
本県といたしましては、動向を注視しながら、国に対しましては引き続き地方税財源の確保・充実を図るとともに、地方税財政に大きな影響を生じる改正については、地方の意見を十分尊重しながら検討することを求めてまいりたいと思います。
記者:ありがとうございます。
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