5 共通的基盤的施策の展開

 「環境への負荷の少ない循環型の社会づくり」、「人と自然が共生する潤いのある地域づくり」、「地球環境の保全に貢献する社会づくり」、そして「環境保全活動への積極的な参加」を実現するため、県では、各種環境保全の取組に共通し、その基盤となる施策を実施していきます。

1 環境影響評価の推進
 環境影響評価制度は、工業団地や住宅団地の造成など大規模な事業を行う際に、環境に及ぼす影響を事業者があらかじめ調査・予測・評価し、環境への影響をできる限り小さくしようとするものです。
 県では、従来の指導要綱の内容を拡充した「栃木県環境影響評価条例」を11年6月から施行し、その適切な運用に努めています。

2 調査及び研究の実施
 県内の環境汚染の実態把握と被害の未然防止を図るため、環境に関する試験研究機関である県保健環境センターにおいて、浮遊粒子状物質や酸性雨の調査、湯の湖等におけるコカナダモの除去や溶融スラグの有効利用に関する調査などを行っています。

3 環境情報の整備・提供
 環境問題に関する県民の関心の高まりを受けて、環境に関する情報を分かりやすく正確に提供することが一層重要となっています。
 県では、大気、水、地盤環境などの調査データや環境保全に関するイベントの開催案内など様々な情報をホームページなどにより提供しています。

4 土地利用面からの環境配慮
 生活環境や自然環境に配慮し、かつ、地域の特性を活かした秩序ある土地利用を推進するため、「国土利用計画法」に基づき土地取引に係る利用目的等を審査するとともに、大規模な開発行為や建築行為に対して事前指導を行っています。

5 公害苦情処理
 15年度、県及び各市町村には1,698件、警察には1,789件の公害苦情が寄せられました。
 今後とも市町村などと協力し、迅速、適切な苦情処理に努めていきます。
 公害紛争に関しては、県公害審査会においてあっせん、調停などを行い、紛争の解決に努めています。

6 工場・事業場対策の推進
 公害関係規制法及び条例に基づき、工場・事業場に対して公害防止に関する規制を行うほか、環境保全資金による融資制度、環境保全講習会の開催、巡回指導などにより、環境保全への取組を支援しています。

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