重要なお知らせ
更新日:2020年2月18日
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微生物部では、感染症の発生動向調査、感染症流行予測調査を行っています。また、感染症や食中毒が発生した場合に保健所から持ち込まれた検体を用いてウイルスや細菌の分離・同定・解析を行い、県民の健康を守るための事業を展開しています。
発生動向調査、感染症流行予測調査については細菌・ウイルス等病原体検査情報を御覧ください。
病気を引き起こす病原体などを検出するには、細菌やウイルスそのものを分離する方法やこれらの遺伝子を検出する方法などがあります。感度が良く短時間で結果が得られる遺伝子検出法に比べ、ウイルス分離法は手間と時間がかかります。しかし、ウイルスを生きたまま捕らえられる分離法は、その性状を解析する、保存して後世の研究に役立てるという長期的視点に立てば、その役割はとても重要です。
ここでは、ウイルスの分離法について紹介します。
ウイルスは生きている細胞の中でしか増殖できません。ウイルスを増殖させる細胞をあらかじめプレートに培養しておきます。
準備した細胞に検体を接種します。一つの検体について1~5種類の細胞に検体を加えます。
検体を接種した細胞は、CO2インキュベーター(培養器)に入れ、ウイルスを増殖させます。1週間ごとに新しい細胞に継代し、3代目まで培養を行います。
ウイルスが細胞内で増殖すると、細胞に特徴的な形態的変化(細胞変性効果:CPE)が現れます。このCPEを光学顕微鏡で観察します。
CPEが観察された検体は、色々な検査、遺伝子検出などを実施しウイルスの種類を同定します。下の写真はアデノウイルスを接種した細胞で、細胞が円形に変性しています。
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