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更新日:2024年8月22日
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建設用資材の端材や間伐材等の本来捨てられてしまう栃木県産木材を利用し、家具の制作・販売及び木材利用を通した空間づくりを通して、県内の森林環境や資源に対する理解を深める。
SEEDsの代表である五十畑さんに作業場の見学や取材をさせていただきました。
事業の協働者である「株式会社 大和木材」とは、大学の建築系サークルで出会ったそうです。大和木材様の「頑張る若者の活動を支援したい」という思いから「企業×若者」の協働が生まれました。
家具等の制作を行っている作業場には、様々な機材や材料、道具等が置かれています。まるで秘密基地のようでわくわくします。五十畑さんに用途や使い方を伺うと、一つ一つを丁寧に説明してくださいました。
作成途中の木材があり、用途を伺うと、10月20日(日曜日)開催のもくもくまつり に出店する際、店頭に設置するそうです。SEEDsメンバーが作成したロゴだけでなく、県産材についての説明等を記載するそうです。完成が楽しみです。
気になる瓶を見つけました。中には塗料が入っているそうです。なんと、五十畑さんが自作した柿渋塗料だそうです。柿渋塗料は、渋柿から抽出した汁液を発酵・熟成させて作ります。化学物質が含まれていないため、安全に使用できる天然の着色・防水・防腐剤として利用できるそうです。塗料一つにしても様々な種類があり、塗り方にもよって風合いが変わってくるそうです。作成に至った経緯を詳しく話を伺ってみると、地域の飲食店や農園、樽職人、建築家の方など多くの方との協働があって誕生したそうです。この瓶の中には、関わった人々の思いも詰まっています。経過年数で色合いが変化していくそうなので、熟成が楽しみです。
取材の中で、五十畑さんの子どもの頃の話を伺いました。五十畑さんは物心ついた時から自宅の倉庫にあった端材を使って、ものづくりをしていたそうです。地元の木工市のコンテストで準優勝したこともあり、そのときの作品は今でも大切に飾っているとのことです。中学生の時には、自分の部屋に置くウォールラックを作ったこともあるそうです。自分でインテリアを作って、その空間の中で生活するという行為がとても楽しかったそうです。小さかった頃からものづくりに人一倍の感心があったことが伝わってきました。
五十畑さんは、「インテリアによって作られる空間」が好きであることを教えてくれました。五十畑さんのインテリア(家具)作成に携わるようになったルーツに触れられた気がします。
今回の取材で、制作には手先の器用さだけでなく、様々な分野についての多くの知識や経験を持っていないといけないことが分かりました。しかし、どんなに知識をもっていても、誰しもが経験ゼロからのスタートになります。未知の世界にチャレンジする若者たちと、そのチャレンジを支援する企業。この先の活動が楽しみです。
鹿沼市で開催される「もくもくまつり2024」にブースを出店し、制作した作品の販売を行います。
日時:令和6(2024)年10月20日(日曜日) 9時30分から15時30分 まで(小雨決行)
場所:鹿沼市花木センター(鹿沼市茂呂2086-1)
内容:木工教室、木製遊具体験、模擬上棟式、苗木の無料配布、高性能林業機械試乗体験 など
「もくもくまつり」についての詳細は、林業木材産業課のページを御覧ください。
日時:令和6(2024)年10月20日(日曜日)
鹿沼市花木センターで、「もくもくまつり2024~あつまれ!!とちぎ木育の森~」が開催されました。「もくもくまつり」は、10月は、県産木材利用推進月間に合わせ、県民の木づかいの意識の醸成及び木づかいの活動の促進に向けて開催されます。
会場に入場すると、様々なブースが立ち並び、多くの来場者が行き交っています。ブースでは、木工教室や木製品の販売、苗木の無料配布などがあります。木製品を使用して作成したおもちゃやアスレチックがある木育広場もありました。中でも長い列を作っていたのは、高性能林業機械試乗体験です。働く乗り物が好きなお子様たちに大人気のようです。また、時間限定のイベントとして模擬上棟式が行われており、大盛況の様子でした。
そんな多種多様なブースの中にSEEDsのブースがありました。看板や作品を並べるためのブースも全て手作りです。SEEDsは、当初2名の団体でしたが、代表の五十畑さんの思いに賛同しメンバーが増えてきました。それぞれの持ち味を生かすことで、活動のさらなる活性化が期待されます。
制作した作品の販売だけでなく、日光杉の資材としての品質の良さやSDGs、安全面の観点から栃木県産木材を使用することの意義をPRしています。
ブースには、栃木県産木材を使用した、鍋敷きやコースター、フォトフレーム、スツール、カードスタンド、一輪挿しなど様々な作品が並んでいます。コースターは天然の蜜蝋を塗り込んであり、水分がしみこまないように加工しているそうです。日光杉を使用した製品には、焼き印(SEEDsメンバーデザイン)が押されており、栃木県産木材であることをPRしています。
中には、芝浦工業大学の建築学生による地域活性化団体「空き家改修プロジェクト」と協働した際に作成した椅子も置いてありました。「蔵の街」栃木市の「蚤の市」や空き家の活用で使われているようです。栃木県産木材を通して、様々な協働が生まれています。
木材だけでなく、大谷石を加工したお香立てや一輪挿し、コースターやピアススタンドがありました。もちろん、石材や金属の加工もSEEDsが行っています。
また、カードケースやトレイ、しおりなど、栃木レザーを使用した革製品も並んでいます。トレイやカードケースは一つ一つ手縫いで作成したそうです。栃木県には、木材はもちろんのこと、大谷石、栃木レザーなど、日本に、いや世界に誇れる素材が多くあります。
会計に使用していた陶器が気になり、SEEDs代表の五十畑さんに話を伺ってみました。この陶器は元々ひび割れがあったそうです。そのままでは使用することができないので、一度、ひびに沿って割って、「金継ぎ」という技法を使ってつなぎ直したそうです。「金継ぎ」は、割れたり欠けたりした器を漆でつなぎ、金粉で装飾を施す日本の伝統的な技法だそうです。直線にはない、不規則な曲線が魅力的に感じます。まるで最初から模様があったように見えます。割れたら捨てるのではなく「直して使う」という考えを大切にしたいですね。
木、石、革、金属、様々な特性を持つ材質の物を加工し、作品を生み出すためには、多くの知識と技術が必要になります。多くの作品と協働を生み出すSEEDsのこれからの活動に目が離せません。
お問い合わせ
県民協働推進課 青少年応援担当
〒320-8501 宇都宮市塙田1-1-20 県庁舎本館7階
電話番号:028-623-3075
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