芳賀地域の農業水利施設

県営水利施設整備事業

実施中の地区

関係市町：真岡市
事業量：頭首工一式
総事業費：2.8億円
事業工事：令和7年～令和8年

計画中の地区

南部揚水機場地区（PDF：805KB）	関係市町：益子市事業量：揚水機場一式
穴川用水地区（PDF：597KB）	関係市町：真岡市、茨城県筑西市事業量：用水路工L=約14.5km

芳賀台地地区の施設を紹介します

国営かんがい排水事業「芳賀台地」地区で整備した主な水利施設の概要を紹介します。

広大な農地を潤す歴史ある「大前堰」と「穴川用水」

「大前堰」と「穴川用水」は、五行川を水源とし、真岡市から茨城県筑西市の一部にかけて広がる約1,300ヘクタールの農地に農業用水を供給する施設です。また、防火用水や地下水の涵養など、多様な役割も担っています。

堰の設置や用水路の開削時期は明らかではありませんが、大前神社に所蔵されている元禄6年(1693年)の「元禄古絵図」にその存在が描かれており、古くから利用されてきたことがうかがえます。さらに、正徳2年(1712年)の『杭堰』改修に関する古文書には、材料や人夫の詳細が記されており、江戸時代後期には二宮尊徳による用水路の改修も行われました。これらの歴史的背景から、「大前堰」と「穴川用水」は栃木県を代表する大規模な農業用水利施設の一つとされています。

大前堰は、昭和38年(1963年)の河川改修に伴い、「背面支持方式鋼製起伏ゲート」へと改修されましたが、設置から50年以上が経過したため、平成31年(2019年)から令和3年(2021年)にかけて全面的な改修が行われ、現在の姿に生まれ変わりました。