

従来、騒音・振動は自動車、鉄道、航空機、工場、建設作業が、悪臭は工場・事業場などが主な発生源でしたが、ライフスタイルの多様化により、身近な生活からも発生するようになっています。
1 騒音の状況
騒音については、一般居住環境騒音、航空機騒音、新幹線鉄道騒音について環境基準が定められ、地域の類型や時間帯によって区分されています。
一般居住環境騒音について、すべての時間帯で環境基準を達成した地点の割合は、道路に面しない地域では74.1%、道路に面する地域では
40.2%でした。新幹線鉄道騒音については、沿線15地点で調査したところ、環境基準を達成した地点は2地点(13.3%)でした。

2 振動の状況
振動については、環境基準が定められていませんが、道路交通振動についての道路管理者及び県公安委員会への要請限度や新幹線鉄道振動対策について指針値が定められています。
道路交通振動の実態を、主な国道・県道等の18地点で調査したところ、すべての地点で要請限度を下回りました。
新幹線鉄道振動を沿線7地点で調査した結果、指針値を超えた地点はありませんでした。

3 悪臭の状況
近年、都市地域の拡大により、住居と悪臭発生源が接近したことや、生活環境における快適さの 欲求の高まりが、これまで容認されてきたにおい まで悪臭と感じてしまうようになってきています。

1 騒音防止対策
特定の工場などから発生する騒音防止のために、法律や条例による規制や立入検査による指導を実施しています。また、騒音防止施設整備のための融資制度による支援を行っています。
交通騒音に関しては、低公害車の利用促進などによる発生源対策、路線の構造対策などを推進しています。
東北縦貫自動車道や東北新幹線に関する騒音については、関係都県や市町村と連携して、管理者に対し騒音低減対策を要請しています。
2 振動防止対策
特定の工場などから発生する振動の防止のために、法律や条例による規制や立入検査による指導を実施しています。また、振動防止施設整備のための融資制度による支援を行っています。
3 悪臭防止対策
「悪臭防止法」では、アンモニア、アセトアルデヒドなどの22物質を特定悪臭物質として、工場・事業場から発生するにおいに対して規制を行っています。
悪臭公害の原因物質は、濃度の低いいくつもの物質が混ざり合ったものである場合が多く、機器分析による規制だけでは対応が困難なため、人間の臭覚に基づく官能試験法による効果的な行政指導を行っています。
また、工場などに対する立入検査による指導や悪臭防止施設整備のための融資制度による支援を行っています。
環境省が認定する「かおり風景100選」に、「今市竜蔵寺の藤と線香」、「日光霧降高原のニッコウキスゲ」及び「那須八幡のツツジ」が選ばれました。
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