

現在、私たちは、5万種にのぼるといわれる多種多様な化学物質に囲まれて生活しています。
これらの物質の中には、わずかな量であっても人の健康に有害な影響を及ぼすものがあるため、環境中の化学物質の汚染の状況を調査し、適切な対策を講じる必要があります。

1 ダイオキシン類対策
ダイオキシン類は、廃棄物の焼却などにより発生するもので、近年、その環境汚染が全国的に問題となっています。
このため、県は、廃棄物の減量化やリサイクルの推進、焼却施設の統合や施設更新などの施策を講じるとともに、「ダイオキシン類対策特別措置法」の厳格な運用を図り、生活環境の保全に努めています。
ダイオキシン類を排出する特定施設を設置している工場・事業場に対しては、立入検査を行い指導を行っています。また、12年度に県保健環境センターに測定施設を整備し、13年度から工場・事業場の行政分析を計画的に実施しています。
2 環境ホルモン対策
内分泌かく乱化学物質(いわゆる環境ホルモン)は、その働きや健康への影響について、科学的に未解明な部分が多く残されていますが、人や野生生物の生殖機能を阻害するなど、世代を超えた問題を引き起こすおそれがあることから、その対策は極めて重要です。
そのため、県は環境ホルモンに関する情報収集に努めるほか、河川水中の環境ホルモン濃度の実態調査を行いましたが、その検出の状況は全国の調査結果の範囲内でした。 |