人と自然が共生する潤いのある地域づくり

4 環境保全型農業の推進

1 環境保全型農業の状況

1 環境保全型農業の状況
 近年、化学肥料や化学農薬への過度の依存による、環境への影響が懸念されています。
 また、消費者の健康・安全志向の高まりから、有機農産物や特別栽培農産物を求める声が高まってきています。

2 畜産環境苦情の状況
 16年度の畜産環境苦情件数は79件であり、前年度の71件に比べてやや増加しました。
 家畜別では、乳用牛が全体の43%を占め、次いで豚(25%)、肉用牛(22%)、採卵鶏(8%)となっています。
 苦情の種類別では、悪臭関連(58%)が特に多く、次いで水質汚濁関連(23%)となっています。

畜産環境苦情の発生状況

 

苦情の種類発生状況

2 環境保全型農業の推進

1 環境保全型農業の推進
 県では、「栃木県環境保全型農業推進基本方針」を策定し、エコファーマー(堆肥などを活用した土づくりと化学肥料、化学農薬の使用低減を一体的に行う農業生産方式を導入する生産者)の育成、肥効調節型肥料・性フェロモン剤の活用等の技術導入促進、土壌診断に基づく適切な施肥の推進など、環境に調和した農業の推進に積極的に取り組んでいます。
 本県においては、17年3月末現在、5,578名のエコファーマーが認定されています。

2 畜産経営環境保全対策の推進
 環境汚染を未然に防止し、畜産経営の健全な発展を図るため、「環境保全型畜産確立基本方針」に沿って、環境の保全に努めています。
 主な取組として、ふん尿の適切な処理と畜産農家・耕種農家の有機的連携による農地還元や、家畜ふん尿処理施設等の整備、適地への経営移転の推進などが挙げられます。

エコファーマーの取組状況

 本県のエコファーマーは、全国でも多い状況にあり、16年12月末現在で熊本県、福島県に次いで第3位の認定者数となっています。
 作物別では、いちご、なす、トマト、なし、にらといった園芸作物の取組が多くなっています。
 生産方式では、たい肥等有機質資材施用技術、有機質肥料施用技術、生物農薬利用技術(天敵昆虫・拮抗細菌等により病害虫を防除)への取組が多くなっています。

 

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