4 環境保全活動への積極的な参加

 今日の環境問題を解決するには、県民、事業者、行政のすべての主体が、環境問題についての理解と認識を深め、自主的に環境保全活動に取り組むことが必要です。
 このため、県では、事業者が環境に配慮した事業活動を行うよう支援するほか、県民の環境学習・環境保全活動を支援するため、各種の普及啓発事業を行い、それぞれの立場に応じた環境保全活動への積極的な参加を促しています。

1 自主的な環境保全活動の促進

 企業が環境に関する方針や目標等を自ら設定し、これらの達成に向けて自主的に取り組む、いわゆる「環境マネジメントシステム」は、今日の環境問題を解決していく上で大変有効な手法です。
 県では、県内の企業や市町村を対象に、ISO14001認証取得を支援するためのセミナーを開催するほか、県保健環境センターに認証取得相談窓口を設置するなどして、取組の促進を図っています。
 また、中小企業者に対しては、ISO14001認証取得に要する経費の融資や、環境活動評価プログラム(エコアクション21)普及のための説明会の開催などによる支援を行っています。

2 環境学習・普及啓発活動の推進

1 環境学習推進体制の整備
 県民一人ひとりが環境との関わりについて正しく理解し、日常生活において環境にやさしい行動を実践していくためには、体系的・総合的な環境学習が必要であり、県では、13年3月に策定した「栃木県環境学習推進指針」に基づき、その推進に向けて各種施策に取り組んでいます。
 16年度は、環境学習プログラム「幼児・小学校編」「中学校・高等学校編」を学校の授業や特別活動等の場で用いた実践例をとりまとめた「事例集」を作成・配布することで、プログラムの教育現場等への一層の浸透と有効活用を図りました。
 また、環境に関する各分野の専門家を「環境学習指導者」として委嘱し、環境保全に関する講習会や学習会等へ派遣しました。

2 環境学習推進事業の充実
 県民が自発的に行う環境学習への取組を支援するため、ホームページ「とちぎの環境」のコンテンツの充実を図るとともに、同ホームページ内に「とちぎ環境講座」を開講し、環境学習情報の提供に努めました。
 また、子どもたちの自主的な環境学習、環境保全活動の場である「こどもエコクラブ」は、全国的にも活動の広がりをみせていますが、16年度は、県内で52クラブ、1,536人の子どもたちが参加しました。
 県では、こどもエコクラブの活動の輪が広がることを目指して、「エコロジカルあくしょん県コンテスト」を開催し、創意・工夫にあふれたクラブ活動を表彰したり、各クラブの活動報告書を作成・配布するなど、その活動を支援しています。
 また、子どもたちとその保護者が、体験活動を通して、楽しみながら環境への興味や関心を深める「こどもエコ探検隊」を県内2か所で実施しました。

3 普及啓発活動の推進
 環境問題に関する県民意識の高揚を図るため、環境展やクリーンアップフェアなどの普及啓発イベントを開催するとともに、テレビ、ラジオなど各種メディアを通した広報活動を実施しました。また、本県の環境に関する情報を分かりやすく伝える情報誌「とちぎエコ通信」を年2回発行しました。
 このほか、県が提供する環境関連情報の地域への普及や県の環境施策に関する意見の提出などを行う「とちぎエコサポーター」を毎年公募しており、16年度は100名に委嘱しました。

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