重要なお知らせ
更新日:2026年8月20日
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令和8(2026)年7月5日(日)、鹿沼市清洲コミュニティセンターにて、防災イベント「きよす防災のつどい」が開催された。
同地区は、令和元年東日本台風により大きな被害を受けた。決壊した思川の堤防から水が流れ込み、清洲第一小学校では20センチメートルの床上浸水を記録。同地区にとっては、初めてと言っても過言ではない大きな災害だった。
「あの水害を忘れてはならない」という想いが、このイベントには込められている。

本イベントでは、ポンプ車やVR防災体験車が登場したほか、子ども向けブースとして、消防士なりきり体験が開催された。
子どもたちは、消防服を着て写真を撮ったり、ポンプ車や消防自動車「けすぞうくん」に乗り込み、消防士気分を味わったりして楽しんでいた。
VR防災体験車では、VR技術で再現された地震や火災、風水害といった災害をリアルに体験できた。
また同敷地内の体育館では、令和元年東日本台風による被害をまとめたパネル展示も行われ、当時の被害の大きさを学ぶことができた。
どの展示にも多くの人が訪れ、大変賑わっていた。
防災体験終了後、フリーアナウンサー・気象予報士・防災士の福嶋真理子氏を招き、「気象と防災~温暖化の影響について~」をテーマとした講演会が開催された。福嶋氏は宇都宮市出身。NHK宇都宮放送局「とちぎ630」の気象キャスターを務めるなど、栃木県にゆかりの深い人物である。当日は、小さな子どもから高齢者まで多くの住民が熱心に耳を傾けていた。
講演では、天気予報の基礎知識をはじめ、「雷都」とも呼ばれる宇都宮に関連した年間の雷発生日数や雷注意報、線状降水帯の仕組みなど、身近な話題を交えながら分かりやすく解説した。途中クイズ形式の問いかけも取り入れられ、会場からは笑いが起こるなど、参加者が楽しみながら学ぶ様子が見られた。
福嶋氏は近年深刻化する地球温暖化についても触れ、日本列島周辺の海面水温の上昇が、生態系へ影響を及ぼすだけでなく台風を引き起こす要因にもなるとして、温暖化が私たちの暮らしに直結する問題であることを強調した。また、熱中症をはじめとする健康被害への備えなど、温暖化と健康を一体的に考える視点の重要性についても語った。
講演の最後に、「防災の基本は、自分の命は自分で守ること。そして常に最新の情報を入手すること」と呼びかけた。気象データや防災情報は日々更新されるため、自ら情報を確認し、正しく判断することの重要性を、現場で長年気象情報を伝えてきた経験を踏まえて訴えた。そして「今日の講演会を聞いて終わりにするのではなく、気になったことを自分で調べるきっかけにしてほしい」と参加者へメッセージを送った。
イベントに参加した方々に話を伺った。VR防災体験車が一番印象に残ったという小学生は、「災害は怖いものだと思った。本当に災害が起こったら、冷静でいられないかもしれない」と振り返った。また、「家族や身近な人に今日の体験を伝えて、皆の命を守れるようになりたい」と力強く語った。
子どもと一緒に参加した家族は取材に対し、「このイベントを通して、少しでも子どもが防災に興味を持ち、今後地域を支える人に育ってくれたら嬉しい」と語り、明るい清洲地区の未来を思い描いていた。
本イベントを主催した清洲地区コミュニティ推進協議会会長の益子純夫氏と防災部会部会長で深程自治会長を務める大森一男氏に話を伺った。清洲地区コミュニティ推進協議会は令和5年度から鹿沼市の「地域のチカラ協働事業」の補助を受けながら活動を始め、住民同士のつながりや地域全体の防災意識を高めるための様々な取り組みを行ってきた。
本イベントを終えた感想を尋ねたところ、益子氏は「イベントについて常に考えていた。たくさんの人に参加していただき、開催して本当に良かったと思う」と話し、大森氏は「『良かった』という感想をいただけた。来場者の意識が高まったのではないかと感じている」と振り返った。
これからの協議会は世代交代の時期になる。二人は次の世代につなぐ責任を感じており、講演会だけでなく避難訓練や体験などもこれからも継続していきたいと語った。
最後に益子氏は「若者に働きかけていきたい。大変だけれども地域のためにも頑張っていきたい」と話していた。
災害はいつ起こるか分からない。いざという時に支えになるのは、日頃から築かれた地域のつながりだ。今回の「きよす防災のつどい」は、防災について学ぶだけでなく、地域の絆の大切さを改めて感じる機会となった。
※取材班:吉澤有真、下司浩輔、林七菜
(いずれも宇都宮大学学生団体 UP(宇大生プロジェクト)のメンバー)
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