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更新日:2022年12月26日
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~世の中に必要でない人は絶対にいない!~
代表者名 | 代表取締役 武田 浩之 |
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企業所在地 | 真岡市京泉2203 |
連絡先 | 0285-83-3145 |
これまでの受賞・認証歴 | 昭和53年9月 心身障害者多数雇用事業所 栃木県知事表彰 昭和54年9月 心身障害者多数雇用事業所 労働大臣表彰 平成26年 精神障害者等雇用優良企業認証 平成27年2月 とちぎ産業活力大賞 特別賞 平成28年3月 経済産業省 平成27年度「新・ダイバーシティ経営企業100選」表彰 第6回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞 審査委員会特別賞 平成29年1月 栃木県産業協議会主催「第26回栃木県イメージアップ貢献賞」 平成31年3月 作新学院大学と地域連携協力企業認定証を第一号として授与 |
お話 |
代表取締役 武田 浩之 さん |
企業概要 |
創業:昭和48年8月 |
A. 当社では、従業員の35%にあたる10名(知的障害が9割)の障害者を雇用しています。
経営理念である「障害者・健常者が共存・共栄できる会社」の実現に向けて、以下のような取組を行っています。
障害者一人ひとりに合わせた作業手順書や治工具を作成し、障害者が健常者と同様に作業ができる体制を整えています。
社内の親睦行事(バーベキュー大会や忘年会)に健常者も障害者も参加し、共に働く喜びを分かち合っています。
特別支援学校の生徒を卒業前から実習生として受入れ、人材の確保、教育を行っています。
A. 創業以来、当社では自動車部品を主に扱っていましたが、取引先の海外拠点の拡大や部品の海外調達への移行により、2005年には売上高は最盛期の50%に落ち込み、債務超過の状態となりました。
こうした状況の中で、男性従業員の多くは条件の良い他社へ転職し、残ったのは女性と高齢者と障害者でした。
そこで、当時、清掃を担当させていた障害者に試験的に工場の作業をしてもらったところ、健常者と同等の作業ができることが分かりました。
教え方次第では健常者に劣らない戦力になると思ったことが、障害者雇用に取り組むようになったきっかけです。
A. 障害者が簡単に作業ができる治工具を活用することによって、誰もがミスなく作業をできるようになり、不良品率が減少しました。
また、従業員の特性に合わせた配置と作業工程の見直しにより、生産性が向上し、週労働時間が60時間から44.5時間に短縮されました。
障害者の真面目な勤務態度、丁寧な作業などから健常者が学ぶことも多く、相互の交流が進み、従業員としての一体感が醸成されています。
健常者が同僚の障害者をサポートするために、自己の作業分析や治工具の工夫をすることにより、創造性を発揮できるようになりました。
こうした姿勢は、業務の改善や顧客の要望への柔軟な対応にもつながっています。
A. 障害者が技術を習得するのに時間がかかっても、マンツーマンで根気よく指導します。頭ごなしの叱責は決してせず、3年は待つという心がけで接しています。
障害者の中には、フルタイム勤務が難しい従業員もいるため、勤務時間はフレキシブルに対応しています。また、休んでも代わりの作業者ができるように多能工化を進めています。
作業手順書は、個々の作業者に合わせてひらがなやカタカナを用い、写真を多用して作成しています。
あいまいな表現、数値での上限下限の判断は行わず、取り付くか取り付かないか、といった明確な判断ができる治工具を自社で開発し、使っています。
点検においても、専用の点検用治工具を作成して使用させ、障害者が明確な製品の合否判別ができるよう工夫しています。
A. これからは、積み上げてきた社内のノウハウを他社にも普及し、人材育成や障害者雇用促進に役立て、世の中や地域社会に貢献していきたいと思います。
「働きたい人がいるなら、やらせてみよう」と考えて、助成金やコンサルタントに頼らず、自社で工夫しながら障害者雇用に取り組んで来た結果、「新・ダイバーシティ経営企業100選」に選ばれ、「日本でいちばん大切にしたい会社」審査委員会特別賞も受賞することができました。
これらの賞をいただいたことで、弊社の取組を広く世の中に知っていただけるきっかけになれば幸いです。
「世の中に必要でない人は絶対にいない」という理念の下、健常者も障害者も同じ目標に向かって、共に信頼し、協調していくパートナーでありたいと思います。
(取材:宇都宮労政事務所 取材年月日 令和2(2019)年10月22日、令和4(2022)年12月一部更新)
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