株式会社テクノスチールダイシン

～鉄を通じて社会へ貢献～

 

企業情報 

代表者名	代表取締役　石田　裕之
企業所在地	本社：宇都宮市上小倉町2586 下野工場：下野市下長田11-4
連絡先	0285-51-0065（総務部）
これまでの受賞・認証歴	平成28年度　高年齢者雇用開発コンテスト 厚生労働大臣表彰 優秀賞
お話	経営企画室 御担当者様
企業概要	設立年月日：2001年3月 資本金：3000万円 従業員数：131名（男性119名、女性12名）（令和元年11月14日現在） 事業内容：鉄鋼業

インタビュー 

Q.高齢者の雇用促進のために具体的にどのような取組をされていますか。

A.

• 2015年8月に定年を60歳から70歳に引き上げました。60歳以降も業務内容は変えず、賃金水準を下げずに雇用しています。更に、70歳以降も会社が必要とし、本人も希望する場合には、年齢制限を設けずに継続雇用しています。また、従業員が長く安心して働き続けられるように、退職金制度を新設しました。
• 若手従業員への技術の伝承を行うため、高年齢の熟練工が指導役として、技能資格取得のための実技指導を行っています。指導を行う熟練工には指導料を、資格を取得した若手従業員には資格手当を支給して、モチベーションアップを図っています。
• 安全衛生5S（整理・整頓・清掃・清潔・しつけ）活動の徹底で、高年齢者も働きやすい環境の整備に取り組んでいます。

Q.そのような取組に至るまでの経緯を教えてください。

A.　当社は、2001年に創業した若い会社で、建築鉄骨工事を中心に鋼構造物の設計から施工までを実施しています。

　全従業員が安心して働ける環境づくりと地域に誇れる会社構築を目指して、2014年に経営ビジョン「アクション2030」を策定しました。その中で、工場のグレードアップ、従業員の増員とスキルアップを目標に掲げました。

Q.取り組む上での課題や心掛けている点はありますか。

A.　高年齢従業員の健康保持及び安全確保等の課題に対し、ハード面とソフト面の整備を行っています。

　ハード面では、肉体的疲労を軽減するため自動溶接機等を積極的に導入しています。また、工場内を整理整頓して、作業のしやすい環境を整えました。

　ソフト面では、2015年に安全衛生委員会を設け、高年齢従業員をリーダーとして危険箇所、危険作業防止のための提案を役員会議に直接提言できるようにしました。また、産業医との面談を毎月実施しています。

　更に、高年齢従業員と個別面談を行って健康面を考慮した作業環境・業務内容の調整を行っています。勤務時間については、現状ではほとんどの高年齢従業員がフルタイム勤務を選んでいますが、短時間勤務や週休3日を選ぶことも可能で、その場合でも時間あたりの賃金水準は落とさない制度になっています。

Q. 取組の効果はいかがですか。

A.　高年齢者にとって働きやすい環境作りに取り組んだ結果、全従業員にとっても安心して働ける職場環境になりました。

　5S運動の結果、職場の美化が進み、従業員の定着率も向上しました。工場が整然としていることから顧客の評価が上がり、大手、準大手のゼネコンからの仕事の依頼も多くなりました。

　国土交通省のHグレード認定工場（法定の大規模建築物にも対応）となることを目標として、その前提となる資格取得を若手従業員に奨励してきましたが、資格取得者が順調に増えたため、計画を前倒しして、平成29年1月にグレード認定の審査を受けることになりました。

　懇親会などの各種行事や高年齢者による技術指導を通して、社内のコミュニケーションが活性化され、風通しの良い職場となっています。

Q.気がついた点や課題のようなものがありましたらお聞かせください。 

A.　3人に1人が60歳以上という社会の中で企業が生き残るためには、60代が当たり前に働ける環境にしていく必要があります。経験豊かな高年齢者に活躍してもらうために、自動化機器の導入や、新事業の展開で長く働ける環境整備を検討しています。

会社から一言・・・

　全員参加による生涯現役で仕事ができる環境を継続し、地域に誇れる会社を目指します。

協力内容 

• 電話相談
• 視察

 （取材：宇都宮労政事務所　取材年月日　令和元(2019)年11月14日、令和4(2022)年12月一部更新）

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